テーマ27回答例「“中高生の”『嵐』活動休止の経済効果を試算してみよう」
みなさん、こんにちは。
今回のテーマは、どうでしたか?
面白かった? ねーっ、ワクワクしながら取り組めたかと思います。
こうやって、自分ごとで考えると、楽しいし、やる気も倍増?、そしてとても「よのなかの出来事」がリアルになるかと思います。
では、早速回答例に行きましょう。
今回は、中高生の皆さんにわかりやすいよう、本当の経済効果の計算を簡略化してみます。細かなこと以上に、「考え方」や「構造」が分かればよいと思っています。
まずは、クエスチョンのおさらい。
前提は、こうでしたね。
あなたは、嵐のファンです。でも、これまではファンクラブにも入らず、CDも買わないどちらかというと、テレビで応援していて、お金はほぼ使っていなかったということにしましょうか?(これまでの経済効果は0円です)。で、今回の活動休止宣言で、あなたのココロに火がついた!(笑)。さあ、ここからとことん嵐を応援することにします。おっと!なんと嬉しいことにお母さん、お父さんも応援してくれるみたいです!
最も近いライブなら言っても良いって!(あっ、お母さんも一緒に行くって!)さらに!わかりやすくするために、年に1回はライブに当たることを条件としてつけちゃいましょうか笑。(現実難しそう<笑>)
さて、
Q1. あなたが、これから使うお金を計算してみましょう!(思考力)
まずは、嵐活動休止であなたが「欲しくなったこと」「したくなったことを」考えます。(たくさんありすぎて・・っていう方もいるけど)
おそらく、
・「ファンクラブへ入会したい」
・「(これまで買ってなかったので)CDを買いたい」
・「ライブチケットを入手したい」
・「ライブへ行くのにライブグッズが買いたい」
・「ライブ終了後、思い出のDVDを買いたい」
くらいは、最低必要条件!マストな願望ではないですか?(笑)
で、これらにかかるお金を考える。
・「ファンクラブへ入会したい」
=入会金¥1,000、年会費¥4,000で、お母さんもライブに行くとなると、2名分が必要で¥10,000
・「(これまで買ってなかったので)CDを買いたい」
=例えば1枚¥3,000として、これまでの分からベストアルバムと、最新のCDで合計5枚買うとすると、¥15,000
・「ライブチケットを入手したい」
=抽選であたること前提で、一人¥9,000、2名で¥18,000
・「ライブへ行くのにライブグッズが買いたい」
=色々あるんですよね~笑。全部で¥5,000使うことにしましょうか。えっ、お母さんも買う!となると、2名で、¥10,000
・「ライブ終了後、思い出のDVDを買いたい」
=やっぱり欲しくなる!これを¥5,000としましょうか?
さて、ここまでで合計¥58,000ですね。
嵐活動休止であなたの気持ちに火がつくと、1年間で¥58,000のお金を使いそう~ということになりますね。
さらに・・・・実は、間接的に使うお金がありますよね。
例えば、
・「CDを買いが欲しい」=CDを買いに行く交通費や、そのときファストフードでご飯をたべたお金(ここでは、交通費¥1,000、食事代¥1,000にしておきましょうか)
・「ライブに行きたい」=ライブへ行く交通費、ライブのはじまる前に食べた食事代、それからありがち!なのが、「ライブに行くので服がほしい!」と思って、新しく服を買ったお金(ここでは、お母さんも行くので、交通費は¥2,000、食事代¥2,000、服代は¥10,000にしておきましょう)
という間接的に使うお金が、¥16,000あるということで、
合計は、¥74,000となりますね。
これが、「嵐休止活動で新しい需要がうまれた一人のお金」として、同じように考えた中高生が何人いるかをかけると、中高生における経済効果となります。
例えば、10万人いるとすると、¥74,000×10万人=74億円となります。
これが、2年続けば、2年分で約150億円!となる。
わかりましたか?
こうやって、新しい出来事に対して、新しい需要の金額を試算してその合計がいくらになるのかが経済効果といわれるものです。
でも、もっと細かく言うと、これは経済効果の一部分なんです。
ホントは、こういった新しい需要に対して、商品やサービスを提供する側で増えるお金もあわせて試算するんです。
今回の場合でいうと、ファンクラブへの入会が増えて、処理する人が足りなくなって新たにスタッフを増やすとそのスタッフの給料が生まれる。また、CDやDVDなどもこれまで以上に売れそうなので、作る枚数を増やすお金、グッズもそうですね。また、ライブの回数が増えたとすると、ライブを行うスタッフや会場の準備等でお金が生まれる。
そういったお金も含めて、経済効果は試算されています。
これまでの話を図でまとめると、以下のようになります。
(直接的にかかるお金の色に注目<笑>)
いかがでしたか?
最後に)
「経済効果」というのは、その出来事に対して需要が喚起されて生み出されるお金の額です。そのお金はよく考えると、他に使っていた、あるいは貯金していたお金をそちらへ使うということでしかありません。どこからか勝手にお金が生まれるのではなく、「使い道」が変わるだけということも知っておいてくださいね。と書きました。
でも、こういった経済効果に関わる企業では、売上が増える→働く人の給料が増える→お金をもっと使う→使ったお金を受け取る企業の売上が増える・・・という経済の成長につながることも確か。どちらの側面も知っておくべきですね。
では、また。