中学・高校生のための よのなかマーケティング・キャリア教育 授業テーマ集

中学・高校の「現代社会」「公共」「総合的な学習の時間」で、これから求められる「思考力・判断力・表現力」を養うための探求型授業で使える授業テーマ集です。 Copyright Masanori yano

授業テーマ32「みんなの生活時間をリサーチしてみよう!」

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みなさん、こんにちは。

あっという間に6月ですね。

 

さて、今回は、みなさんに「リサーチャー」になってもらいたいと思います。

 

「リサーチャー」とは、簡単に言うと、調査を行い、集計し、分析する仕事をする人です。マーケティングでは、何をするにしてもまずは「現状がどうなっているのか」をきちんとつかむ必要があります。マーケティングを「調査」の事って思っている人がいるくらいですから大切なことではあるのですが、調査はあくまでマーケティングの一部ですのでお間違いなく。

 

ひとことで、調査といってもその方法はたくさんあります。

いくつかあげてみると、

 

  • インターネット・アンケート調査=インターネットを利用して、モニターとかパネルと呼ばれる調査に協力したい人が集まる会社を使って、アンケートを取る方法。

 

  • グループインタビュー調査=5名くらいの方に一度に集まってもらって、聞きたいテーマについて、「モデレーター」と呼ばれる人がグループ内の会話をコントロールしながらヒアリングをしていく方法。1対1で深くインタビューする「デプスインタビュー調査」というのもあります。

 

  • セントラルロケーションテスト=たくさんの方に1つの会場に集まってもらって、調査をする方法。たとえば飲み物を飲んでもらって、味が好きかどうかなどを調査する時などに用いられます。

 

  • ショップアロング調査=お買い物をしているお客さんの後ろから追跡し、どこを通ったか、何を手に取ったかなど行動を記録していく調査。

 

  • ミステリーショッパー調査=調査する人がお客さんのふりをしてお店に行って、その時の店員さんの接客方法や、印象などをチェックしていく調査。飲食業や、サービス業でよく行われています。

 

  • ホームビジット調査=調査したい人の家に訪問して、家の中の状態を見させてもらいながら質問をしていく調査。たとえば、冷蔵庫の中を見せてもらって、どんなものが入っているかとか、どのように入れてあるかなどを調べるとか、他の調査ではつかめないリアルな実態が見えてきたりします。

 

などなど。いろいろあるでしょ。

 

「リサーチャー」とは、それぞれの調査手法の特長を理解した上で、目的に合わせて調査の方法を選んで、何を調べるのか、どのように質問するのかなどを決める「調査設計」や、調査の実施に立ち会ったり、その後、調査の内容をまとめて(「集計」)、そこからどんなことが分かったのかを考える(「分析」)を行ったりする職種です。

 

やってみたい?(笑)

 

ということで、やってみましょうか?

 

このテーマでは、みなさんが調査を設計する時に、思考力論理力仮説力質問力といったチカラがトレーニングできます。また、調査で集まった答えを集計する力(これはパソコンの操作力かな)と集計したデータを分析する力、そしてみんなに調査の結果を伝える際に要約力や、表現力なんかもトレーニングできると思います。

 

では、何をリサーチしてもらうかというと・・・・・

 

そうですね・・・・

 

そうだ、6月なので「時間」をテーマにしましょう!

なぜかって?6月10日が「時の記念日」だからです。

知ってるかな?

 

ja.wikipedia.org

 

日本書紀天智天皇十年四月辛卯条(天智天皇10年4月25日グレゴリオ暦671年6月10日))に、(中略)日本初の時計を打った日が6月10日であることからこの日となった。なお、「漏尅」すなわち「漏刻」とは水時計のことである。

 

らしいんです~。ずいぶん大昔ですね。

真実かどうかはともかく、このことから「時の記念日」となったようです。

 

新学期から2ヶ月経って、みなさんも学校生活に慣れてきた頃だと思います。そこで、みなさんが毎日どのように時間を使っているのかを調査して欲しいのです。

こういった内容の調査を「生活時間調査」って言います。

 

朝起きてから寝るまでの間の時間をどのように使っているか・・・

もちろん学校にいる間はみなさんわかりますが、それ以外の時間は何してる?あるいは何にどのくらいの時間を使っている?これを調べるのが生活時間調査です。

 

ここからオリエンテーションです。

 

「6月10日は「時の記念日」です。みなさんは毎日どう時間を使っていますか?『時は金なり』って言われるほど、時間って大切ですよね。そこで、みなさんの生活時間を調べて、その特長を分析して報告してください。目的は、まずは実態を明らかにすること。報告して欲しいことを条件として出しますね。

 

報告して欲しいこと

1.学校の学年ごとで生活時間に変化はあるでしょうか?

2.スマホを見ている時間ってどのくらいあるでしょうか?スマホで何をしているのでしょうか?

3.みなさんが一番大切にしている時間はどんな時間でしょうか?

 

今回調べて欲しい生活時間は、平日とします。」

 

どうでしょうか?できそうですか?

 

それではスタート!っていうと、無茶ぶり?笑。

進め方をクエスチョンとしてつけておきますね。

 

 

Q1.まずは、調査を設計しましょう。

知りたいことが3つ提示されていますので、その3つを明らかにするためにどうするかを考えます。

 

実はこの調査の設計が一番大事なんですよ。

 

ついつい先に聞いてしまいたいところですが、設計をきちんとしていないと、調査してから「あっ、あれ聞くの忘れた」とか出てきた内容を見て、「あれ、何が聞きたかったんだっけ?」てなります。

 

1.調査する対象は誰にしますか?

 

2.どういう方法で調査しますか?

今回は、基本的にはアンケートを作って対象者へ配布する方法でお願いしたいのですが、配布はどうやって行う?どうやって回収する?

 

3.どんなアンケートにしますか?

まずは、質問する項目を考えてください。ここは、仮説力が必要ですね。

例えば「男女で違うかもしれない」とか?「スマホで見るものってどこまであんの?」

とか、仮説を立てないと項目も上手く出せないかもしれません。

 

Q2.次にアンケートの質問表をつくりましょう。

何をどのように聞けばよいか、質問方法を考えてください。

 

まずは、ここまで(設計~質問表の作成)やってみましょうか。

 

あとがき)

 

ホントは、実際に作ったアンケートを実施して、まとめて報告するところまで行うと面白いと思います。総合的な学習の時間などで時間が使えそうであれば、是非やってみてください。

 

授業のステップとしては

1.オリエンテーション

2.調査の設計

3.質問表の作成

4.アンケートの配布

5.アンケートの回収

6.パソコンなどを使って、アンケートを集計する

7.集計したものを分析する

8.発表用の資料を作る

9.発表会を行う

 

という流れになります。

授業では1から3は全員で、4からはグループ分けをして役割分担という感じでしょうか?あるいは、調査して欲しい項目ごとに最初からグループに分けるのも良いかと思います。(質問表は最後に一つにまとめて、配布・回収。そして、集計・分析・発表はまたグループごとに行う)

 

今回調査のテーマは、生活時間にしましたが、

 

できるだけ生徒に身近なテーマを設定する方が良いかと思います。

「ウチの学校の魅力って何?」とか「学校周辺のおすすめスポットを探そう」とか「ブラタモリ」的に(笑)、「なぜ、私たちの地域には○○が多いのか?」見たいなものでも良いかと思います。

 

これからの時代は、こういったこともAIが行えるという見方もあります。特に調査で集めたいデータが勝手に集まる、また自動的に集計されるみたいなことはどんどん進みそうですが、それぞれの社会や人によって知りたいことも違います。何をどのデータをどう分析するかについては、結局人の力が必要です。そこで必要となるチカラはよのなかで必要とされるチカラと大きく結びついていると思います。

 

では、また。

 

テーマ31回答例「ランドセル マーケットについて、レポートしてみよう。」

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みなさん、こんにちは。少しご無沙汰となりました。

この間に、元号は令和へ。みんなもう元号には慣れたかな。

今回は「ランドセルマーケットのレポートをしてみよう」でしたが、みなさんレポートできたかな。

早速、テーマの回答例にいってみましょう。

 

Q1. まずは、ランドセルの市場規模を推計してみてください。(情報収集力)

 

これは、できたでしょう!

