中学・高校生のための よのなかマーケティング・キャリア教育 授業テーマ集

中学・高校の「現代社会」「公共」「総合的な学習の時間」で、これから求められる「思考力・判断力・表現力」を養うための探求型授業で使える授業テーマ集です。 Copyright Masanori yano

テーマ28 回答例「中高生ならではの『袋めん』消費活性化企画を考えよう」

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みなさん、こんにちは。

2月も来週で終わりですね~。早い!

みなさんは、3月になると卒業や終業式ですね。この一年を振り返って、また新しい学期を元気に迎えてくださいね。

 

さて、回答例にいってみましょう。

 

 

Q1.なぜ、「カップ麺」は増えているのに、「袋めん」は増えていないのでしょうか?

(思考力)

 

カップ麺の出来上がる「3分」考えられたかな?笑。

なぜ、「袋めん」より「カップ麺」なのか?

一食の値段は、変わらないか、袋めんのほうが安い?

 

では作る時間はどうか?そんなに変わらないよね。

すこしプロセスを考えてみると・・・

 

カップ麺は

・お湯をポットで沸かす(最近のポットは沸くのが早いですね)

カップにお湯を入れる

・出来上がりの時間を待つ

・食べる

 

袋めんは

・鍋でお湯を沸かす。

・沸いたら、麺をいれ、ほぐす。

・適度な時間でスープを投入

・ラーメン鉢に入れる

・食べる

 

これが、チキンラーメンになると

・鍋でお湯を沸かす。

・ラーメン鉢にチキンラーメンを入れ、真ん中に卵を落とす(笑)

・沸いたお湯をラーメン鉢に注ぐ

・待つ

・食べる

 

となる。そんなに変わらない気がする。

 

うん? 違いがあるとすると・・・・それは、

カップ麺なら

・鍋を用意しなくてもいい

・ラーメンを入れる鉢を用意しなくていい

そして、

・鍋や、ラーメン鉢などの洗いものをしなくていい。

 

ここですね~!

カップ麺は用意するのはお湯とお箸のみ。袋めんは鍋、鉢が必要で(チキンラーメンは鍋は要らないけど)さらに食べ終わった後、それを片付ける必要がある。

(※今思ったけど、カップ麺を食べるのは割り箸、袋めんはいつものお箸って使い分けてるのかなあ)

 なので、袋めんよりカップ麺のほうが手間なく簡単というのがどうも消費に影響してそうだとなる。

 

まだ、ありそうだ。

カップ麺は保管しておくのも、袋めんに比べると、容器に入っているので保管がしやすい。これはどう思う?

 

さらに、カップ麺の最大の特長(武器)を考えると・・・

 

あっ、外でも食べられる!

 

お湯さえあれば、コンビにでも食べられる。オフィスでも食べられる、登山でも、キャンプでも食べられる(鍋などあれば袋めんもこれは出来るけど)ものね。おそらく、災害時の非常用の食糧なんかもカップ麺が多いんだろうね。

 

そうそう、登山では、頂上でカップヌードル「シーフード味」を食べるのが美味しい!とかって聞いたことがあるなあ

 

いずれにしても、これらのことが合わさって、カップ麺の消費量が伸び、袋めんの消費量が伸びないということのようですね。

 

つまりポイント(問題点)は、

 

袋めんは用意するものが多いこと、食べる場が限られること。

 

どうですか?他にも考えられた?

いすれにしても、何気ないいつものラーメンにある違いをしっかり分析できましたね。

 

Q2.今よりも「袋めん」を食べてもらう為に、皆さんならどう考えますか?(思考力)

 

さあ、こちらはどうでしたか?

今、袋めんのメーカーさんは、少しでも食べてもらえるように力を入れておられます。

前回も取り上げたように、チキンラーメンは「カップ麺より早く食べられる」「用意するものを減らそう」って考えて、「0秒チキンラーメン」を提案された。

(かなり無理ある?インパクト重視?ガッキーが食べているので一度はやってみたくなる?)

また、「食べる機会をもっと増やそう」お味噌汁などのお椀で出来るちょっと小さめのラーメンで、もう一品のサイドメニュー的な商品を発売してみた。

 

先ほど見た

袋めんは用意するものが多いこと、食べる場が限られることを、消費を伸ばす問題点と考えて、用意するものを減らせられないか、食べる場を増やせないかと考えられたのがチキンラーメンのようですね。

 

また、「サッポロ一番」では、「このひと手間が、あいらぶゆー」って言って、「手間は愛情を入れることが出来る」と、弱点を逆手にとってお客さんに食べてもらおうとされてますね。

 

もー!いずれもすっかりマーケティングです!(笑)

 

さあ、みなさんどんなことを考えましたか?

これから、みなさんが考えたことをみなさん同士で発表してもらいたいのですが、

発表のときに必ず次のことを入れて発表してくださいね。

 

1.考えたアイデアはどうして生まれたのか?

「袋めんには、こういうところが問題なので、それを解決する為にこういうアイデアになりました。このアイデアなら、○○できるので消費が増やせると思います」っていう風にね。

 

次に、

2.そのアイデアを実現するには何をどうしないといけないか

 アイデアはたくさんあるほうがいいんだけど、実現出来なかったら意味がないので、このあたりも教えてくださいね。

 

どうですか?

例えばアイデアだけど、

 

Q1でわかった問題点

袋めんは用意するものが多いこと、食べる場が限られること。

からその解決方法を考えると・・・・

 

問題点は、袋めんは用意するものが多いこと

=ならば、鍋ごと食べてもらおう(昔はそんな食べ方をみんなしていました笑)

=そのことで、少なくともラーメン鉢を用意して、食べた後に洗わなくても良くなる

=これをやってもらえるように、「この方が美味しそう!」って思ってもらえるTVCFをしよう

=あるいは、少しワイルドな食べ方なので、「この方がカッコよさそう!」って思ってもらえるようにあのキャラクターやタレントさんにやってもらおう。漫画やドラマの中でもやってもらえれば、もっと伝わるはず

 

とかになるかな?

