中学・高校生のための よのなかマーケティング・キャリア教育 授業テーマ集

中学・高校の「現代社会」「公共」「総合的な学習の時間」で、これから求められる「思考力・判断力・表現力」を養うための探求型授業で使える授業テーマ集です。 Copyright Masanori yano

テーマ13回答例「どう伝える?メディアリテラシーを試そう その3」

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皆さんこんにちは

また少し時間が空いてしまいました。ごめんなさい。

では、早速前回の回答例です。


Q1 みなさんが、以下のような状況で友達にメールを送るとします。

  どういったメッセージを書きますか?(表現力)

 

あなたは、先週友だち数人に今週の休みに、今話題の映画に行くことを提案しました。提案されたメンバーも「行きたい!」と言ってくれたのですが、その時は週末の予定が分からない友人もいたので、それぞれが調整をして数日後、土曜日の午後1時に駅に集合していくことが決まりました。

ところが、前日の金曜日、あなたのいとこが交通事故にあってしまい、土曜日に家族でお見舞いに行くことになりました。

とても行きたかった映画でしたが、行けなくなったことを友人に伝えなければなりません。

 

 

どうですか?いわゆる「ドタキャン」って言うものなので、こちらも、相手もあまり気分の良いものではないですよね。なので、どう伝えるかちょっと考えてしまいます。ホントの手段として電話が最善なのは、声のトーンや言い方を含めて相手に伝わるので分かってもらいやすい。それをメールの文章だけで伝えるとなると、相手にこちらの伝えたいことをきちんと伝えるのは結構難しいものです。

回答例としては次のような感じでしょうか?

 

急にメールしてごめん!実は明日、映画へ行くことが出来なくなりました。ごめんなさい!今日、私のいとこが交通事故にあってしまって、明日家族でお見舞いに行くことになりました。みんなと行くこととっても楽しみにしていたし、みんなにも時間調整してもらっていたのにホントにごめんなさい!私は行けないけど、せっかくの時間だからみんなで楽しんできてね!

 

という感じでしょうか?回答例見ていくつか伝えるポイントはあるかと思います。

 

Q2 以下のようなメールを最近友だちになった友人から受け取りました。

あなたはそれぞれどのように受け止めますか?(判断力 表現力)

 

 1.「この前、貸した本すぐに返して!」

 2.「○○さん この前、貸した本なんだけど、一旦返してもらえますか?」

 3.「この前、貸した本、急に必要になっちゃって・・・ごめん!

    一度返してもらえると助かるんだけど・・・用事が済んだら、またすぐ

    貸すね!」

 

こちらはどうでしたか?

Q1のポイントとあわせて考えて見ましょう。

1.「この前、貸した本すぐに返して!」

何か怒っている感じしませんか?おそらく、「返して!」が命令口調でとても強く感じてしまいますよね。特に感嘆符(!)にドキッとします。Q1の回答例でも「ごめん!」と感嘆符を使いましたが、その前にある言葉でずいぶん印象が変わりますよね。

 

2.「○○さん この前、貸した本なんだけど、一旦返してもらえますか?」

こちらは、どうですか?1に比べると丁寧な文章なので受け止め方が変わりますよね。ただ受け取った方は、「何かしら?」とすこし疑問が残ってしまいますね。では、次の文章ではどうですか?

 

3.「この前、貸した本、急に必要になっちゃって・・・ごめん!

    一度返してもらえると助かるんだけど・・・用事が済んだら、またすぐ

    貸すね!」

はい、疑問が少し解消されたように思いませんか?そう、理由が書いてあるからですよね。Q1の回答例でも「私のいとこが交通事故にあってしまって、明日家族でお見舞いに行くことになりました。」と理由をきちんと書いています。あまり長いメールは好まれませんが、簡単にでも理由をきちんと伝えるというのもポイントなのかもしれません。

また、一度返してもらえると助かるんだけど・・・」というお願いに対して、自分の気持ちを伝えるのもポイントかと思います。Q1回答例では「みんなと行くこととっても楽しみにしていたし、みんなにも時間調整してもらっていたのにホントにごめんなさい!」がそれにあたります。

さらに「用事が済んだら、またすぐ貸すね!」というもの相手を気遣う文章ですよね。Q1の回答例でも「私は行けないけど、せっかくの時間だからみんなで楽しんできてね。」となりますね。

 

どうでしたか?あくまで、私が思うポイントですので、異なる点もあるかと思います。

 

メールを送る側は、相手が受け取る時のタイミングや、その時の気持ちをある意味無視して送っていますよね。相手がとても忙しい時に、あるいは他の事で頭がいっぱいになっている時に受け取っているかもしれません。だからこそ、送り手は受け取る相手のことを考え、どう受け止められるかを考えて送る必要があるのではと思います。

 

なんだか、すっかり国語の時間になりましたね。

 

では、また。