前回のヒントで、

市場(しじょう)規模=商品の値段×買う人の数

 

で計算できるとし、ランドセルの値段は、6万円としましたので、あとは買う人の数、つまり小学校1年生は全国で何人くらいいるかがわかればよいですね。

 

調べる先は、統計局のホームページ。

www.stat.go.jp

各歳別の人口を見てみると、平成30年10月1日のデータでは、この時点で5歳(つまり、令和元年に6歳になる子どもたち)の人口は、101.2万人となっています。

 

なので、

市場規模=6万円×101.2万人となって、

答えは、607.2億円となります。

 

どうですか?毎年600億円の規模でランドセルが売れるんですね。

 

もう少しみてみると、平成30年10月1日のデータでは、5歳以下の子どもたちが減っていたでしょ。これから、子どもの数が減少するのでこの市場規模は小さくなる可能性がありますよね。

 

でもね・・・いま6万円のランドセルが8万円になったら、どうなりますか?

 

そうなんです!子どもの数の減少以上にランドセルの値段が上がると、市場規模は大きくなるんですね。

 

 

Q2.なぜ、4月から「ランドセル」のCMは始まるのでしょうか?今年は特に多いのはなぜでしょう?(思考力)

 

これは、わかった?

 

そうですね~。みなさんもおわかりの通り、このCMは「おじいさん、おばあさん」に向けられて放映されていると思われます。

 

なぜかというと、お孫さんの入学祝いにランドセルをプレゼントするのが「おじいさん、おばあさん」だから、ですよね。

 

みんなは、「6<シックス>ポケット」って、聞いたことはありますか?

 

「6ポケット」っていうのは、子どもに対してお金を使う財布の数のことです。

なぜ6つかというと・・・

まずは、お父さん、お母さんの財布。最近は、働いているお母さんも多いので、2つある場合が多い。

次にお父さんのご両親(子どもから見れば「おじいさん、おばあさん」)の財布が2つ。そして、お母さんのご両親の財布が2つ。

これを合わせて6つの財布があることを「6ポケット」って言います。

 

最近の長寿化で、「おじいさん、おばあさん」も元気な方が多いですから、全部で6つある場合は多いですよね。で、子どもたちの方はというと、少子化が進んでるので、兄弟がそんなに多くない場合が多い。

 

となると、子どもたち一人に対して使うお金がどんどん増える可能性がありますよね。

 

そして、今年は、ゴールデンウィークが10連休でしたよね。みなさんの中でも、おじいさんやおばあさんの家に行った人も多かったのではないですか?

 

ここが、今年のポイントで、いわゆる帰省のシーズンに家族が集まるでしょ。集まったときに出る話が子どものお話。

 

「○○ちゃんは、来年小学生だね~」

「お祝いにランドセル買ってあげようね。」

とおじいさん、おばあさんが話をしますよね。

 

そこにTVCFが流れる。

 

そして、今まさに予約中となれば・・・・。

「せっかくだから、一緒に今から見に行く?」

 

となりやすい。でしょ。

 

だから、なんですね。

 

以前は、こういった会話は、お正月か夏のお盆の帰省時期でしたが、今年は10連休になったので、帰省される家族も増えるだろうとの予測から、春の時期からランドセル販売に力を入れようとなったわけですね。

 

もっと突っ込んで、作り手や売り手の側の作戦をいっちゃうと、「ランドセル」は、予約販売の商品。メーカーにとっては、先に予約で数が分かれば売れ残りが防げるし、お客さんの方には、数量限定にすれば、欲しい色や、商品特長のあるランドセルがある間に予約してもらえる・・・・。競争相手より早くやらないと・・・!と考えているはず?笑です。

 

ここまで、聞くと、「うーん、やるな!」って感じですか?こういった作戦(販売戦略といいます。)を考えることもマーケティングで行います。

 

Q3.さて、このランドセルマーケット、高額化することで問題視されていることも出てきているようです。それはどんなことかを教えてください。(情報収集力、思考力)

 

ランドセルの値段は6万円。昔より確実に高くなっています。そのことで問題視されているのが、「子どもの貧困率」という問題。OECD(経済開発協力機構)が定めた基準に基づき、厚生労働省貧困率というものを「国民生活基礎調査」で定期的に調べています。(詳細は調べてみてくださいね。)

www.mhlw.go.jp

 

平成28年の「国民生活基礎調査」では、「子どもの貧困率」(17歳以下)は13.9%。つまり、7人に一人の子どものいる家庭が貧困状況にあるといわれているのです。

 

(このことを扱うには、色々配慮しないといけないのかも知れませんが、事実として知っておくべきことと思います。それぞれ事情があってそうなっている状況は、決して「好きでそうなっているわけでない」し、そのことで子どもたちやその親御さんが悪く扱われるものとなってはいけないと考えます。)

 

その状況の中、小学生の必需品ともいえるランドセルが、高価になっていくことが大きな負担になっている家庭もあることや、また子どもたちの中でまちがった優劣が生まれることなどが問題視されているようです。

 

Q4.Q1~3で集めた情報を元にまとめて、私にランドセルマーケットとは、どういう市場なのか、レポートで報告してください。(要約力)

 

Q1~3で調べたことを、まとめて文章にして欲しいです。字数はそうだなあ、400字~800字にしましょう。(私も、やってみますね。)

 

さあ、ここまで調べたことをまとめてみましょうか?

ランドセルマーケットとはどういう市場なのか。

 

私もやってみました笑。

 

ランドセルマーケットの市場規模は約600億円と予測されます。近年の少子化により、対象となる子どもの数は、年々減少傾向にあるものの、小学校の授業や教科書の変化、小学生の通学時のカバンの重さによる身体の負担問題などに対応して、大型化、軽量化したランドセルの登場や、ランドセル自体のカラーバリエーションの拡大により、ランドセルの価格が上昇傾向にあると言える市場といえます。ランドセルは、子どもの祖父や祖母がプレゼントとして購入されると考えられる中、2019年のゴールデンウィークが10連休と長期化したことによる帰省機会の増加予想や、ランドセルの予約販売の定着もあって、良い商品をいち早く手に入れようとするターゲットの動きを予想し、各ランドセルメーカーや小売店は、例年以上に早い販売合戦を展開している模様です。反面、高額化するランドセルの販売に対し、厚生労働省平成28年生活基礎調査で指摘している子どもの貧困率(7人に一人が貧困状況にある)の問題から、家庭における負担などを問題視されている市場でもあります。

 

(439文字)

 って、感じでしょうか?笑

 

やってみてどうだった?

何をレポートすればよいのかよくわからなかった?かな。

 

大丈夫!

まずは、字数制限の中で分かりやすくまとめてあればOKです。

せっかくだから、クラスの中で各自発表してみて、みんなのレポートがどんなことを取り上げて、どんな伝え方だったのかもお互い良い勉強になります。

 

また、こういった機会をたくさん経験することが、チカラをつける一番の方法。

例えば、毎日の新聞記事を、要約してレポートにするとかもいいかもです。

あるいは、学級活動やホームルーム活動の最後に、今日のテーマをまとめるとかでもいいかもですね。

 

私は、以前「桃太郎」や「鶴の恩返し」といったみんなも良く知っている昔話を、150文字でまとめるとか、50文字でまとめるとかやったことがあります。やってみると、人によって伝える部分が少しづつ違うので、面白かったですよ。

 

皆さんも是非やってみてください!

 

参考までに、今回のマーケットレポートでおさえるポイントでいうと、以下のようなことが伝えられているかどうかということになります。

 

・市場の大きさや、その成長(伸びている?小さくなってる?)をまずおさえる。

・市場を作る商品の最近の傾向や、企業の動きをおさえる。

・市場のターゲットとなる消費者の状況やニーズをおさえる。

・また、市場としてのチャンスや、問題点をおさえる。

 

本当は、具体的な事例等があると分かりやすいですね。

 

レポートすることは、よのなかで頻繁に求められるものです。

そこに必要なチカラは、語彙力(様々な言葉や単語を知っている)、要約力(まとめる)、表現力(伝える)って言われています。

そして、これから入試の設問などにも出てきます。

 

できる、できないはトレーニング次第。誰でもできるようになるので、トライしてみてくださいね。

 

では、また。

 

授業テーマ31 「ランドセル マーケットについて、レポートしてみよう。」

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みなさん、こんにちは。

さあ、10連休が始まりました。みなさんはどんなお休みを過ごされる予定でしょうか?