(絶対、みなさんの方がいいアイデアだろうなあ笑)

 

あるいは、

食べる場が限られることを問題点として、

 

袋めんだからできるもっと食べる機会を作るとすると・・・

=ならば、夜ご飯をねらって冬のメニューの「お鍋」のシメに使ってもらおう

 (もうすでにあるな笑)

=パスタの麺の代わりにはどう?(これもすでにありそう?<笑>)

=お弁当にも入れられる?(ふにゃふにゃになるな~ >_<)

=お弁当で言うと!チキンラーメンを叩いて細かくして、おにぎりに入れ込んじゃおう(おうちで作る悪魔のおにぎり)(これはどう!<笑>)

 

なーんてね。

 

今回は、問題点を発見し、その解決方法となるアイデアを出して、そのアイデアを実現するのにどうしないといけないか。

を体験してもらいました。

 

「答えのない問題」を、これからみなさんが学びの場でも、社会でも直面していくことばかりですので、いい機会になったのではと思います。

 

いかがでしたか?ぜひ、みなさんのアイデア聞かせてくださいね。

(絶対、みなさんの方がいいアイデアだろうなあ笑)

 

では、また。

授業テーマ28「中高生ならではの『袋めん』消費活性化企画を考えよう」

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みなさん、こんにちは。

今日も身近な話題から皆さんへクエスチョン。一緒に考えていきましょう。

 

その前に・・・・先週、文部科学省が新しい学習指導要領のホームページを一新しました。これからの学校の学びはこの考え方の中で変わっていきます。ぜひ、一度見てみてくださいね。

www.mext.go.jp

 

さてと・・・今回はインスタントラーメンを授業テーマにしたいと思います。

みんな、好きかな? おそらく食べたことがないと言う方は少ないと思います。

 

インスタントラーメンは、1958年(昭和33年)日本で発明されました。知ってるよね?一番最初のインスタントラーメンは皆さんご存知の「チキンラーメン」。日清食品の創業者 安藤百福さんが、発明されました。

以来、これまでに日本だけでなく、世界で食べられるようになりましたし、なんと!宇宙でも2005年(平成17年)に宇宙飛行士野口聡一さんが、スペースシャトルディスカバリー」のなかで食べられました。

 

日本即席食品工業協会のホームページによると、2017年(平成29年)で日本で作られたインスタントラーメンの量は56億9,040万食で、一人の日本人が一年間で44.8食食べているとしています。また、53カ国の海外へ約9,235万食が輸出されているとのこと。

 

www.instantramen.or.jp

 

すごいですよね。

ちなみに、地域ごとにかなり食べる量に差があって、総務省の家計調査(県庁所在地および政令指定都市別の消費量)では以下のようになっています。

統計局ホームページ/家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(平成27年(2015年)〜29年(2017年)平均)

 

カップ麺(上位10位都市)

カップ

 

--------<数量: g>-

全国

3,506

青森市

5,950

新潟市

5,053

富山市

4,701

札幌市

4,347

盛岡市

4,345

山形市

4,270

仙台市

4,230

鳥取市

4,187

秋田市

4,163

福島市

4,054

 

カップ麺(下位10位都市)

大津市

2,888

熊本市

2,873

鹿児島市

2,850

京都市

2,806

福岡市

2,803

東京都区部

2,749

横浜市

2,641

高松市

2,583

大分市

2,519

那覇市

2,449

 

即席麺(上位10位都市)

即席麺

 

--------<数量: g>-

全国

2,643

鳥取市

4,533

青森市

3,579

北九州市

3,399

佐賀市

3,321

新潟市

3,310

堺市

3,198

松江市

3,163

富山市

3,134

高知市

3,133

山口市

3,128

 

即席麺(下位10位都市)

宇都宮市

2,261

津市

2,260

札幌市

2,259

前橋市

2,153

長野市

2,136

水戸市

2,126

東京都区部

2,095

甲府市

2,037

横浜市

2,012

那覇市

1,737

 

となっています。おもしろいよね。これだけ違うんだね。なぜなんだろう?って思ったら、昨年テーマにした 授業テーマ10「みんなの地域の自慢はなに?」もあわせてみてください。

 

先ほど見た日本即席食品工業協会によると、生産量はどんどん増えているのですが、ちょっと以下のデータを見てください。

 

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出典)日本即席食品工業協会 

生産量で見るインスタントラーメン|インスタントラーメン ナビ_一般社団法人 日本即席食品工業協会

 

わかるかな?生産量が増えているのは「カップ麺」ばかりで、実は、発明当時のチキンラーメンなどの「袋めん」は個々近年増えてないか減少しているらしいんです。

どうしてかな?

 

今回は、このあたりから皆さんへクエスチョン。次回までに一緒に考えて見ましょうか?

 

Q1.なぜ、「カップ麺」は増えているのに、「袋めん」は増えていないのでしょうか?

(思考力)

これは簡単? カップ麺の出来上がる「3分」考えて答えてみましょう笑。

なぜ、「袋めん」より「カップ麺」なのか?その違いは何?

もう、わかりましたね。

 

Q2.今よりも「袋めん」を食べてもらう為に、皆さんならどう考えますか?(思考力)

今回は、皆さん中高生ならではの「袋めん」消費活性化企画を考えてもらいたいです。活性化というのは、簡単に言うと元気にすることかな。笑おそらく、業界も注目!かと思います。もし、すごいアイデアがでたら、メーカーへ提案しよう!笑。

 

今回のテーマの狙いは、皆さんの思考力やアイデア力を試してもらうことを狙いとしています。答えはありませんので。自由に大胆に考えてみてください。

 

スーパーなどで、メーカーの皆さんも一生懸命「袋めん」を食べてもらうための作戦をされてますので、見に行ってもらうと良いかとも思います。

 

最近、日清食品の「チキンラーメン」のテレビCMで、あの新垣結衣さんが「0秒チキンラーメンってやっているの見たことない?私はあのCMのインパクトがすごすぎて「そこまでやる!?」って思って、今回テーマにしてみました。 そういえば、その前のCMでも「食べなくても良いから、買って~」って叫んでおられましたね。日本で発明されたチキンラーメンというロングセラー商品ですので、力の入りようがすごいですね。

特にチキンラーメンに限らず、考えてくださいね。

 

では、また

 

 

番外編「池江選手にエールを!骨髄バンクについて調べてみませんか?」

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みなさん、こんにちは。

 

次の授業テーマの前に、先週の衝撃的なニュースからみなさんへ提案です。

 

皆さんもご存知の通り、水泳選手の池江璃花子さんが、血液のガンとされる白血病を発症され、しばらく治療に専念されることをご自身みずから発表されました。

 

昨年夏のアジア大会で初出場で6冠を獲得されるなどすごい成績を残され、東京オリンピックへの出場に向け、猛練習をされていたさなかの出来事に、皆さんもショックを受けられたのではないでしょうか?

 

皆さん、どう思われましたか?

皆さんも部活動などで一生懸命頑張っている時に、病気を発症してしまったら、みなさんなら、どんな気持ちになるでしょうか?

