中学・高校生のための よのなかマーケティング・キャリア教育 授業テーマ集

中学・高校の「現代社会」「公共」「総合的な学習の時間」で、これから求められる「思考力・判断力・表現力」を養うための探求型授業で使える授業テーマ集です。 Copyright Masanori yano

授業テーマ33「(洞察力・要約力)なぜ、メーカーが施設やショップをつくるのかな?」

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みなさん、こんにちは。

 

少し前の話になりますが、4月26日にケチャップや野菜ジュースでみんなが知っているカゴメが、長野県諏訪郡カゴメ野菜生活ファーム」という施設を作りました。

体験型の野菜テーマパークで、野菜の収穫体験やピザやジャムなどの調理体験ができたり、カゴメの飲料工場が見学したり、長野県の高原野菜を使ったレストランで食事ができたりするようです。なんだか楽しそうですね。

 

実は、ものをつくるメーカーがこういった施設をどんどん作っているのは知っているかな?

 

たとえば、炊飯器や水筒などでみんなも知っている象印マホービンが、大阪に象印の高級炊飯器で炊いたお米をつかったレストラン象印食堂」を運営していたり、カレーで有名なハウス食品は、大阪の阪急百貨店にカレーパンの専門店「ハウス カレーパンノヒ」をオープンしていたりしています。

 

また、期間限定でお店を出す(ギョーカイ用語では『ポップアップショップ』といいます)メーカーも多く、最近では醤油のキッコーマンが東京の表参道に豆乳ショップを出していたり、「キューピー」は、100周年を記念した期間限定のカフェを東京・大阪・福岡・名古屋で順次展開していたりします。

 

みなさんも課外活動で、メーカーの工場見学等に行ったことはあると思います。工場で働く人からいろいろなお話を聞いたりしながら、モノがつくられる工程を見たりしていたこととは、また少し違ったものですよね。

 

なぜ、ものづくりのメーカーがこういったショップを作るのかな?

 

答えは、「ファンづくり。」

 

なのですが・・・・

なぜ、こういった施設がファンづくりに必要なのでしょう。

その理由をみなさんで、考えてみてください。

 

今回のテーマは、マーケティングアクションの一つですが、その目的や狙いあるいはそこにある背景を考えることで、みなさんにとっては、「洞察力」を養うトレーニングになるかと思います。「洞察力」とは、物事を深く鋭く見抜く力、見通す力のこと。観察だけでは分からない本質的なことを見抜く力の事です。

 

いつものように、クエスチョンを通じて一緒にやって行きましょう。

いろんな意見を出し合ってもらうので、そうですね…グループに分かれて、グループごとでまとまった考えを発表してください。

 

Q1.まずは、「ファン」って何かをみなさんで話し合って考えてみてください(思考力)

「ファン」ってどのようなことを言うのか、また「ファン」になってもらうと、どのようなことがあるのかを考えてみてください。

 

まずは自分自身で3分考えて、その後10分グループで話し合ってまとめてください。

 

Q2.いま、メーカーが置かれている問題をみなさんで考えてみてください。(思考力)

これはちょっと難しいかな?少しヒントとして「メーカー各社が作っている商品の現状」の視点と、「販売されている状態や現状」の視点から考えてみてください。マーケティングです!(笑)

 

こちらも、まずは自分自身で3分考えて、その後10分グループで話し合ってまとめてください。

 

Q3.これまで、メーカーは商品を知ってもらい、ファンになってもらうためにTVCFや雑誌広告、あるいはホームページでその商品の特長やイメージを情報発信する、いわゆる広告宣伝を行っていましたが、それとこういった施設を作ることの違いをみなさんで考えてみてください。(思考力

 

こちらも、まずは自分自身で3分考えて、その後10分グループで話し合ってまとめてください。

 

Q4.では、ここまでの分析から、「なぜ、メーカーは施設やショップをつくるのか」を400文字まででまとめてみてください(要約力)

 

こちらは自分自身でやってみましょう。(時間的には、宿題かな笑)次回みなさんに発表してもらいますね。

 

どうですか?では、また。