せっかくの10連休、日ごろの休みではできないことにチャレンジしたいですね。

 

反面、銀行はお休みで、よのなかではATM(現金自動預け払い機)が、休みの間に引き出す現金がなくなってしまう可能性があるとかもいわれています。さらに病院も休みにするところが多い。幼稚園や保育園もお休みで、働くお母さんは子どもが預けられない場合、お休みせざるを得ない。。。

 

いろいろ、想定しないことも起こりそうな感じもしています。

 

 そして平成もあと数日。令和がより良い年となるといいですよね。

 

さて、平成最後のテーマは、「ランドセル」。

 

「ランドセル」がますます進化しています。

 

どんな進化かと言えば、そう、みなさんもすぐ分かるのは、色がたくさん用意されるようになりましたね。調べてみると、2001年くらいに24色のものが発売されたそうです。

(ということは、みんなのランドセルはどんな色だったのかな?笑)

 

そして、どんどん大型化、軽量化していますよね。

 

みなさんも小学校の頃、重たい教科書をたくさん積めて、通学されていたと思いますが、教科書も昔に比べると大きくなってるし、なにより教科書が分厚い。

 

実際、通学時の重さは10キロ以上ある1年生もいるそうです。1年生の子どもたちが毎日10キロのランドセルをしょってるって大変ですよね。なので、より軽く、肩など身体に負担の少ないものが毎年出てきています。

 

そして今年は、タブレットが入るランドセルとか、忘れ物が減るよう、筆入れやカギなどを専用に入れるポケット付などが発売されています。時代ですね~。

 

さて、この「ランドセル」。4月になってCMを良く見かけませんか?

今年は特に多いかもです。

 

この前、入学式あったばかりなのになんで?って、思ったりしませんか?

 

今回は、このあたりからクエスチョンをみなさんと考えたいと思います。

 

今回のクエスチョンではみなさんの「まとめる力」をつけるトレーニングとなることを考えてみました。まとめる力=「要約力」ともいいますが、文章や話から得た数多くの情報の要点を短くまとめて、相手に伝えることができる力です。

 

社会に出ると、この「まとめる力」は最も必要な力と言えます。

 

仕事では、様々な人たちと一緒になって仕事を行うことが多いです。その中で、仕事内容を聞いて、次の役割の人へ口頭や、文書あるいはメールで伝えたりすることがとても多いし、大切なことになります。

 

だいたいは、みんな忙しく仕事をしているので、短時間で、正確に、分かりやすく伝えないとどうなると思いますか?

 

「なんかよくわかんない・・・」「えっ、どういう意味?」「あっ、そういうことだったの!」なんてことになると、仕事が止まってしまったり、間違ったものができ上がったりしますよね。なので、情報をきちんと理解して、伝える人へどう伝えると良いかを考える必要があります。その時、まとめる力が必要なんですね。

 

そんなトレーニングになるようなクエスチョンです。

 

Q1. まずは、ランドセルの市場規模を推計してみてください。(情報収集力)

 

「市場(「しじょう」って読みます)規模」っていうのは、商品やサービスが1年間でどのくらい売れているのかという大きさを金額で示したものです。

 

今回で言えば、「1年間でランドセル市場は全体でおおよそどのくらい売れるおおきさか?」ということになります。

 

英語で言うと、市場(しじょう)は「マーケット」なので「ランドセルマーケット」。規模は「スケール」とか「サイズ」なので「ランドセルマーケットスケール」ですね。

 

「むずかしい?」「そんなのわかんない?」笑

実は、大まかな大きさなら次の公式で出すことができます。

 

市場(しじょう)規模=商品の値段×買う人の数

で出します。

 

今回、ランドセルの値段は、6万円としましょう。高級なものもたくさんあるし、値段には幅がありますが、大体の平均の値段で計算してみましょう。だんだん高くなっているようですね。

 

あとは買う人の数ですね。

ここは単純に必要とする人の数=小学校1年生の数としましょうか?(どのくらいかは、情報収集してみてね)

 

もう簡単でしょ~笑

 

Q2.なぜ、4月から「ランドセル」のCMは始まるのでしょうか?今年は特に多いのはなぜでしょう?(思考力)

 

これは、わかるかな?

ポイントは、この10連休にもヒントがあります。もっとヒントを出すと、「ランドセル」のお金は誰がお金を出してくれるか?です。

 

以前は、お正月明けあたりが「ランドセル」販売のピークでした。が、いつのまにか徐々に時期が早くなって、8月のお盆にCMをするところが出てきました。そして今は4月から・・・・。 

8月に4月・・・・もう分かったかな?笑

 

それと、特に色が多彩になってからでしょうか、「ランドセル」は予約販売の商品が多いです。予約をして商品を受け取るのは2月とか3月です。

 

なぜかというと、色ごとで売れ残りを出さないようにしたいから。先に予約をする方式は、作るメーカにとっては、それぞれどのくらい作ればよいか分かるので、売れ残りが防げます。

 

また、用意する材料も出来るだけ残したくないので、限定数量になっているものが多い。となると、欲しい色や、商品特長のあるランドセルが欲しいとなると・・・・

 

そして、当然ですが、ランドセルメーカー各社は、すこしでも多くのお客さんに選んでもらえるよう競争しています。となると・・・・笑。

 

ヒント出しすぎ!笑。まっ、今回は「まとめる力」のトレーニングなので良いとします。

 

Q3.さて、このランドセルマーケット、高額化することで問題視されていることも出てきているようです。それはどんなことかを教えてください。(情報収集力、思考力)

 

Q1でランドセルの値段を6万円にしましたよね。6年間使うにしても6万円は昔より確実に高くなっていますね。こんな高くなったら・・・という視点で、情報収集したり、考えたりしてください。このことは、学校の制服でも問題視されたことがあります。

 

Q4.Q1~3で集めた情報を元にまとめて、私にランドセルマーケットとは、どういう市場なのか、レポートで報告してください。(要約力)

 

Q1~3で調べたことを、まとめて文章にして欲しいです。字数はそうだなあ、400字~800字にしましょう。(私も、やってみますね。)

 

これから、大学の試験問題などにこういった記述式の問題が出てくるようにもなります。また、学校では習わない「よのなかの一般知識」を知らないと答えられないようになりそうです。そんなトレーニングにもなると思うので、トライしてみてくださいね。

 

では、報告待っています。

テーマ30回答例「最先端コンビニのベネフィット分析をしてみよう!」

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みなさん、こんにちは。

いよいよ、新学期始まりましたね。新しい学年でちょっと緊張!笑もあるかもですが、それぞれ、毎日を楽しんでくださいね。

 

さて、今回のテーマはどうでしたか?

「ベネフィット」のこと、少しはわかりましたか?

実は、「ベネフィット」には大きく2つの種類があります。

 

○機能的なベネフィット

 これは、商品やサービスが持つ価値から、生まれる機能(こんなことが出来る)や利便性(簡単になる、早くできる、すぐできる)、そして効率性(無駄がなくなる)などを示すベネフィット。

 

○情緒的なベネフィット

 こちらは、商品やサービスが持つ価値が、使用する人の気持ちに与える変化で、使うことで心地よくなるとか、ワクワクするとか、嬉しくなるといったことを示すベネフィット。

 

おそらく、皆さんが考えたベネフィットはこの2つの中に分けられるのではないかと思います。

このベネフィットを上手く使って、お客様へ商品やサービスの良さを伝えると、お客様の商品の理解が早く、関心をもってくれるものです。

 

例えば、

「ほっともっと」というお弁当屋さんの名前なんかは、ベネフィットから考えられたものですし、これは、関西人しかわからない?笑、551蓬莱」の豚まんの代表的なてれびCM の「あるとき~ないとき~」なんかも「あると嬉しい、楽しい」といったベネフィットを上手くCMで表現したものですよね。

 

こうやって、ベネフィットを分析して、お客様へのコミュニケーションをマーケティングでは考えたりします。

 

では、今回の回答例です。

 

Q1. 「IoT」コンビニの5つの特長から、ベネフィットを教えてください。(思考力)ただし、以下の立場の中から1つの立場を決めて教えてください。

 

今回は、4つの立場のどれを選んだかで回答内容も少し変わりますよね。

ひとつづつ、こんな回答では?というものを、グループワークのシートを使って考えてみました。

 

1.「IoT」コンビニを作ると、ファミマにとってはどんなベネフィットがありますか?