 

池江璃花子さんはとても強い方ですね。ご自身から今回発表され、オリンピックも諦めないっておっしゃって、逆に私たちが勇気付けられた気がします。まずは、治療に専念して、一日でも早く元気な姿と見せて欲しいと思います。

 

このニュースに対して、さまざまなところで、エールを送る言葉や、動きが起こっていますが、その中でも「骨髄バンク」へドナー登録される方が急激に増えたとも聞いています。池江璃花子さんのことがきっかけで、そんな動きが広がる。。。。

 

骨髄バンク」へのドナー登録は、18歳以上でなければ出来ないので、気持ちがあっても皆さんは登録できません。

 

ね、みなさん、そもそも

 

皆さん、「骨髄バンク」って、知ってた?

 

骨髄バンク」では、どんなことをされていて、ドナー登録とか、登録後どういうことがあるのかって、知ってましたか?

私も含め詳しく知らないこともあると思いました。

 

そこで・・・池江選手にエールを送る意味で、これをきっかけに「骨髄バンク」のこともっと知ってみませんか?

 

日本では、「日本骨髄バンク」というところがあります。

日本赤十字社に「骨髄データセンター」として設置されたのが1992年なので、まだ最近に出来た団体なんですね。この「日本骨髄バンク」のホームページに行くと、私たちにもわかるように「骨髄バンク」のことが詳しく書いてあります。

 

一度、みんなで手分けをして、調べてみませんか。また、それを知った上で池江選手だけでなく、白血病で苦しんでいる方のことや、私たちはどんなことが出来そうか話し合ったりしてみませんか?

 

おそらく、もうされている中高生の方もいらっしゃると思います。ぜひ、今回のことをきっかけに、ぜひ深く知っておきたいと思います。

 

では、次のテーマに行きますね。

テーマ27回答例「“中高生の”『嵐』活動休止の経済効果を試算してみよう」

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 みなさん、こんにちは。

今回のテーマは、どうでしたか?

面白かった? ねーっ、ワクワクしながら取り組めたかと思います。

こうやって、自分ごとで考えると、楽しいし、やる気も倍増?、そしてとても「よのなかの出来事」がリアルになるかと思います。

 

では、早速回答例に行きましょう。

今回は、中高生の皆さんにわかりやすいよう、本当の経済効果の計算を簡略化してみます。細かなこと以上に、「考え方」や「構造」が分かればよいと思っています。

 

まずは、クエスチョンのおさらい。

前提は、こうでしたね。

 

あなたは、嵐のファンです。でも、これまではファンクラブにも入らず、CDも買わないどちらかというと、テレビで応援していて、お金はほぼ使っていなかったということにしましょうか?(これまでの経済効果は0円です)。で、今回の活動休止宣言で、あなたのココロに火がついた!(笑)。さあ、ここからとことん嵐を応援することにします。おっと!なんと嬉しいことにお母さん、お父さんも応援してくれるみたいです!

最も近いライブなら言っても良いって!(あっ、お母さんも一緒に行くって!)さらに!わかりやすくするために、年に1回はライブに当たることを条件としてつけちゃいましょうか笑。(現実難しそう<笑>)

 

さて、

Q1. あなたが、これから使うお金を計算してみましょう!(思考力)

 

まずは、嵐活動休止であなたが「欲しくなったこと」「したくなったことを」考えます。(たくさんありすぎて・・っていう方もいるけど)

おそらく、

・「ファンクラブへ入会したい」

・「(これまで買ってなかったので)CDを買いたい」

・「ライブチケットを入手したい」

・「ライブへ行くのにライブグッズが買いたい」

・「ライブ終了後、思い出のDVDを買いたい」

くらいは、最低必要条件!マストな願望ではないですか?(笑)

 

で、これらにかかるお金を考える。

 

・「ファンクラブへ入会したい」

 =入会金¥1,000、年会費¥4,000で、お母さんもライブに行くとなると、2名分が必要で¥10,000

 

・「(これまで買ってなかったので)CDを買いたい」

 =例えば1枚¥3,000として、これまでの分からベストアルバムと、最新のCDで合計5枚買うとすると、¥15,000

 

・「ライブチケットを入手したい」

=抽選であたること前提で、一人¥9,000、2名で¥18,000

 

・「ライブへ行くのにライブグッズが買いたい」

 

=色々あるんですよね~笑。全部で¥5,000使うことにしましょうか。えっ、お母さんも買う!となると、2名で、¥10,000

 

・「ライブ終了後、思い出のDVDを買いたい」

=やっぱり欲しくなる!これを¥5,000としましょうか?

 

さて、ここまでで合計¥58,000ですね。

 

嵐活動休止であなたの気持ちに火がつくと、1年間で¥58,000のお金を使いそう~ということになりますね。

 

さらに・・・・実は、間接的に使うお金がありますよね。

 

例えば、

 

・「CDを買いが欲しい」=CDを買いに行く交通費や、そのときファストフードでご飯をたべたお金(ここでは、交通費¥1,000、食事代¥1,000にしておきましょうか)

 

・「ライブに行きたい」=ライブへ行く交通費、ライブのはじまる前に食べた食事代、それからありがち!なのが、「ライブに行くので服がほしい!」と思って、新しく服を買ったお金(ここでは、お母さんも行くので、交通費は¥2,000、食事代¥2,000、服代は¥10,000にしておきましょう)

 

という間接的に使うお金が、¥16,000あるということで、

合計は、¥74,000となりますね。

 

これが、「嵐休止活動で新しい需要がうまれた一人のお金」として、同じように考えた中高生が何人いるかをかけると、中高生における経済効果となります。

 

例えば、10万人いるとすると、¥74,000×10万人=74億円となります。

これが、2年続けば、2年分で約150億円!となる。

 

わかりましたか?

 

こうやって、新しい出来事に対して、新しい需要の金額を試算してその合計がいくらになるのかが経済効果といわれるものです。

 

でも、もっと細かく言うと、これは経済効果の一部分なんです。

 

ホントは、こういった新しい需要に対して、商品やサービスを提供する側で増えるお金もあわせて試算するんです。

 

今回の場合でいうと、ファンクラブへの入会が増えて、処理する人が足りなくなって新たにスタッフを増やすとそのスタッフの給料が生まれる。また、CDやDVDなどもこれまで以上に売れそうなので、作る枚数を増やすお金、グッズもそうですね。また、ライブの回数が増えたとすると、ライブを行うスタッフや会場の準備等でお金が生まれる。

そういったお金も含めて、経済効果は試算されています。

 

 

これまでの話を図でまとめると、以下のようになります。

(直接的にかかるお金の色に注目<笑>)

 

 

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いかがでしたか?

