中学・高校生のための よのなかマーケティング・キャリア教育 授業テーマ集

中学・高校の「現代社会」「公共」「総合的な学習の時間」で、これから求められる「思考力・判断力・表現力」を養うための探求型授業で使える授業テーマ集です。 Copyright Masanori yano

授業テーマ22「自分インタビューしてみよう!」

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みなさん、こんにちは。

今日は、少し違ったテーマをみなさんにぶつけたいと思います。

 

10月17日将棋の藤井聡太七段が、第49期新人王戦決勝3番勝負で2連勝して、同棋戦の最年少記録を31年ぶりに更新する16歳2カ月で優勝されました。みなさんと同世代ですよね。

優勝に対するインタビューがいろんなニュースで流れていました。しっかりされていますよね。

 

インタビューと言えば、テニスの大坂なおみさんのインタビューは、大坂さんの人柄がよく伝わる非常に素直で、ユニークなことで話題にもなりました。またフィギュアスケートの羽生結絃さんや、大リーグロサンゼルスエンジェルスの大谷翔平さんのインタビューなども、とてもその年齢とは思えない返答をされていますよね。

 

なぜ彼らは、そんなにしっかりと自分のことが伝えられるのでしょうね。

みなさんも見習いたいと思っているのでは?

 

これは、私の考えですが、彼らは常に「振り返り」を欠かさずに行っている。ひょっとすると、インタビューそのものも「振り返り」の機会にしているのでは?と思ったりしています。

 

「振り返り」って何か?

 

英語では、「リフレクション」といって、自分の積んだ経験を一度振り返って、その時に起こった出来事の真意を探り、その経験における自分のあり方を見つめ直すことで、今後の自分をよりよくしていくためのヒントや知恵にしていくための方法です。

 

学校生活でも、社会に出てからの仕事でも同じですが、毎日毎日私たちは様々な経験をしています。そう、朝起きてから寝るまでずっと経験の連続です。

毎日同じ経験をすることもあれば、初めて経験することある。その経験の中で私たちは「話す」、「動く」、あるいは「何もしない」など何か反応をします。そして、そのことで自分自身の中に様々な気持ち(感情)を生み出しますよね。

 

忘れられないことも多いですけど、「喉もと過ぎれば、熱さ忘れる」のことわざどおり忘れてしまうことがほとんどです。

 

でも、その経験で自分自身が得た「何か」が役立ったりする。実は、明日の自分を創るのは、そんな経験で得た「何か」からできているといってもいい位です。

 

たとえば、こんなことを皆さんもしてませんか?

 

今日友だちと喧嘩をしてしまった。後になっても覚えていて、

「何で喧嘩しちゃったんだろう」

「私が、言ったあの言葉かな」

「そのとき友達は、こう思ったんだろうなあ」

「こういえば、伝わったかな~」

って。

 

これです!これ。これが「振り返り」です。

これをさまざまな経験について、意識的やってみる。「よかったこと」、「出来たこと」、「出来なかったこと」、「そのとき気付いたこと」をもう一度考えることで、自分がこれからどうしたらよいのかを知ることにつながります。

 

「振り返り」は、「内省(ないせい)」とも言われます。「内省」は「反省」とは違います。できた経験、うれしかった経験も含め、自分自身を振り返るのが「内省」です。このことを私は、「自分インタビュー」と表現しました。

 

今、体育大会や、文化祭など学校行事で忙しいかと思います。また、秋は部活の試合なんかも目白押し。これらはすべて、みなさんが行っているまさに経験ですよね。

 

そこで、今回のクエスチョンは、「自分インタビュー」。

今回は、私から皆さんへインタビューしてみますね。

 

Q1 まず、今回皆さんが経験した出来事を教えてください。

出来るだけ、最近のことが良いなあ。まだ覚えているでしょ。

 

Q2 その出来事で、みなさんがやったことを教えてください。

例えば体育大会で次の競技の準備係をやったとか、応援団のリーダーをやったとか

いや、何もしていなくって、単に選手として出場しただけでも大丈夫ですよ。

 

Q3 やってみてどうでしたか?

そのやったことで皆さんが印象に残ったことや思ったこと、気づいたことを教えてください。「楽しかった」、「嬉しかった」、「悔しかった」、「いやだった」何でもいいんです。

 

Q4 なぜ、それが印象に残ったのでしょう?あるいはなぜそう思った、気づいたのでしょう?

ここはポイントかも。自分なりに考えてみてくださいね。

あっ、責めるとか、反省するとかではないですよ。

そのとき、私はこう思ったからと素直に自分の話を聞いてあげてください。

 自分気持ちに間違いなんてないし、誰もそれは否定できないですからね。

 

Q5 周囲の友だちや先生あるいは家族の方の反応はどうでしたか?

 

Q6 なぜ、周囲のみんなは、そんな反応だったんでしょう?

 

Q7 今回の経験を通じて、次にそれを活かすとすると、どんなことができるでしょう?

ここもポイント。単に頑張ります!ではなくて、自分が無理せずできることで、具体的なこと=出来たか、出来なかったがわかることがいいですね。

 

(自己受容力)

 

これが、よのなかや、マーケティングと関係あるの?と思った方。

大いにあるんですよ。

どうやったら、上手く振り返りができるの?と思った方。

いくつか方法を次回お教えしますね。

 

いよいよ11月にも近付いてきました。もう年末、学期末ですよね。

今年を振り返る時期が近付いてきましたので、こんなテーマにしてみました。

 

では、また。