 

まずは、ファミマのベネフィットは、こんな感じかな?

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どうですか?ファミマの立場で考えるには、今ファミマなどコンビニが置かれている状況を知っている必要がありますよね。一番大きなことで言うと・・・・

 

そう、人手不足問題

コンビニでは、もう24時間できない!とコンビニを経営するオーナーさんが訴えていますよね。これに対して、今回の取り組みが解決できることは非常に大きいし、大きな期待をファミマとしても抱いているのではと思います。

 

いろいろ、ベネフィットが出せたと思いますが、まとめて言うと、ファミマのベネフィットは、

 

より、効率的でお客様にも満足してもらえるお店ができる。また、これからお店を開きたい方にファミマを選んでもらえる。

 

ということになるでしょうか?

 

2.「IoT」コンビニをやってみると、パナソニックにとってはどんなベネフィットがありますか?

 

こちらは、こんな感じかな。それぞれの特徴以上に、誰かにやってもらうのではなく、パナソニック自身がお店を経営することが大きなポイントですよね。

 

なので、ワークシートに書くと・・・・

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という風に、どの特長にも同じようなことが入ったのでは?

これも、まとめてベネフィットを言うと・・・・

 

 

コンビニに詳しいパナソニックとして、トータルで実践的なビジネスができ、さらに進化した商品が作れる

 

ということになる。コンビニを経営してその売上をビジネスにするのではないですよね。これから、電機メーカーはIoTを駆使して、新しい商品のあり方やサービスの提供を考え、創造していかないと生き残れない。そのためにも、より企業や消費者の実態を理解して、他社と比べられても選んでいただける商品を作りたい。だから、コンビニを自分たちで経営する。

 

これまで考えられなかったことですよね。

 

3.「IoT」コンビニが普及すると、コンビニを経営する店舗オーナーにとってどんなベネフィットがありますか?

 

さあ、こちらはどうでしたか?こちらはファミマの立場に近いけど、もっとお店の経営オーナーとしての細かな悩みの解決が出てくるのでは?と思います。

なので・・・・

 

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という感じかな?人手の不足を補って、オーナーさんの負担が減るようなベネフィットが出ていますよね。

 

まとめて言うと・・・・

 

よりラクに、お店が経営できる。人出不足も軽減できる。オーナー自身も心身共にホッとできる。

 

ということでしょうか?早くこういったお店の技術が広まるといいですね。

 

4.「IoT」コンビニが普及すると、来店するお客さんにとってどんなベネフィットがありますか?

 

さて最後は、お客さんにとってのベネフィットです。

こちらはどうでしたか?

おそらく、こんな考えがたくさん出たのでは?

 

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お客さんの動きをチェックするお客さんにとっての効果は直接的にはないかもしれませんが、そのことでお店の中が改善されて、結果買いやすいお店にはなるかもしれませんよね。

 

まとめると・・・・・

 

もっと便利なコンビニになる。

 

ということでしょうか?

 

皆さん、どうでしたか?面白かったかな?

 

では、また。

 

2020年6月17日 このテーマの教材シート作成しました。(パワーポイント)

 

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ご必要であれば、以下よりご連絡ください。

 

masashiki2018.hatenablog.com

 

 

Copyright  masanori yano

授業テーマ30(授業案<教材付>)「最先端コンビニのベネフィット分析をしてみよう!」

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みなさん、こんにちは。

いよいよ、4月!

4月1日には、新元号も発表され、何かしら新しい時代が始まるワクワク感一杯ですね。

 

元号は「令和」。その意味はもうみなさんご存知かと思いますが、

 

元号」って、漢字でかつ音読みで作ることだけ見れば、中国や漢籍が元々ですよね。しかし、いまだに「元号」という、数字だけの西暦ではない「意味を持つ年」を作るということは、日本だけ。(中国は1911年に辛亥革命によって清が倒れると元号は廃止。1932年に満州国が建国され、一度は復活するものの1945年の満州国滅亡で再び廃止。)来る世代に思いを託すというその意味、その意味が一番の価値、文化ではと私は思っています。

 

さて、そんな新しい時代に、新しい動きがニュースになりました。

 

ファミリーマートパナソニックがIoTを駆使したコンビニをオープン」

 

これは、パナソニックが子会社を作って、パナソニック自身がファミリーマートを運営するというもの。

このコンビニでは、「IoT」を活用し、これからのコンビニをどのようにしていくかを実証実験する。

 

「IoT」は知ってるかな?

ja.wikipedia.org

 

分かりやすく言うと、様々なものに人間で言う五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)の分かるセンサーをつけて、それをインターネットで結び付けるような感じかな。例えば、電話にセンサーを組み込んだものが、実は、みんなが持っているスマホですよね。

 

その「IoT」を使ったコンビニって、どんな特長があるかというと・・・

 

その1:レジがなくてもいい

 

えっ、お金払わなくてもいいの?笑。

今回のコンビニでは、どう買い物をするかと言うと、まず、入口のカメラで顔認証を行ってチェックイン。そのあと、自分が買いたい商品を手にとって、カウンターに持って行って、商品をカメラでどの商品を買うのかを登録。そのあと、出るときに、再び顔認証すると決済が行われる。というもの。

 

支払いは、クレジットカードや、そう!PayPayやLINEPayなどのモバイルペイメントで自動的におこなわれます。すごいよね。どんな感覚なんでしょうね。買い物している気持ちになるんでしょうかね?

 

このレジがないお店は、アメリカでもアマゾンが「Amazon GO」っていう店を作ってやっています。

 

その2:お客さんの動きをチェック

 

コンビニ内には天井に360°カメラを設置。お客さんがどのようにお店の中を動くか、どの場所にたくさん人が集まるかなどをチェック分析するそうです。

 

その3:品切れ商品をチェック

 

さらに、天井にはカメラとともにセンサーがたくさんあって、商品が陳列されている棚の商品をチェックしていて、品切れ(ギョーカイでは「欠品(けっぴん)」といいます。)になると、店員さんが腕につけているデバイスに知らせて、すぐに商品を補充してもらうようになっています。

また、棚のどの商品が欠品しているかをわかりやすくするため、電子ペーパーが搭載された値札(ギョーカイでは、「プライスPOP」といいます。)にLEDついていて、欠品の時に点灯して、店員さんへその場所を分かりやすくしています。

 

その4:海外の方もおまかせ

 

カウンターには対面翻訳システムというものがあって、店員さんと外国人の間で会話をすると、タブレット上に日本語と外国語が即時に表示されるので、きちんと対応することができるそうです。

 

その5:ご注文はスマホ

 

コンビニに行く前に、スマホからお弁当を注文しておくと、お取り置きされて、来店時にすぐ買えるというサービスもあるようです。

 

どうですか?想像できますか~。ミライを描いた映画に出てきたようなことが、現実に始まりそうですよね。

 

では、今回のクエスチョンに行ってみましょう!

おっ、今回の授業テーマで30テーマ!!ですので、授業案まで考えてみました!