 

最後に)

「経済効果」というのは、その出来事に対して需要が喚起されて生み出されるお金の額です。そのお金はよく考えると、他に使っていた、あるいは貯金していたお金をそちらへ使うということでしかありません。どこからか勝手にお金が生まれるのではなく、「使い道」が変わるだけということも知っておいてくださいね。と書きました。

 

でも、こういった経済効果に関わる企業では、売上が増える→働く人の給料が増える→お金をもっと使う→使ったお金を受け取る企業の売上が増える・・・という経済の成長につながることも確か。どちらの側面も知っておくべきですね。

 

では、また。

 

 

授業テーマ27「“中高生の”『嵐』活動休止の経済効果を試算してみよう」

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みなさん、こんにちは。

 

先週、衝撃的なニュースが飛び込んできましたね。

そう、「嵐」の活動休止宣言!ですよね。みなさんも驚いたのでは?

#大野くんの夏休み とかリーダーの大野さんがメンバーに提案され、他のメンバーが賛成したとかいわれてますが、ねー。20年ですからね。各メンバーやりたいことも沢山あるのでしょうから、なんか、気持ちがわかりますよね。

2020年の12月31日をもって活動休止されるとのことで、今年を含めて2年間の間、ライブなどを通じてファンの方々へこれまで20年の感謝を伝えていかれると思います。

 

皆さんの中にもファンが多いのではないですか?「嵐」は老若男女問わず、幅広い層から愛されるグループですよね。

 

この活動休止宣言を受けて、実はファンクラブの会員数が急激にうなぎのぼりらしいです。事実かどうかは定かではありませんが、ファンクラブの会員番号が、1月まで237万番台だったのが、1月27日の活動休止宣言以降急激に増え、こちらも定かではありませんが、2月1日で270万番台へ突入したとか。約1週間で30万以上も会員が増えたことになりますね。

 

なぜ増えるかというのは、皆さんよくご存知ですよね。

ファンクラブに入ってないと、ほぼライブには行けないというのがその理由ですよね。昨年まででも抽選に当たらないファンの方が多数いらっしゃったと聞いてますが、このまま増え続けたら、ますます抽選に当たらない可能性があると思うのですが、「ダメもとで」と皆さん考えているのかな~。

とにかく、そんな状況です。おそらく昨年の安室奈美恵さん以上の盛り上がりが2年間続くでしょうね。

 

盛り上がりを測る指標みたいなものが「経済効果」っていうのは、授業テーマ24 「ヒット商品から、よのなか変化を逆分析してみよう!」でも少し触れましたが、せっかくの皆さんが関心のある機会なので、今回はこの「経済効果」を授業テーマにしてみたいと思います。

 

まずは、「経済効果」とは・・・・

経済効果(けいざいこうか)または経済波及効果(けいざいはきゅうこうか)とは、新規に需要が発生することにより、その需要を満たすために生産が連鎖的に誘発されることである。それによって発生する金額の合計額(生産誘発額)や[1]、何らかの事象が起こることによって発生すると推測される需要量より算出された合計額を指すこともある。 引用:wikipedia

とされています。

わかりやすく、今回の「嵐」の活動休止宣言でいえば、嵐が活動休止!→エーっ、この2年間の間にライブに行かないともう見れない!→ファンクラブに入会しないと!のように、活動休止ということが、新しい「欲しいもの」や「したいことを」生み出して、そこにそれまでなかったお金が動く合計額ということですね。(わかったかな?)

 

安室奈美恵さんの引退のときは500億円といわれていました。今回の「嵐」活動休止による2年間の経済効果は、約3,259億円と報道されています。関西大学の宮本名誉教授という方が試算されたそうです。

この1週間で増えたファンクラブ会員の年会費(初年度5,000円?)だけでも、もう15億円以上ですものね~。

 

が、がです。

 

こういった経済効果の試算って大人を含めた全体の試算なので、例えば皆さん、中学生・高校生にとっての経済効果って、どのくらいなのかはわからないでしょ。

 

なので、皆さんの目線で「嵐」活動休止の経済効果を試算してみてもらえませんか?というのが、今回のクエスチョンです。

 

では、やってみましょうか?(笑)なんとなく楽しくない?このテーマ(笑)

 

まず、わかりやすくするため、前提条件を決めてみますね。

 

あなたは、嵐のファンです。でも、これまではファンクラブにも入らず、CDも買わないどちらかというと、テレビで応援していて、お金はほぼ使っていなかったということにしましょうか?(これまでの経済効果は0円です)。で、今回の活動休止宣言で、あなたのココロに火がついた!(笑)。さあ、ここからとことん嵐を応援することにします。おっと!なんと嬉しいことにお母さん、お父さんも応援してくれるみたいです!

最も近いライブなら言っても良いって!(あっ、お母さんも一緒に行くって!)さらに!わかりやすくするために、年に1回はライブに当たることを条件としてつけちゃいましょうか笑。(現実難しそう<笑>)

 

さて、

Q1. あなたが、これから使うお金を計算してみましょう!(思考力)

 

今回はこれだけ。さて、どう考え、どう計算しますか?そうそう、そんなにお小遣いもらっていないし、そんなに経済効果ないのでは?とはあまり考えず、まずは「買いたいもの」「してみたいこと」を出してみてやってみましょうよ。

 

それと、直接必要なお金と、間接的に必要になるお金を意識してみてください。

ヒントになりますが、間接的にかかるお金というのは、たとえばCDを買いに行くのにCDショップに行く電車代などの交通費などのことです。

 

今回の授業テーマは「経済効果」というものがどんなものなのかを体験するのが狙いです。答えはありません。ヒトそれぞれで結構です。どんな風に考えて試算するかが狙いです。一度ワクワクしながら情報収集してやってみてくださいね。私も、皆さん目線でやってみたいと思います。

 

最後に)

「経済効果」というのは、その出来事に対して需要が喚起されて生み出されるお金の額です。そのお金はよく考えると、他に使っていたあるいは貯金していたお金をそちらへ使うということでしかありません。どこからか勝手にお金が生まれるのではなく、「使い道」が変わるだけということも知っておいてくださいね。

 

2020年のオリンピック・パラリンピックも経済効果は全国で32兆円といわれています。そこには税金の使い道もあれば、皆さんの消費もあれば、海外の観光客の消費も入っていて、もう地球サイズ、国サイズのお財布の使い道がオリンピック・パラリンピックに集まるということですよね。

 

皆さんのワクワクする回答待ってますね。

では、また。

 

 

 

ちょっと、番外編「今年も、恵方巻きはやめる!」

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みなさんこんにちは。

今回は、いつもと違う番外編を一つはさみます。

 

マーケティングの世界では、変化を追っかけるのが大切です。去年と今年はどう変化しているのかはその時々に大切になることを示し、これからを予測するのに必要なアクションです。

このことを、趨勢(すうせい)法とか、趨勢(すうせい)分析と言います。

 

さて、そこで・・・

 

昨年のこの時期、授業テーマ7「恵方巻きをもうやめよう」というテーマで食品の廃棄ロスについてのことをみなさんと考えました。あれから1年経ちましたが、今年はどうなっているでしょうか?

