テーマ5回答例「アイボはなぜ売れる?」
Q1このAibo、どんな人が欲しいんでしょうか?
少しAiboをマーケティングしてみましょう。どんな人がターゲットなのでしょう?
実際購入された方は、新しモノが好き、以前からAiboファンなどもいらっしゃいますがソニーさん自身は幅広く考えておられるようで特に、子どもがいる家庭と相性が良さそうという記事が出ています。
マンション住まいで、ペットが飼えないところあるいは子どもはいないが夫婦二人で暮らしておられる層や高齢者で子どもが独立したような層で、ペットを飼うと病気や死ぬこと等を不安に思う層などがターゲットと思われます。
Q2欲しいと思う人はなぜ欲しいのでしょうか?
マンション住まいで、ペットが飼えないといった理由や、若年層の夫婦二人暮らしであれば、おそらく共働きで平日は多忙でストレスがたまるのでストレスを解消してくれそうというのが欲しくなる理由かもしれません。
高齢者なら夫婦暮らしや一人暮らしで話し相手があまりいないといった生活背景から欲しくなるのではと考えます。
何かが欲しいとき、不便だから、手間だから、時間がないからといった不満を解消するためにモノやサービスが欲しくなることもありますが、年代や状況により生活背景はそれぞれあって、そこ状況から生まれる気持ちがモノやサービスから欲しくなることも覚えておいてくださいね。
これをマーケティングでは「ニーズ」と「ウオンツ」の関係で整理します。
「ニーズ」は「~したい」という不満や悩みや願望のことで、今回でいうと、
ストレスを解消したい、話し相手がほしいなどがそれに当たります。
「ウオンツ」は具体的にそれを解決してくれる商品やサービスのことで、今回、それがAiboにあたります。「ウオンツ」人によって選ぶものは異なります。
Q3Aiboが身近に居ることで、どんなことを期待しているのでしょうか?
やはり、存在自体に癒されるというのが期待していることではないかと思います。
若年層の夫婦二人暮らしであれば、多忙な毎日のストレスを癒してもらえることを期待して、子どもがいる家庭では、本物ペットの世話はできないけれど、安全で安心して子どもたちにも扱え、一緒に遊ぶことで、感性や情緒を豊かにする時間になりそうと期待して、高齢者では、Aiboは対話機能はありませんが、話し相手にもなってもらえて寂しさがまぎれそうなことを期待してと個別の期待値はいろいろありますが、まとめると「癒されたい」ということかと思います。
要は、モノが欲しくなるのは所有することだけが目的にはならない。
それをつかって、どうなりたいのかという期待が得ることが目的。
もちろん、コレクションのように集めることが目的のものもありますが、それについてもそのコレクションを持つことでたとえばみんなから羨ましく思われたいとか、もてたいとかが本音としてある場合もありますよね。
Q4これまでのAiboと今回のAiboはソニーにとって少しビジネスモデルが
異なります。さて、どこが異なるのでしょうか?
これまでのAiboと今回のAiboのビジネスモデル、特にお金のもらい方は異なります。
これまでは、購入時にお金をもらうだけのビジネスでした。今回は、Aiboに通信機能が付いていますので、購入時に払うAiboの本体価格(198,000円)とあわせて、購入後のAiboがAIクラウドを通じて成長してゆく費用(一括払いで年間90,000円)
がかかります。
ここには大きな違いがあります。売りっぱなしではない。売ったあともお客様に情報というものを継続的に売ることになる。
これから出てくる新しい商品には、IOTと言われるネットワーク通信を使ったモノが増えるので、こういったビジネスモデルは増えると考えられます。
その中では、まずはたくさんの人に使ってもらうために、最初の本体価格は0円にして、月額の利用料だけを支払うようなケースも出てきます。
たとえば、ZOZOTOWNという洋服のECサイトでは、からだのサイズを計測するスーツを無償でお客さんに配布して、そこで得られたサイズ情報をもとにお客さんの体に合った洋服を提案して買ってもらう。お客さんの方もECで服を買うときどうしてもサイズが不安なところが解消できて、買うならZOZOTOWNで!となりやすくなります。
お客さんが長く使えば使うだけ、そのメーカーは一つの商品で多くの売上を得ることもできるようになりますね。
ということで、今回はここまで。
次のテーマも身近なテーマを出題しますね。