 

今回は、「ベネフィット分析」をみなさんとしてみようと思います。思考力のトレーニングになると思います。

 

「ベネフィット(Benefit)」は、日本語で「利益」とか「恩恵」とか「便益(べんえき)」と言う意味で、マーケティングでは、商品から得られるお客さまにとっての価値ということです。

 

似たような言葉で、「メリット(Merit)」と言うのがありますが、ベネフィットとメリットは少し意味が違います。メリットは「効果」という意味で、その商品ができることを示し、ベネフィットはその「効果」でお客様がどういった価値を得るのかということになります。

 

例えば、マーケティングで有名な話で言うと、大工さんなどが使う「ドリル」の話があります。

 

「ドリルの欲しいお客さんは、ドリルそのものが欲しいのではなくて、ドリルを使って得られる『穴』が欲しい」

 

「ドリル」と言う商品のメリットは、穴が簡単に開けられるという効果、ベネフィットは、「正確な穴が開く」「時間が省ける」とか「キレイに開くので気持ちがスッキリ」ということになります。

 

このベネフィット視点で今回の「IoT」コンビニを考えてほしいのです。

分かったかなあ?まあ、一度やってみましょうか?

 

Q1. 「IoT」コンビニの5つの特長から、ベネフィットを教えてください。(思考力)

ただし、以下の立場の中から1つの立場を決めて教えてください

 

・「IoT」コンビニを作ると、

  ファミマにとってはどんなベネフィットがありますか?

 

・「IoT」コンビニをやってみると、

  パナソニックにとってはどんなベネフィットがありますか?

 

・「IoT」コンビニが普及すると、

  コンビニを経営する店舗オーナーにとってどんなベネフィットがありますか?

 

・「IoT」コンビニが普及すると、

  来店するお客さんにとってどんなベネフィットがありますか?

 

----------------------------

 

今回は、授業案も考えてみました。

グループに分かれたワークショップでやってみるとよいのではと思います

 

用意するもの:

・「IoT ファミマ」などのキーワードで「ニュース」を検索し一読。

 (詳細をつかんでおいてください。)

・模造紙を用意。

・上記の授業テーマシート

・付箋、サインペンなど

 

授業前半(オリエンテーション):

上記の授業シートを配布。

 

授業中盤(ワークショップ):

グループに分かれ、まずグループで立場を決めてもらい、特長ごとのメリットを各自で付箋に書いて出し合って、討議。(メリットの部分をグループで合意形成)

以下のような模造紙に合意形成できたもののみを張り付けてもらう。

 

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授業後半(ワークショップ):

グループごとで、合意されたメリットをもとに、ベネフィットを各自で付箋に書いて出し合って、討議。(グループで合意形成)

以下のような模造紙に合意形成できたもののみを張り付けてもらう

 

まとめ(プレゼンテーション):

各グループごとで発表

 

ふりかえり(リフレクション):

授業を通して、各自が思ったことを「YWT」や「KPT」などで振り返り

(振り返り方法は以下も参考にしてみてください)

 

masashiki2018.hatenablog.com

いかがでしょうか?先生方のご意見お待ちしています。

 

では、また。

 

2020年6月17日 このテーマの教材シート作成しました。(パワーポイント)

 

f:id:masashiki2018:20200617120211p:plain

 

ご必要であれば、以下よりご連絡ください。

 

masashiki2018.hatenablog.com

 

 

copyright   Masanori yano

春休みコラム「2人の偉人の言葉から新年度を考えてみる」

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みなさん、こんにちは。

みなさんは、昨日で春休みかな?先生も春休み。一年間お疲れ様でした。

 

先生方の春休みは今年度の整理と新年度に向けた準備で大変お忙しく、ほぼご出勤されていると聞いています。

 

私がキャリア教育のお話で先生にお伺いする際も、春は、異動もある可能性もあるし、新年度になってから、学校での(キャリア教育の)役割分担もあるので、キャリア教育のことは新年度になってからとよく話されていました。なので、キャリア教育は大体2学期に行われることが多いですよね。

 

「2019年度の指導方針はどのようなものですか?」

 

さて、新年度は2019年度。2020年の学習指導要領改訂の前年ですが、実質的にはすでに各授業の中で取り組みが本格的に始まる年度ではないでしょうか?

 

学習指導要領改訂のなかで、大きな改革のひとつが「主体的・対話的で深い学び」を取り入れた授業、いわゆるアクティブラーニングがあります。すでにさまざまな授業で取り入れられていると思いますが、新年度以降はますますこの授業スタイルが土台になる。

 

また、キャリア教育もそうですが、「何を学ぶか」「どのように学ぶか(=アクティブラーニング)」とともに「何が出来るようになるか(思考力・判断力・表現力)」という地域や社会(よのなか)で活躍できる能力づくりが求められます。

 

そのためにも地域や学校の現状を把握しながら、指導におけるPDCAサイクルをまわすという「カリキュラムマネジメント」から新年度を考える。。。。

これまで以上に各教科の先生と連携しながら綿密な計画立てが必要のようですね。

 

こういったことは、世の中の企業でも同様の計画立てを大体前年の12月あたりから行うのですが、「計画を作ることが目的」になってしまい、スタートしてから数ヶ月で「あれっ?あの方針はどうなったの?」なんてということもこれまでは多かったように思います。

 

先生方はそんな風にならないと思いますが、 

あくまで、目的は生徒たちの成長。

そこで、今日は二人の偉人の言葉から新年度の指導方針を考えてみました。

 

人生、仕事の成果は、「考え方×情熱×能力」

 

この言葉は、京セラの創業者であり、日本航空の名誉会長である稲盛和夫さんの言葉です。

私はこの言葉が、これから求められる教育の視点にも当てはまるのではないかと最近考えています。

 

稲盛さんは、「能力」とは知能や運動神経そして健康とされ、両親や天から与えられたものとされています。次の学習指導要領が示す「何を学ぶか」の部分かと思います。

能力は、基本的なチカラは両親や天から与えられますが、その能力を高めていくのは、学校を含めた周囲の環境から、本人が高めていけるものと考えています。

 

ここに、「情熱」が掛け合わせられます。情熱=やる気ですよね。やる気は「これがやってみたい」あるいは「自分ならできる」って思わなければでないし、努力もできないもの。これは、自己肯定感といわれる能力で、周りから認められることで、生まれるチカラと言えます。まさに「どのようにして学ぶか」という方法と共に、その学びを通して認められるかどうか、自分自身も周りを認めるかどうかかと思います。

 

そして、「考え方」が掛け合わせられます。

優れた能力を持ち、熱い情熱があっても、考え方が「マイナス」では、結果は「マイナス」。「プラス」の考え方を持たないと。では「プラスの考え方」とは何でしょう?そうですよね。たとえ悪い状況でも、常に前向きに考えられること。これって、「どのようにして学ぶか」と「何ができるようになるか」に関わることではないかと考えます。

 

子どもたちそれぞれにあった「考え方×情熱×能力」を持ってもらう。そのためにどんな学校、授業にするか

 

そんなことを考えてみてはいかがでしょうか?

 

「少しずつの積み重ねでしか、自分を超えていけない」

 

 この言葉、今だからこそお借りしました!笑。はい! 2019年3月21日、現役引退を宣言されたイチローさんのインタビュー名言です。イチローさんが数多く語られたことの中で私も印象に残った言葉です。

 

「やりたいことをやる」「そのやりたいことでどうなりたいのか目標をもつ」そして、その目標に向け、「少しづつの積み重ね」を継続的に行う。

 

先に述べた子どもたちそれぞれにあった「考え方×情熱×能力」を養う、アクティブラーニングも私は、「頻度が大切」と考えています。全ては、成果のためのトレーニングではないかと。何度も何度も行うことで子どもたちが気付く、考える、相手を認め、認められる機会が少しづつ積み重なり、結果、成長につながるのではと考えます。

 

そのために、私も、学級活動や、各教科の授業の5分間でもできる 「主体的・対話的で深い学び」を取り入れた授業で使えそうな授業テーマをこれからも提案していきたいと考えます。

 

好き勝手な話ばかりしてしまいました。一度是非こんなテーマでも先生のご意見お聞かせいただければと思います。

 

では、また。

 

テーマ29 回答例「自然災害の教訓を活かす商品開発をしてみよう」

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みなさん、こんにちは。

東日本地震から8年目の今年の3月11日から、おおよそ1週間。

今週は、テレビを中心にさまざまな番組でそのすさまじさや、被災された皆さんの状況など、これからに活かすための振り返りを行われていましたね。

1週間経って、みなさん今も何か考えていますか?