 

今年もまたスーパーやコンビニで恵方巻きの販売合戦が始まっています。

私の感覚ですが、今年も各社どこもかなり力が入っているように思います。

その反面「あーまた売れ残りがたくさん出そう」とも思います。

 

売れ残り=食品の廃棄=資源の無駄遣いってまだまだ減りそうにありません。

 

そこで、昨年「恵方巻きをもうやめよう」というチラシを作った兵庫県のスーパーの「ヤマダストアー」は今年、どうしているのかなと思い、ホームページを見てみると・・・・

 

トップページ(ホームページの一番最初にでるページ)に以下のようなメッセージが掲載されています。(2019年1月25日現在)

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http://www.yamada-store.com/

より転載

※ご関係者の皆さま:中学生・高校生および先生へどうしてもお伝えしたく転載しております。もし、転載に対してNGでしたら、コメント等でご連絡頂きましたら、即時削除させていただきます。

 

近隣のお客様へ店頭でお届けする必要な量のみ作って、予約は受け付けない。

みなさん、どう考えますか?

 

非常に心打たれるメッセージがあわせて書かれています。

「それぞれのご家庭で巻寿司を巻いて家族で楽しむこと」を私たちにすすめておられ、さらに地元のお店で地元の具材を買って、そのことを通じて地域活性化につなげる。なにより、節分を日本の食品自給率を考える機会にしたいということまで書かれています。

 

素晴らしい!

こういったメッセージから一人でも多くの人が食品自給率のことやひいては食品廃棄の問題のことを考え、一人ひとりができることを行動に起こしてもらえるとホントにいいなあと思います。

 

スーパーもコンビニもビジネスですから、たくさん儲けたいのも分かりますが、「廃棄」という損をしてでも・・・というのは、これから、よのなかの人々から共感してもらえないような時代に来ているとも思います。

 

もっといえば、余剰な恵方巻きを作るのに、食品素材と共に作る人の時間、電気、お店まで運ぶトラックのガソリンも余分に使っていることも許されない時代になっているのではないかと思います。

 

また、みなさんの意見も聞かせてもらえたらと思います。

 

みなさんも思っているかもしれませんが、毎年毎年いろんなことが起こり、話題になり、人気になったりしますけど、次の年に忘れていることって多いですよね。

 

インターネットやスマホがみなさんに毎日、超膨大な情報を届けています。受け取る方は、全てを受け止めるのはもう無理。ほとんどが単なるノイズ(雑音)になって通り過ぎていく時代。

 

それはしょうがないけれども、だけど、ホントに大切なこと(情報)をキャッチして、真偽を見極め、真摯に受け止め、自分自身で考え、判断し、行動することが求められているということも分かってもらえるとよいかなあと思います。

 

では、また。

テーマ26回答例「お小遣いがキャッシュレスになったらどうする?」

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みなさん、こんにちは。

昨日と今日は「大学センター試験が行われていますね。受験生の皆さんはこれまで学んだ力を、思う存分発揮してくださいね。健闘を祈ります!

 

さて、ニュースでも取り上げられていましたが、今の形の「センター試験」は、来年までで、2021年には「共通テスト」として大きく内容が変わります。英語の試験が変わったり、思考力や判断力、表現力などを試される試験問題が、加わったりします。

となると、これまでの受験勉強だけでは太刀打ちできなくなります。もうすでに、そういった問題を出している大学も出てきています。

現在の高校2年生の皆さんがちょっと戸惑いますよね。2020年にセンター試験を受験して、もし、力が発揮できず・・・2021年に再度トライなんてなると、「ますます難しそう」って考えてしまいますよね。

 

でもね・・・

 

よのなかに出ると、いずれにしたって思考力や判断力や表現力って求められる力ですし、これから、ますますグローバルになって海外の人と交流する機会もどんどん増えることは間違いない。だから、試験の内容が変わるからじゃなっくって、その先に必要になる力って考えて、前向きに取り組んでほしいなあと思います。

 

私は、英語も思考力や判断力や表現力を身に付けるのって、トレーニングでなんとでもなる!って考えています。トレーニングって、そういった機会を少しづつでもいいから、たくさん作ることだと思っています。そう、一日3分でできる○○ダイエットみたいなもの笑。あとは、続けられるかどうか。続ける秘訣は、興味が持てるかどうかも大切かとおもいます。だから、このブログに興味が持てたら存分に使ってくださいね。(と、宣伝になりましたね笑)

 

あと、今インフルエンザが大流行しています。受験生だけでなく、みんな体調管理に気を付けて参りましょう。

 

さて、回答例に参りましょう!

みなさん、どうでしたか?少しは実感持てたかなあ。スマホを使ったキャッシュレスは確実に進みます。皆さんが今すぐホントに使うかどうかは別にしても、知っておいた方が良いことだと思いますので、クエスチョンを皆さんと考えてみたいと思います。


Q1. 皆さんのお小遣いが、キャッシュレス化されたとします。

まずは、「こういうときにいいなあとか、便利になること」って何でしょうね?

少し考えてみてください。(思考力)

 

どうですか?ピント来ない?

では、どんなことができるのか実際のサービスの中身を見てみましょうか。

 皆さんでもすぐ使える「LINE Pay」で見てみます。

 

「LINE Pay」のおもな特徴

 

○クレジットカードがなくても使えます。

これまでのこういったサービスは、使ったお金を支払うために、クレジットカードを登録して使うものでしたが、LINEを使っている人なら、コンビニで現金をチャージすれば使えます。だから、皆さんにも使えるんですね。銀行口座を登録してチャージもできます。もちろん、現金に戻すことも可能ですよ。

 

○個人間でお金の送金が可能です。

これがLINE Payの大きな特徴なんですが、たとえばです。皆さんとお母さんやお父さんがLINE Payを使ってるとすると、お母さんやお父さんから、皆さんにお金を送金することができます。それも手数料無料で。なので、「今月のお小遣い送るね」ということができます。だから、ホントにキャッシュレスになるかもって、思ってしまいますよね。

 

○使えるお店はどんどん増えます。

LINE Payでいうと、「JCB」というクレジット会社と連携しているので、「JCB」のクレジットカードが使えるお店ならどこでも使えます。またこれからますますお店は確実に増えていきます。町の小さなお店でも使えるようになるとおもいます。

 

○使い方は、アプリでQRコードやカードを提示して使います。

アプリについているあなただけのQRコードをレジに提示すれば店員さんがスキャンしてくれて、支払いは完了します。カードも作ることが可能です。

 

