中学・高校生のための よのなかマーケティング・キャリア教育 授業テーマ集

中学・高校の「現代社会」「公共」「総合的な学習の時間」で、これから求められる「思考力・判断力・表現力」を養うための探求型授業で使える授業テーマ集です。 Copyright Masanori yano

テーマ7回答例「恵方巻をもうやめよう」

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みなさん、こんにちは。

この週末、仕事で調査を行っていた関係で、更新が月曜となってしまいました。

ごめんなさい。

 

では、早速授業テーマ7の回答例です。

 

Q1まずは、算数。食品ロスは一人あたり年間何キロ出していることになるでしょうか?これは簡単!(思考力)

 

授業テーマ2で使った日本の人口1億2,500万人で割ってみましょう。

食品ロスの量は600万トンとして、キロに直すと60億キロ。

,000,000,000キロ÷125,000,000人=48キロ/人

となります。

赤ちゃんからシニアまでの平均にしてもすごい量ですよね。

食品ロスが少し実感持てましたか?

 

Q2験担ぎ商品だけでなく、こういった食品ロスは毎日に起こっています。みなさんの身近なところでいうと、どんなところで起こっていると思いますか?(思考力)

 

どんなところを思い付きましたか?例えばコンビニのお弁当、スーパーのお総菜などもそうですよね。余らせると捨てるだけなので、夕方や閉店前にはお勤め品として安くなったりしているのを見たこともあるのでは?

 

もっと身近なところでは?そうみんなの家にある冷蔵庫にないかな~?(笑)他のものの影に入ってみんなに気づかれず賞味期限や消費期限が切れてしまったもの、あれも食品ロスですよね。

 

Q3日本では特にこの食品ロスの問題を深く考えないといけない理由があります。

なんだと思いますか?(情報収集 思考力)

 

結論をいうと、食料資源の減少と食品自給率が低いことが、日本ではより深く考えないといけないことになっています。

 

食料資源の減少で最近良く話題になるのが海洋資源、つまり魚の量が減ってきているということです。日本は四方を海に囲まれ、海洋資源が豊富な国でしたが、近年アジア地域の産業が成長し、それに合わせて、アジアの国々が豊かになって、色々な食べ物を食べるようになってきました。そのなかで、日本近海まで魚を取りにくる。それも乱獲といわれるほど、計画を立てずにとるところも現れた。日本などでは漁獲量を一定に制限したり、また、稚魚などこれから成長する魚などを取らないように網の目の大きさなどを調整していますが、そんなことをしない国もある。となると、徐々に魚の量が減っていく。そして取り合いになる。そんな状況が発生しています。恵方巻きをもうやめようとしたスーパーさんの中で話し合われた内容のひとつがこの問題だったとも見聞きしました。

もうひとつは食品自給率の低さの問題。

食料自給率とは、1国内で消費される食料のうち、どの程度が国内産でまかなわれているかを示す指標(出典wikipedia)のことです。日本の食品自給率はどのくらいか知っていますか?

 

以下は、農林水産省作成のグラフです。

 

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例えば、平成28年度の状況では、カナダは、生産金額ベースで121%、オーストラリアで128%、アメリカで92%ですが、日本は68%となっています。けっこうあるじゃん!って思ってしまいますが、これをカロリーベース(熱量で換算)で見ると、カナダは264%、オーストラリアは223%、アメリカは130%で、日本は38%になってしまいます。この2つの指標のどちらで見るのがいいのかという議論はあるのですが、ひとつ言えることは、 日本の食べ物の多くは輸入に頼っているということです。

ここには、世界で何か問題が起こったとき、輸入がストップするとか言われていますが、私はこれからの将来を考えたとき、第一次産業で働く人が減ることで、この自給率がより低くなるのではということの方が問題が大きいとも私は考えます。

さらに・・・

おっと!ここは次のテーマにしましょうか

 

Q4みなさんがこの食品ロスの問題を解決するためにできることはなんでしょう

わかりますよね。(創造力)

 

食べ物を残さず食べること。無駄にしないことですよね。

こちらも最近「インスタ映え」に関連して、ファミリーレストランなどで、食べられないくらいのメニューを頼んで、写真を撮って、その後残して帰るということが問題視されましたよね。もったいない!という意見が多かったですが、そのもったいない!がより現実の事実として今回感じてもらいたく思います。

私たちが一人ひとりで出来ることは沢山あります。今回のテーマを通じ、実践してみてくださいね。

 では、次のテーマであいましょう。