ついつい「目の前の今」に集中しちゃって、忘れそう?

そうですよね。でも、いつ起こるかわからないのが自然災害です。その時に適切な行動ができるようにしておくためにも、教訓から得られたことを考え、準備や避難訓練などの体験を定期的にしておきましょうね。

 

そうそう、消防庁地震防災マニュアル一度見ておきましょう。

www.fdma.go.jp

 

 早速、回答例にいってみましょう。

 

Q1.自然災害時のことを考えて作られた商品やサービスを見つけてください。

 (情報収集力)

 

どうでしたか?たくさんありましたね。

一部をあげてみると、

・災害時の身を守る商品

 簡易ヘルメット居場所をアピールするホイッスルなど

・保存食、非常食

 これは昔からあるけど、水だけで食べられるお米とか温めなくても美味しいカレーとか、缶詰も今はパンとか、スイーツまであるようですね。先日取り上げたカップは保存食、非常食としての役割も非常に大きい。

 

中でも、最近商品化されたのは、液体ミルク。グリコが2016年の熊本地震の際、赤ちゃんを育てるお母さんが、自然災害によるストレスで母乳が出なかったり、あるいは粉ミルクからミルクを作ろうと思っても、きれいな水やお湯が手に入らないという状況をみて、 開発されたそうです。

 

・水

避難時の給水用のタンクなどもありますが、最近では持ち運びの出来る浄水器などもあるようですね。

・トイレ、衛生

簡易トイレお風呂に入れないときの大型のウエットシート、あと、水のいらないシャンプーや、歯ブラシなども。

・ライト

懐中電灯以外に、電池がなくても水があれば光るライトなども見つけることが出来ました。

 ・電源

太陽電池も使えそうですね。またカセットコンロのボンベで発電する発電機なども。

 

昨年の大阪北部地震の際は、地元の関西大学社会安全学部の学生の皆さんが駅で発電機を利用して、携帯電話などの充電サービスをボランティア活動として行われていました。学びを実践されている様子をみて、非常に感心をしたことを覚えています。

 

・避難所商品

 テーマで取り上げた段ボールで作るベット以外にも、体に巻くと暖かいシートプライバシーを確保するテントなど。

 

みなさんは、どんなものを見つけられたかな。また、こういう商品があること、知っていましたか?持っていますか?自分自身であるいは家族で用意しておくもの今一度考えてみるのも良いかと思います。

 

また、調べてみてどうかな?

日ごろ持っているもので工夫すれば、使えそうなものありそうですね。災害のときこれ使えそう~みたいな事も考えてみて。

 

Q2のアイデアにもなるかもですね。「身の回りに既にあるものを災害時こう使う」そんな設問にするともっと良かったかな笑。

 

Q2.見つけた商品やサービスを参考に、皆さんならどんな商品やサービスが作れそうですか?

難しいかな?考え方のヒントを書いておきますね。

 

その1「災害が起こると、私たちにこんなことが影響する」(情報収集・分析力)

その2「そのことで、人々にこんな状況が生まれる」(問題発見力)

その3「それを解決するには、こんな商品やサービスがあればいいのでは」(問題解決・創造力)

 

どうでしたか?日常とは異なる状況なので想像しにくいかな。だから、過去の出来事をしっかり見聞きすることが大切ですね。

少し、私も考えてみました。

 

その1「災害が起こると、私たちにこんなことが影響する」(情報収集・分析力)

例えば、みなさんの通学中(自転車で、としましょうか)に災害が起こったとします。

通学に使っている道路が通れない。家にも学校にも行けない状況も発生しそうです。

 

その2「そのことで、人々にこんな状況が生まれる」(問題発見力)

一人で通っていると、自分の安否を知らせる必要があるし、家族や友達のことも気になる。あるいは、どういう状況なのかどうすればよいのか考えるためにも情報を知りたくもなる。そのとき必要なのがスマートフォン。携帯電話会社の安否確認サービスにいれたり、つながりやすいとされるLINEを使ったりする・・・電池を良く使う・・・時間が経過する・・・電池が減っていく。不安・・・どうする?というような状況がうまれる。

 

※2月に大阪府は公立の小中学校での携帯電話の取り扱いについてガイドラインの素案を発表しました。ガイドライン素案には「子どもが、登下校時に限り、携帯電話を所持できるよう、持ち込み禁止の方針を一部解除することにしました」と明記されたとのこと。

私も必要だと思うのでその前提で回答しますね。

 

その3「それを解決するには、こんな商品やサービスがあればいいのでは」(問題解決・創造力)

 

みなさんの周りにそれを解決するものがあれば!

例えばです。最近通学の自転車などが電動自転車になっていますよね。あの電池、携帯の電源用に使えないかな?電池にUSBが挿せるように出来ないか?笑!

少し調べてみましたが、別にアダプターを買わないとダメみたいですね。最初からそういう風に作ってもらいたいなあ(もしあったら教えてくださいね。)

あるいは、電動自転車でなくても、自転車のサドルの後ろに非常用の電池や、ホイッスルなどを常備できるセットでもいいかも(自分で作れそうだね)

 

どうでしょう?

みなさん、どんな商品思いつきましたか?

漠然と考えると、何も思い浮かばないですが、ヒントのように考えていくとアイデアが生まれやすいですよね。

 

特に

その1「災害が起こると、私たちにこんなことが影響する」(情報収集・分析力)

その2「そのことで、人々にこんな状況が生まれる」(問題発見力)

がポイント。

 

例えば、高齢者の方なら、あるいは妊婦さんなら、幼稚園の子どもならどんなことが影響するのか、そのことで、どんな状況がうまれるのか・・・・その人の状況になって、気持ちになって考える。これは、マーケティングの一番大切なことですね。

 

今回のテーマはいかがでしたか?

 

では、また。

 

 

 

授業テーマ29「自然災害の教訓を活かす商品開発をしてみよう」

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みなさん、こんにちは。

 

早速ですが、明日3月11日は、東日本大震災から8年の日となります。

改めて、数多くの方が被災され、いまだに元の生活へ復興できていない方がたくさんおられます。心よりお見舞い申し上げます。

 

災害は、私たちに様々なことを教えてくれます。

 

日常では考えられないことが起こり、どう対応するか、

今後起こったときにどう備えるか

まさに、「教訓を活かし、備える」大切な機会にもなります。

 

先日、住宅設備メーカーの「LIXILリクシル)」が、

災害の際、普段と同じように使えるトイレを開発しました。

 

普段、1回の洗浄で5リットルの水を必要とするトイレですが、災害時に断水などが起こった場合に外から水を入れて使え、さらに1回わずか1リットルで洗浄できるというものです。このトイレを災害時の避難所となる学校などへ設置できればと考えられています。

 

また、みなさんはダンボールで作る簡易ベッド」は知っていますか?

 

これまで、災害の避難の際、避難場所となる学校の体育館などで、床の上に雑魚寝というのが一般的でした。床の上に寝ると、体痛いし、ホコリがすごいので呼吸器系の病気などを持つ方には非常に危険。また、エコノミークラス症候群(長時間同じ姿勢を強いられると、脚が圧迫され、血流が悪くなって、血のかたまりができて肺の静脈を詰まらせる)にもなりやすい。その負担を軽減するために、大阪のダンボール会社が段ボール製の簡易ベッドを開発されました。

 

平成30年7月豪雨で被害の大きかった岡山県倉敷市では、全避難者分の2,400台が届けられたそうです。

 

こういった、商品を開発される会社、そして開発を進めた人、すばらしいですね。仕事って、どんな仕事も「よのなかのため」に行っている。お金儲けだけではないことがわかってもらえると嬉しいです。

 

昨年、本当に自然災害が多かった。

昨年の1年間のあらためて振り返ってみましょう。

 

島根県西部地震

2018年(平成30年)4月9日1時32分頃に島根県の西部を震源として発生した地震である。地震の規模はMjma(気象庁マグニチュード)6.1で、震源の深さは12kmである。

最大震度5強を島根県大田市で観測した。

 