○使える金額は、チャージした分だけつかえ、残金や何にお金を使ったのかわかるようになっています。

デビットカード」と同じですね。使ったら、すぐに支払いなので、クレジットカードのようにあとから請求ではありません。しかもお小遣い帳つきです。笑

 

○割り勘機能がついてます。

これは、皆さんあまり使わない?かもですが、例えばです。友達と一緒にファストフードに行ったとします。そこで、ポテトをみんなでシェアして食べようと言うことになりました。で、ポテトをひとつ頼んで、誰かが代表してLINE Payで支払いをします。いつもなら一人いくらかを計算をして小銭をそれぞれが出して支払っているとおもいますが、LINE Payをみんなが使っているとすると、代表して支払った人が、支払った金額と、シェアした友達を選択するだけで、均一に割り勘分を友達に請求、友達がOKして、割り勘ができるというものです。すごいですよね。

 

 さらに、使うとポイント還元があったりするので、ちょっとお得かもです。

 

再度申し上げますが、私LINEの宣伝マンではございませんので、お勧めしているのではありませんのであしからず笑

 

どうですか?使ってみたい?どんなときに便利かな?

○財布を落としても大丈夫

○小銭を持たなくても大丈夫

○急にお金が必要になったときにお母さんやお父さんに連絡すると送金してもらえるかもしれない

○社会的な課題で共感したとき、寄付などもっと手軽にできるかも!(って、思ったあなたは素晴らしい!)

○友達へのプレゼントをみんなで買うとき割り勘って便利

 

とか思ったかなあ。私はこんなとき便利とかあったらまた教えてくださいね。

 まずは、「メリット」を出してみました。

では、次のクエスチョン

 

Q2. では、逆になんだか、やだな、不安だなと思うことを考えてみてください。

  (思考力)

こちらは、どうですか?いわゆる「デメリット」っていうものです。

スマホ落としたら、お金がなくなる!

○お金の感覚や使う意識が希薄になって、ついつい使いすぎてしまう!

っていうのがまず思うところですよね。

特に、お金の感覚や使う意識が希薄になるのは、大人も同じ不安を感じているようです。

あと、こんなこと考えた方いませんか?

実は私が思ったのは、災害の時に使えるのかどうかが不安なんですね。地震や台風などの自然災害で、通信網がダメになったり、停電になったとき恐らく使えなくなるのではと思っています。でも、そんなときほど、いつもとは異なるお買い物をする必要が出てきますよね。だから、やっぱりお財布にお金は持っていないとダメなんじゃないかと思ったりします。

皆さん、どうですか?また、皆さんの考え聞かせてくださいね。

 

Q3. そのうえで、お小遣いのキャッシュレス化になった時、こう使いたい、ここは気をつけようと思うことを教えてください。(思考力)

 

どうですか?キャッシュレス化のこと少しは実感できましたか?

この回答は、皆さんが思ったことが回答ですが、お金の感覚やお金を使う意識が希薄化することって、お金の大切さを感じることが希薄になるのではないかと思います。

将来みなさんが、自分で働いて手にすると、またお金の大切さもいっそうわかるかもしれません。でも、今でもお母さんやお父さんからもらうお小遣いだって、すごい大切なお金だしね。キャッシュレスになっても使いかたを含めて、今まで以上にお金の大切さを考えてもらえたらいいなあと思います。

 

では、また。 

授業テーマ26「お小遣いがキャッシュレスになったらどうする?」

 

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みなさん、こんにちは。

いよいよ2019年がスタートしました。今年はみなさん、どんな一年にしますか?

この一年をどんな一年にするかは、皆さん次第。新たな挑戦や、継続したいことなど決めてどんどんアクションしていきましょうね。

 

さて、新年1回目は、年末にも話をした「キャッシュレス」のことから始めたいと思います。

 

「キャッシュレス」とは、現金以外で「ものやサービス」を買うことなのは皆さんも知っていることですよね。笑

 

ですが、

みなさんは「キャッシュレス」って実際していますか?

みなさんが実際している「キャッシュレス」っていうと、なんだろう?

 

たとえば、「プリペイドカード」はどうですか?アップルやグーグル、あるいはアマゾンなど専用に使えるカードがコンビニなんかにも売っているけど、プレゼントなんかでもらったことないですか?

 

あるいは、学校に交通機関を使って通学していると、おそらく「Suica」とか「Pasmo」あるいは「Icoca」や「Pitapa」などの交通系カードを定期券にしている方もいますよね。そのカードにお金をチャージして、コンビニなどで使っている方もいるのかなと思います。

 

日本では、これまでの「キャッシュレス」は大学生以上でないと作れない「クレジットカード」や、銀行口座にある預金から直接支払う「デビットカード」(※一部の金融機関では、15歳以上なら持てるそうです。)が主流でした。となると、中学生や高校生の皆さんがキャッシュレスするってそんなになかったのかもしれませんね。

 しかし、ここ最近スマートフォンが、おサイフになり、クレジットや銀行口座の不要な方法も出てきました。バーコードやQRコードを使ってお金のやり取りをする方法も出てきました。

 

これをよのなかでは、「モバイルペイメント」っていうそうです。

で、「キャッシュレス」がますますひろがります。

 

ここで、少し「キャッシュレス」についてお勉強してみましょう。

 

実は、世界では「キャッシュレス」が当たり前になりつつあります。

2018年4月に経済産業省が「キャッシュレス・ビジョン」という報告を出しました。

それによると、世界でのキャッシュレスの比率は以下のようになっています。

 

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(出典:経済産業省 「キャッシュレス・ビジョン」2018年) 

 

一番進んでいるのは、韓国でなんと約90%!ついで、中国の60%とつづき、なんと日本は2015年時点で18.4%しかありません。

 

これはなぜか?

実は各国がキャッシュレス化した背景と日本の状況が異なるからと「キャッシュレス・ビジョン」では説明されています。

www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf
 

 

たとえば、キャッシュレス比率が48.6%のスウェーデンでは、

「1980年代後半に発生したバブル経済が1990年代初頭に崩壊し金融危機に陥ったことから、金融機関を中心に国家を挙げて生産性向上を目指したことが背景の一つと考えられる。また、冬季期間の現金輸送の困難さや慢性的な人手不足となっていること、現金を取扱う金融機関や交通機関等での強盗事件が後を絶たず犯罪対策としてキャッシュレスが推進された」(出典・一部抜粋:経済産業省 「キャッシュレス・ビジョン」2015年)

 

キャッシュレス比率トップの韓国では、

「1997年の東南アジア通貨危機の影響を受け、その打開策として実店舗等の脱税防止や消費活性化を目的に、政府主導によるクレジットカード利用促進策を実施した結果が、その一因であると考えられる。」(出典・一部抜粋:経済産業省 「キャッシュレス・ビジョン」2018年)

 

あるいは、中国では、

「中国では、現金の安全性(偽札問題)、透明性(脱税問題)、コスト(印刷・流通コスト)にかかる課題が存在した。また、1990年代まで決済システムやルールが統一されておらず、これらを刷新したことが、キャッシュレス実現の背景といえる。」

(出典・一部抜粋:経済産業省 「キャッシュレス・ビジョン」2018年)

 

というのが背景とされています。

それぞれ少しづつお国事情がちがいますよね。

(このあたりって、社会や歴史なんかで学ぶのかな?)

