中学・高校生のための よのなかマーケティング・キャリア教育 授業テーマ集

中学・高校の「現代社会」「公共」「総合的な学習の時間」で、これから求められる「思考力・判断力・表現力」を養うための探求型授業で使える授業テーマ集です。 Copyright Masanori yano

授業テーマ24 <教材付>「ヒット商品から、よのなか変化を逆分析してみよう!」

f:id:masashiki2018:20181130131141j:plain



 

みなさん、こんにちは。

1週間空いてしまいましたが、みなさんお元気ですか?

ここにきて、日増しに寒くなってきましたね。インフルエンザなどが流行してきています。体調管理しっかり行いましょうね。

 

先週末は、キャリア教育コーディネーターと言う資格の全国大会が福井県で開催され、そちらに行ってきました。全国各地で学校の学びと、地域(社会)で働くことをもっと結びつけるための活動がたくさん行われています。今回の開催地の福井県でも商工会議所の青年部に所属する企業の皆さんや小浜市キャリア教育推進協議会の皆さんが、小・中・高校生のみなさんに対して行っている多くの事例があって、非常に刺激を受けました。また機会がありましたら、紹介してみたいと思います。

 

さて、今回のテーマは、今年のヒット商品にしたいと思います。

日経トレンディ2018年12月号で「2018年ヒット商品ランキング 日経トレンディ選定ベスト30」が発表されました。毎年、「売れ行き」「新規性」「影響力」の視点から選ばれています。今年は以下のような商品が選ばれました。みなさんはいくつ知ってるかな?

 

ベスト10だけ取り上げると、

 

1位:安室奈美恵さん

2位:ドライブレコーダー

3位:ペットボトルコーヒー

4位:ZOZO

5位:グーグルホーム&アマゾンエコー

6位:漫画 君たちはどう生きるか

7位:aibo

8位:ケーブル バイト(断線防止グッズをかわいい動物にしたもの)

9位:本麒麟(第3のビール)

10位:NONIO(洗口液)

 

1位の安室奈美恵さんはみんなも分かるよね。今年で引退されることで非常に話題になって、そのことによる経済効果(関連して商品やサービスが購入される効果)は、500億円を超えたとも言われています。

4位のZOZOは「ZOZOスーツ」という一人ひとりのサイズを計測できるスーツを無料で配布したことが話題になりましたね。

5位のグーグルホーム&アマゾンエコーは、声をかけると電気製品をつけてくれたり、音楽をかけてくれたりとまさに近未来のくらしが現実になる入口の商品。ZOZOも含めてITが生み出すイノベーションによる商品と言えますね。

7位には、授業テーマ5「アイボは、なぜ売れる?」で触れましたaiboが、ヒット商品としてランクインしましたね。

 

さて、今回はこのヒット商品から、なぜこの商品がヒットしたのかを

みなさんと考えてみたいと思います。

 

ヒット商品には売れる理由が必ずあって、その理由を分析し、他の商品やサービスの新しい開発に結び付ける可能性もあります。マーケティングではこういった事例から分析をしておくことも大切です。

「変化から新しいニーズを見つけ商品にする」ことから「今売れている商品から新しいニーズと変化を見つけ、新しい商品のヒントにする」

いわゆる「逆引き」ですね。

 

さて、どれにしようかな・・・

そうですね・・・「ペットボトルコーヒー」にしましょうか?

 

「ペットボトルコーヒー」は、サントリーが2017年4月、最初に「クラフトボス」という商品を発売し今年2000万ケースを突破して目標を2600万ケースへ修正したといわれるヒット商品です。また、その売れ行きを見て、ことしは飲料各社からたくさん出そろいました。いわゆる競争状態に突入した年です。

 

では、クエスチョンです。

 

Q1 ペットボトルコーヒーは、なぜヒットしたのでしょうか?

漠然とそういわれても・・・ですので、マーケティングの「4P」の視点で

要因を分解していきましょうか?

 

前回の復習です。「4P」は、

 

Product(製品)

=どんな製品を出すのか、特長は何か、他社と何が違うのか

Price(価格)

=いくらで売るのか。消費者は、買ってくれる価格か、他社より高いか安いか

Place(販売する場所)

=どこで売るのか。百貨店、スーパー、コンビニ?ネット?など売って行く場所を決めます。

Promotion(どう売るのか)

=どうやって知ってもらって、買ってもらうのか。いわゆる広告や販売促進と言われるもの

 

でしたね。

では、この4つの視点で「ペットボトルコーヒー」を分析してみてください。

 

1.Product

=これまでの缶コーヒーやコンビニコーヒーと何が違うのかな?

2.Price

=値段はいくらくらい?これまでの缶コーヒーやコンビニコーヒーと比べてどうかな?

3.Place

=どこで売れていると思う?

4.Promotion

=誰に何をどうやって伝えている?

 

皆さんなりに分析してみてくださいね(情報収集、整理、分析力)

 

Q2 4P分析したものから、ヒットにつながった要因を考えてみてください。

 

ヒントはこの商品を買っている人の、最近の変化と、変化から生まれた飲み方の変化(=ニーズ)です。「~だから、この商品がヒットする」となります。

これを友達に説明するように簡潔に教えてくださいね。

(思考力・表現力)

 

Q3 Q2で、ペットボトルコーヒーから新しいニーズと変化を見つけられました。

そこで皆さんなら、この変化からどんな新しい商品が生み出せそうですか?

(思考力)

 

どうですか?

 

 では、よろしくお願いします!

 

2020年6月18日 このテーマの教材シート作成しました。(パワーポイント)

 

f:id:masashiki2018:20200618113134p:plain

 

ご必要であれば、以下よりご連絡ください。

 

masashiki2018.hatenablog.com