大阪府北部地震

2018年(平成30年)6月18日7時58分ごろ、

日本の大阪府北部を震源として発生した地震

地震の規模はMj 6.1(暫定値)。最大震度6弱大阪府大阪市北区高槻市枚方市茨木市箕面市の5市区で観測した。

 

平成30年7月豪雨

2018年(平成30年)6月28日から7月8日にかけて、

西日本を中心に北海道や中部地方など全国的に広い範囲で記録された

台風7号および梅雨前線等の影響による集中豪雨

 

平成30年台風第12号:

2018年7月25日に発生し8月3日まで存命した台風。

東から西、西から南へと進む異例のコースから、“逆走台風”とも呼ばれた。

 

平成30年台風第20号:

2018年8月18日に発生した台風。

強い勢力を保ったまま23日21時頃徳島県南部に上陸。

24日0時前には兵庫県姫路市付近に再上陸

 

平成30年台風第21号:

2018年8月28日に発生し、9月4日に日本に上陸した台風。

25年ぶりに「非常に強い」勢力で日本に上陸し、特に近畿地方を中心に大きな被害を出した。

 

北海道胆振東部地震

2018年(平成30年)9月6日3時7分に、日本の北海道胆振地方中東部を震源として発生した地震地震の規模はMj6.7(暫定値)、震度階級で最も高い震度7で、北海道では初めて観測された。

 

(出典 wikipediaより抜粋)

 

など、ほんとにすごいですね。

 

私自身も大阪府北部地震は、通勤中にほぼ震源地付近で被災し、いわゆる「帰宅困難者」を経験しました。また、平成30年台風第21号では、私が住んでいる京都もほぼ直撃を受け、一部自宅の損傷を経験しました。

 

私はおかげさまで、幸いにも無事でしたが、いずれにしてもみなさんの周りにも、いつあってもおかしくないのが自然災害です。

 

なので、今回はこういった災害の際でも、少しでも人々が身もココロも楽になれる商品を探してみて欲しいのです。

 

では、クエスチョン

 

Q1.自然災害時のことを考えて作られた商品やサービスを見つけてください。

 (情報収集力)

 

Q2.見つけた商品やサービスを参考に、皆さんならどんな商品やサービスが作れそうですか?

難しいかな?考え方のヒントを書いておきますね。

 

その1「災害が起こると、私たちにこんなことが影響する」(情報収集・分析力)

その2「そのことで、人々にこんな状況が生まれる」(問題発見力)

その3「それを解決するには、こんな商品やサービスがあればいいのでは」(問題解決・創造力)

 

どうでしょう?一度トライしてみよう!

 

最後に)

以下は、私が「大阪府北部地震」を経験した日に、私のフェイスブックに投稿した備忘録です。皆さんの参考になるかもと、掲載しておきますね。

 

今日(2018年6月18日)

思った事、備忘録まで。5つの大切なこと

 

1.スマホの充電器

毎日持ちましょう。

家族のこと、仕事の連絡、情報収集など

いつも以上にスマホを使います。コンビニに売ってますが、充電されているのは少ない。すぐなくなります。絶えず接続コードと合わせて持っておきましょう。

 

2.水

何かあれば、すぐ買いましょう。

いつもより大目に。

いつもと違うことを今からします。

そのために。

また、自身の居場所を確保した時のために。

 

3.お金

ATMはいつ止まるかもしれません。

気持ちの余裕も含め、ある程度のお金を持っておきましょう。

 

4.早めの判断が大切

季節によりますが、早めの判断が大切かと思いました。冬ならもっと早い時間かもしれません。今日のような状況では、電車頼みも夕方や夜になってからは、非常につらいと思います。今日のような日は、日中は暑い。気温が下がる午後3時かと。いろいろ選択肢を考えて、早めの時間に少しでも状況が良くなる行動を決断しましょう。あと必ずいつも折りたたみ傘を持っておきましょう。

 

今日は午後3時に歩くことに決めました。何とかなるところまで帰ることができました。途中コンビニが助かりました。

 

5.みんなに優しくなりましょう。

皆同じ状況。同じ状況の方々との会話で、今日も助かりました。

 

皆さまの何かしら参考になれば。

失念前の私自身への備忘録です。

取り急ぎ。皆さま、これからも気をつけてくださいませ

 

では、また。

テーマ28 回答例「中高生ならではの『袋めん』消費活性化企画を考えよう」

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みなさん、こんにちは。

2月も来週で終わりですね~。早い!

みなさんは、3月になると卒業や終業式ですね。この一年を振り返って、また新しい学期を元気に迎えてくださいね。

 

さて、回答例にいってみましょう。

 

 

Q1.なぜ、「カップ麺」は増えているのに、「袋めん」は増えていないのでしょうか?

(思考力)

 

カップ麺の出来上がる「3分」考えられたかな?笑。

なぜ、「袋めん」より「カップ麺」なのか?

一食の値段は、変わらないか、袋めんのほうが安い?

 

では作る時間はどうか?そんなに変わらないよね。

すこしプロセスを考えてみると・・・

 

カップ麺は

・お湯をポットで沸かす(最近のポットは沸くのが早いですね)

カップにお湯を入れる

・出来上がりの時間を待つ

・食べる

 

袋めんは

・鍋でお湯を沸かす。

・沸いたら、麺をいれ、ほぐす。

・適度な時間でスープを投入

・ラーメン鉢に入れる

・食べる

 

これが、チキンラーメンになると

・鍋でお湯を沸かす。

・ラーメン鉢にチキンラーメンを入れ、真ん中に卵を落とす(笑)

・沸いたお湯をラーメン鉢に注ぐ

・待つ

・食べる

 

となる。そんなに変わらない気がする。

 

うん? 違いがあるとすると・・・・それは、

カップ麺なら

・鍋を用意しなくてもいい

・ラーメンを入れる鉢を用意しなくていい

そして、

・鍋や、ラーメン鉢などの洗いものをしなくていい。

 

ここですね~!

カップ麺は用意するのはお湯とお箸のみ。袋めんは鍋、鉢が必要で(チキンラーメンは鍋は要らないけど)さらに食べ終わった後、それを片付ける必要がある。

(※今思ったけど、カップ麺を食べるのは割り箸、袋めんはいつものお箸って使い分けてるのかなあ)

 なので、袋めんよりカップ麺のほうが手間なく簡単というのがどうも消費に影響してそうだとなる。

 

まだ、ありそうだ。

カップ麺は保管しておくのも、袋めんに比べると、容器に入っているので保管がしやすい。これはどう思う?

 

さらに、カップ麺の最大の特長(武器)を考えると・・・

 

あっ、外でも食べられる!

 

お湯さえあれば、コンビにでも食べられる。オフィスでも食べられる、登山でも、キャンプでも食べられる(鍋などあれば袋めんもこれは出来るけど)ものね。おそらく、災害時の非常用の食糧なんかもカップ麺が多いんだろうね。

 

そうそう、登山では、頂上でカップヌードル「シーフード味」を食べるのが美味しい!とかって聞いたことがあるなあ

 

いずれにしても、これらのことが合わさって、カップ麺の消費量が伸び、袋めんの消費量が伸びないということのようですね。

 

つまりポイント(問題点)は、

 

袋めんは用意するものが多いこと、食べる場が限られること。

 

どうですか?他にも考えられた?

いすれにしても、何気ないいつものラーメンにある違いをしっかり分析できましたね。

 

Q2.今よりも「袋めん」を食べてもらう為に、皆さんならどう考えますか?(思考力)

 

さあ、こちらはどうでしたか?

今、袋めんのメーカーさんは、少しでも食べてもらえるように力を入れておられます。

前回も取り上げたように、チキンラーメンは「カップ麺より早く食べられる」「用意するものを減らそう」って考えて、「0秒チキンラーメン」を提案された。

(かなり無理ある?インパクト重視?ガッキーが食べているので一度はやってみたくなる?)