 

でも、日本はバブルの崩壊で金融機関の建て直しはスウェーデン同様ありましたが、けど、強盗や脱税、偽札などは特に大きな問題になっていない。それどころか、お金を落としても戻ってくる、紙幣や硬貨がきれいで、偽札も作れないなど、各国とは間逆といって良いほどの状態ですよね。

 

(1) 盗難の少なさや、現金を落としても返ってくると言われる「治安の良さ」

(2) きれいな紙幣と偽札の流通が少なく、「現金に対する高い信頼」

(3) 店舗等の「POS(レジ)の処理が高速かつ正確」であり、店頭での現金取扱いの煩雑さが少ない

(4) ATMの利便性が高く「現金の入手が容易」

(出典・一部抜粋:経済産業省 「キャッシュレス・ビジョン」2018年)

 

と、経済産業省がまとめている通りですよね。

 

で、結果「キャッシュレス化」に遅れをとっている。

とされています。

こんなにすばらしい状況なのに「遅れをとっている」って、「変なの」って思う方もいるかもしれませんね。笑

 

でも、ここにきて

◎訪日外国人のインバウンド対応(特に2020年のオリンピック・パラリンピック、2025年大阪万博などもあるよね)しないといけない。

少子高齢化・人口減少から、店舗の無人化や効率化を進めないといけない。

◎無数にあるATMの維持や現金を運ぶコストなども節約しないといけない。

◎みんなのお金の使い方を情報として活用することで、様々な産業がよりよい商品・サービスを提供して、生産性を向上させながら、世界に遅れを取らないようにしないといけない。

などから社会として必要になってきたことで「キャッシュレス」を進めていこうとなってきました。

 

詳細について、もっと知りたかったら、

「キャッシュレス・ビジョン」

www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf
 

を一度読んでみてくださいね

 

ということで「キャッシュレス」が確実に進みます。

 

さあ、そこでみんなへのクエスチョンです。

エスチョンの狙いは、皆さんに「キャッシュレス」を知ってもらうこと。メリットとデメリットを知ってもらうことにしたいと思います。

 

Q1. 皆さんのお小遣いが、キャッシュレス化されたとします。

まずは、「こういうときにいいなあとか、便利になること」って何でしょうね?

少し考えてみてください。(思考力)

 

そうですね~。今皆さんのお小遣いがキャッシュレス化されるとすると、皆さんが良く使っている「LINE」が行っている「LINE Pay」がいちばん近いかな。少し「LINE Pay」で出来ることを調べてみるとわかりやすいかもです。

 

あっ、私LINEの宣伝マンではございませんので、お勧めしているのではありませんのであしからず笑

 

Q2. では、逆になんだか、やだな、不安だなと思うことを考えてみてください。

  (思考力)

 財布にお金がない、ケータイの中にある状態です。また、使える場所は全ての店舗ですか得ることを前提としましょうか?

 

Q3. そのうえで、お小遣いのキャッシュレス化になった時、こう使いたい、ここは気をつけようと思うことを教えてください。(思考力)

 

ちなみに、中学生・高校生のお小遣いっていくらくらいなのかなあって少し調べてみました。中学生で月に2,500円くらい、高校生で月5,000円くらいなんですね。

 

では、また。

今年もよろしくお願いします!

2019年の◎◎◎の変化に注目!

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みなさん、こんにちは。

いよいよ、明日で2018年も終わりますね。そして平成最後のお正月に。

今年はありがとうございました。

今日でこのブログも冬休み。

ですので、今日は2019年をマーケティングの視点から注目する大きな変化のひとつを取り上げたいと思います。

 

来年は・・・・お金が変わります!お金の使い方が変わります!

 

根拠は、皆さんの既に知っている3つのことですね。

 

ひとつは、「キャッシュレス元年」

いよいよ、現金でお金を払うというのが普通ではなくなりそうですね。この秋から年末にかけてこのキャッシュレスの話題が持ちきりでした。「Pay Pay」とか、「ファミ Pay」とか皆さんも耳にしませんでしたか? 海外では既にアプリやクレジットカードでお買い物の支払いをすることはもはや当たり前になっていますが、日本はこれからなんですね。

 

2020年にオリンピック、パラリンピックもあって、海外から沢山の観光客の方がやってくることを見据えて、また、私たち日本に住む人に、変な言い方しますが、もっとお金をつかってもらいたくって、このキャッシュレスが来年急速に進みます。来年一度取り上げてみますので、興味があれば、少し調べてみてください。

 

あっ、そうそう。来年、皆さんがもらうお年玉は、ひょっとすると「LINE Pay」かも笑。もしそうだったら、もらったときの感想是非教えてください!

 

ふたつめは、「サブスクリプション

サブスクリプション」って聞いたことありますか?巷では「サブスク」って略されていわれたりしていますが、日本語で言うと「定額制」、つまり毎月一定の金額を払って、商品やサービスを利用する方法です。これまでは、携帯電話の通話料金とか音楽や動画の配信サービスなどがこの形をとってましたが、もっと広がりそうなんです。

たとえば、トヨタ自動車は11月に、毎月一定の金額を払うと好きな車や最新の車に乗ることの出来るサービスを行うと発表しました。また、パナソニックも同様に毎月の定額料金で最新家電が使えるサービスを行うとしています。

これまで、買って「所有」していたモノが、「所有」せずに「使う」ことにお金を支払う形に変わることを意味しています。この動きもますます広がりそうなのが来年。こうなると、私たちのお買い物意識は大きく変わりますよね。こちらも来年皆さんと考えて見ましょう。

 

当然、この 「サブスクリプション」で支払うお金は、アプリでなんでしょうね笑

 

そして、3つめは「消費税10%と軽減税率」

これも、みなさん良く知っていると思います。来年10月に消費税が8%から10%に上がります。少しこの年末によのなかの景気に影響している「株価」が下がって、ホントに消費税上がるのか?って話も出ていましたが、よほどのことがない限り実施されると思います。来年の日本の国家予算(必要なお金)は100兆円超え~!なので税収増やさないとやっていけないんです!

 

で、この増税が皆さんの消費意欲(≒お買い物意欲)を下げちゃうんじゃないか!と思った政府は、軽減税率といって、生活に必需の食品などの一部を8%のままにしておくのと、「キャッシュレス」で買い物をするとポイント還元することを打ち出しました。

ほら、ここでも「キャッシュレス」を促しているでしょ。

 

これまでもそうでしたが、消費税が上がる直前に、8%のうちに買い物しようという動きが生まれ、消費税が上がった直後には物が売れなくなるということが起こってきました。最近、日本は景気がよいとは言われてましたが、勢いはそんなにないので、この増税の影響は結構大きい。それを防ごうとした軽減税率は結構お店にとっても、お客さんにもややこしくなっている。高齢化の進む日本で、「キャッシュレスならポイント還元」も普及するのが大変そう・・・。なので、これからのお買い物行動がかなり変化するのでは。ここも来年テーマにしたいところですね。

 

この3つのことを背景に、「お金が変わる!お金の使い方が変わる!」このことが来年非常に大きい影響をもたらすのではと思います。

 

変化には、不安や良くないこともあるかもしれませんが、マーケティングでは、実は変化はチャンス!これまでの当たりまえが当たり前じゃなくなると、必ずそこにはチャンスが生まれます。新しい商品、サービスが生まれやすくなります。来年はそんな変化をチャンスにする商品やサービスについてもドンドン取り上げられるといいなあと思います。

 

さて、みなさんは来年どんな一年になると思いますか?

またみなさん自身は来年どんな一年にしたいと思ってますか?

 

また、聞かせてもらえると嬉しいです。

私はどんな一年にしたいかって?そうだなあ、一度みなさんの学校でリアルに「よのなかマーケティング」の授業してみたいなあと思います。もし、そんな機会があれば是非ご連絡くださいませ!

それと、来年は災害の少ない一年になれば良いですね。

 

では、今年はここまで。

みなさんにとって良い一年となりますように。

 

 

2018年よのなかマーケティング ふりかえり

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 みなさん、こんにちは。

いよいよ、いよいよ2018年も終わりますね。

皆さんにとって今年はどんな年でしたか?いちど出来たことや、嬉しかったこと、残念だったことなど振り返って、来年をどんな一年にするか考えてみてくださいね。

 

日本では、今年2018年は「平成最後」の年として、いろんなイベントが盛り上がりました。

一方で、今年の漢字「災」でしたよね。

 

ホントに、自然災害が多かった!私も地震に会い、台風直撃の経験は非常に印象に残っています。あわせて、その経験からそういうときに、どうすればよいのかも少しわかったように思います。

 

さらに、12月になって、携帯電話会社のソフトバンクの通信回線が不具合で約5時間もつながりにくい状態にもなりましたね。

 

この自然災害と通信会社の不具合が同時に発生したらどうなるんだろう?って私は思いました。

 

いずれにしろ、来年はこういった災害のない一年になってほしいですね。

 

さて、このブログでよのなかの事象を捉えて、マーケティング視点でその背景や社会のことを皆さんと考えることを1年間やってきました。一年続けられてとてもよかったと思います。私自身も考える機会が増えたし、このブログを通じて新しい方々とも接点が出来たりして、非常に有意義でした。

 

みなさんは、どうでしたか?

何か考えるきっかけやヒントになりましたでしょうか?

 

来年も引き続き、やっていきたいと思います!

今回は、これまで取り上げたテーマを、そのとき起こった社会事象とあわせてみていきましょう。私自身もそうですが、「こんなことあったよね」と忘れていることもたくさんありました。ホントに様々なことが時間と共に通り過ぎていきますね。なので、ふりかえって、次へ活かす機会がないと、なんか成長しないようにも思います。そんな意味をこめて、振り返りましょう。

振り返り今年の漢字「災」がどれだけ多かったのかわかるように記載しておきますね。

 

2018年 よのなかマーケティングで扱ったテーマ一覧

スマホでは見づらいかもしれません。ご了承ください。また各テーマをクリックするとそのテーマのページに飛んでいきます。あわせて中身も見てくださいね。

 

 

社会事象・身近な事象

授業テーマ

1月

元旦休業

コンビニ新業態

新型アイボ発売

1「元旦休業します」 

 

2「コンビニをプチマーケティング」 

 

3「進化系コンビニをマーケティング」 

 

4「コンビニの秘密のボタン」 

 

5「アイボはなぜ売れる?」

2月

がんばれ受験生

恵方巻き問題

野菜高騰

6「験(げん)担ぎビジネス」 

 

7「恵方巻をもうやめよう」 

 

8「野菜高すぎ~」

 

 9「スタバのコーヒー・セブンのコーヒー」

3月

餃子消費量日本一

 

10「みんなの地域の自慢はなに?」  

 

4月

新学期でスマホ購入

島根県西部地震

11「この写真から何が見える?メディアリテラシーを試そう その1」

 

12「メディアリテラシーを試そう その2」

5月

カシオデジカメ

事業撤退

13「どう伝える?メディアリテラシーを試そう

その3」

 

14「デジカメがなくなる?」

6月

レトルトカレーの消費量がルーのカレーを抜く

大阪府北部地震

15「みんなの家のカレーはどちら派?」

7月

スタバ・マクドのストロー廃止

平成30年7月豪雨

*平成30年台風第12号

16「ストローが突然悪者になる?」

8月

ワールドカップ

猛暑

*平成30年台風第20号

17「サッカーという仕事を考えよう」 

 

18「自動販売機の秘密」

9月

進路相談

モズバーガー事故

*平成30年台風第21号

北海道胆振東部地震

19「ミライの仕事になる?『シェアリングエコノミー』って知ってる?」

 

20「マクドナルドの伝説メニューの秘密」

10月

ハーゲンダッツ新商品

体育祭・文化祭、年末

21「その気にさせる!ネーミング」 

 

22「自分インタビューしてみよう!」

11月

クリスマスケーキ早割

ヒット商品番付

23「みんなが得する!?早割のメカニズム」

 

24「ヒット商品からよのなか変化を逆分析してみよう!」

12月

セブンイレブン「サラダ工場」

 

ソフトバンクの回線不具合

25「あなたならどっち?コンビニ6次産業化」

 

 

さあ、いかがでしたか?

災害ふくめて今年あった事、どれだけ覚えてましたか?

 

授業テーマ自体は、よのなかで起こったことのほんの一部です。できるだけ皆さんの身近にあって実感できることを中心にテーマを作りましたが、世の中では政治や海外でもいろんなことが起こりました。また、日本の様々な地域でも課題や問題など沢山あったかと思います。来年は少し視野を広げてそういったテーマも取り上げてみようかなと思っています。

では、今日はここまで。

 

来週は年末最後のご挨拶をと思っています。

では、また。