また、「食べる機会をもっと増やそう」お味噌汁などのお椀で出来るちょっと小さめのラーメンで、もう一品のサイドメニュー的な商品を発売してみた。

 

先ほど見た

袋めんは用意するものが多いこと、食べる場が限られることを、消費を伸ばす問題点と考えて、用意するものを減らせられないか、食べる場を増やせないかと考えられたのがチキンラーメンのようですね。

 

また、「サッポロ一番」では、「このひと手間が、あいらぶゆー」って言って、「手間は愛情を入れることが出来る」と、弱点を逆手にとってお客さんに食べてもらおうとされてますね。

 

もー!いずれもすっかりマーケティングです!(笑)

 

さあ、みなさんどんなことを考えましたか?

これから、みなさんが考えたことをみなさん同士で発表してもらいたいのですが、

発表のときに必ず次のことを入れて発表してくださいね。

 

1.考えたアイデアはどうして生まれたのか?

「袋めんには、こういうところが問題なので、それを解決する為にこういうアイデアになりました。このアイデアなら、○○できるので消費が増やせると思います」っていう風にね。

 

次に、

2.そのアイデアを実現するには何をどうしないといけないか

 アイデアはたくさんあるほうがいいんだけど、実現出来なかったら意味がないので、このあたりも教えてくださいね。

 

どうですか?

例えばアイデアだけど、

 

Q1でわかった問題点

袋めんは用意するものが多いこと、食べる場が限られること。

からその解決方法を考えると・・・・

 

問題点は、袋めんは用意するものが多いこと

=ならば、鍋ごと食べてもらおう(昔はそんな食べ方をみんなしていました笑)

=そのことで、少なくともラーメン鉢を用意して、食べた後に洗わなくても良くなる

=これをやってもらえるように、「この方が美味しそう!」って思ってもらえるTVCFをしよう

=あるいは、少しワイルドな食べ方なので、「この方がカッコよさそう!」って思ってもらえるようにあのキャラクターやタレントさんにやってもらおう。漫画やドラマの中でもやってもらえれば、もっと伝わるはず

 

とかになるかな?

(絶対、みなさんの方がいいアイデアだろうなあ笑)

 

あるいは、

食べる場が限られることを問題点として、

 

袋めんだからできるもっと食べる機会を作るとすると・・・

=ならば、夜ご飯をねらって冬のメニューの「お鍋」のシメに使ってもらおう

 (もうすでにあるな笑)

=パスタの麺の代わりにはどう?(これもすでにありそう?<笑>)

=お弁当にも入れられる?(ふにゃふにゃになるな~ >_<)

=お弁当で言うと!チキンラーメンを叩いて細かくして、おにぎりに入れ込んじゃおう(おうちで作る悪魔のおにぎり)(これはどう!<笑>)

 

なーんてね。

 

今回は、問題点を発見し、その解決方法となるアイデアを出して、そのアイデアを実現するのにどうしないといけないか。

を体験してもらいました。

 

「答えのない問題」を、これからみなさんが学びの場でも、社会でも直面していくことばかりですので、いい機会になったのではと思います。

 

いかがでしたか?ぜひ、みなさんのアイデア聞かせてくださいね。

(絶対、みなさんの方がいいアイデアだろうなあ笑)

 

では、また。

授業テーマ28「中高生ならではの『袋めん』消費活性化企画を考えよう」

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みなさん、こんにちは。

今日も身近な話題から皆さんへクエスチョン。一緒に考えていきましょう。

 

その前に・・・・先週、文部科学省が新しい学習指導要領のホームページを一新しました。これからの学校の学びはこの考え方の中で変わっていきます。ぜひ、一度見てみてくださいね。

www.mext.go.jp

 

さてと・・・今回はインスタントラーメンを授業テーマにしたいと思います。

みんな、好きかな? おそらく食べたことがないと言う方は少ないと思います。

 

インスタントラーメンは、1958年(昭和33年)日本で発明されました。知ってるよね?一番最初のインスタントラーメンは皆さんご存知の「チキンラーメン」。日清食品の創業者 安藤百福さんが、発明されました。

以来、これまでに日本だけでなく、世界で食べられるようになりましたし、なんと!宇宙でも2005年(平成17年)に宇宙飛行士野口聡一さんが、スペースシャトルディスカバリー」のなかで食べられました。

 

日本即席食品工業協会のホームページによると、2017年(平成29年)で日本で作られたインスタントラーメンの量は56億9,040万食で、一人の日本人が一年間で44.8食食べているとしています。また、53カ国の海外へ約9,235万食が輸出されているとのこと。

 

www.instantramen.or.jp

 

すごいですよね。

ちなみに、地域ごとにかなり食べる量に差があって、総務省の家計調査(県庁所在地および政令指定都市別の消費量)では以下のようになっています。

統計局ホームページ/家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(平成27年(2015年)〜29年(2017年)平均)

 

カップ麺(上位10位都市)

カップ

 

--------<数量: g>-

全国

3,506

青森市

5,950

新潟市

5,053

富山市

4,701

札幌市

4,347

盛岡市

4,345

山形市

4,270

仙台市

4,230

鳥取市

4,187

秋田市

4,163

福島市

4,054

 

カップ麺(下位10位都市)

大津市

2,888

熊本市

2,873

鹿児島市

2,850

京都市

2,806

福岡市

2,803

東京都区部

2,749

横浜市

2,641

高松市

2,583

大分市

2,519

那覇市

2,449

 

即席麺(上位10位都市)

即席麺

 

--------<数量: g>-

全国

2,643

鳥取市

4,533

青森市

3,579

北九州市

3,399

佐賀市

3,321

新潟市

3,310

堺市

3,198

松江市

3,163

富山市

3,134

高知市

3,133

山口市

3,128

 

即席麺(下位10位都市)

宇都宮市

2,261

津市

2,260

札幌市

2,259

前橋市

2,153

長野市

2,136

水戸市

2,126

東京都区部

2,095

甲府市

2,037

横浜市

2,012

那覇市

1,737

 

となっています。おもしろいよね。これだけ違うんだね。なぜなんだろう?って思ったら、昨年テーマにした 授業テーマ10「みんなの地域の自慢はなに?」もあわせてみてください。

 

先ほど見た日本即席食品工業協会によると、生産量はどんどん増えているのですが、ちょっと以下のデータを見てください。

 

f:id:masashiki2018:20190216151657p:plain

出典)日本即席食品工業協会 

生産量で見るインスタントラーメン|インスタントラーメン ナビ_一般社団法人 日本即席食品工業協会

 

わかるかな?生産量が増えているのは「カップ麺」ばかりで、実は、発明当時のチキンラーメンなどの「袋めん」は個々近年増えてないか減少しているらしいんです。

どうしてかな?

 

今回は、このあたりから皆さんへクエスチョン。次回までに一緒に考えて見ましょうか?

 

Q1.なぜ、「カップ麺」は増えているのに、「袋めん」は増えていないのでしょうか?

(思考力)

これは簡単? カップ麺の出来上がる「3分」考えて答えてみましょう笑。

なぜ、「袋めん」より「カップ麺」なのか?その違いは何?

もう、わかりましたね。

 

Q2.今よりも「袋めん」を食べてもらう為に、皆さんならどう考えますか?(思考力)

今回は、皆さん中高生ならではの「袋めん」消費活性化企画を考えてもらいたいです。活性化というのは、簡単に言うと元気にすることかな。笑おそらく、業界も注目!かと思います。もし、すごいアイデアがでたら、メーカーへ提案しよう!笑。

 

今回のテーマの狙いは、皆さんの思考力やアイデア力を試してもらうことを狙いとしています。答えはありませんので。自由に大胆に考えてみてください。

 

スーパーなどで、メーカーの皆さんも一生懸命「袋めん」を食べてもらうための作戦をされてますので、見に行ってもらうと良いかとも思います。

 

最近、日清食品の「チキンラーメン」のテレビCMで、あの新垣結衣さんが「0秒チキンラーメンってやっているの見たことない?私はあのCMのインパクトがすごすぎて「そこまでやる!?」って思って、今回テーマにしてみました。 そういえば、その前のCMでも「食べなくても良いから、買って~」って叫んでおられましたね。日本で発明されたチキンラーメンというロングセラー商品ですので、力の入りようがすごいですね。

特にチキンラーメンに限らず、考えてくださいね。

 

では、また