中学・高校生のための よのなかマーケティング・キャリア教育 授業テーマ集

中学・高校の「現代社会」「公共」「総合的な学習の時間」で、これから求められる「思考力・判断力・表現力」を養うための探求型授業で使える授業テーマ集です。 Copyright Masanori yano

テーマ25回答例「あなたならどっち?コンビニ6次産業化」

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みなさん、こんにちは。

早速、回答例をみなさんと考えてみたいと思います。

 

Q1.セブンイレブンの「サラダ工場」とローソンの「ローソンファーム」。

それぞれの特徴から、コンビニとコンビニのお客さんにとってどんなことがメリットになるでしょうか?(情報収集力 分析力)

 

どうでしたか?

まずは、それぞれの特徴を整理してみましょう。

 

セブンイレブンの「サラダ工場」

・ 工場で作る

・作るのはリーフレタス

・工場では種まきから収穫まで全自動

・無農薬栽培

・日光の代わりにLED照明

 

といったところでしょうか?

 

次に

ローソンの「ローソンファーム」

・北海道から九州までのプロの生産者と農業生産法人という会社を作って作る

・作るのは、トマト、白ネギ、大根、ニンジン、小松菜、キャベツなど地域にあった野菜

・中嶋農法という土のミネラルバランスを整えて野菜を育てる

 

ことですね。

 

では、この特長はコンビニエンスストアにとってどんなメリットがあるでしょうか?

 

 セブンイレブンの「サラダ工場」

・工場で作る

 工場が建てれる場所があれば出来るので・・・(海外も!笑)

 =作った野菜を使う加工工場の近隣で出来る。

 =新鮮な野菜をすばやく加工工場へ運べる。

 =輸送費も安くなる

 

・作るのはリーフレタス

 =これは、これから種類を増やすことも出来ますね。

 

・工場では種まきから収穫まで全自動

 =人手がいらない。また農業のプロでなくてもよい。

 =安定して生産が出来るので価格(コスト)も安定できる。

 

・無農薬栽培

 =お客さんに安心、安全なことがアピールできて買ってもらえる。

 

・日光の代わりにLED照明

 =天気や災害に左右されないので、安定供給が出来る。

 =こちらも価格(コスト)が安定できる

 

といったところでしょうか?

授業テーマ8「野菜高すぎ~」でふれた、天候災害による不作や、輸送できない問題などがクリアできそうですね。

 

次に

ローソンの「ローソンファーム」

 ・プロの生産者と農業生産法人という会社を作って作る

地域の人々と一緒に作れるので・・・

=お客さんの要望やコンビニの状況を作り手に伝えることが出来る

=作り手は、その声を参考によりよいものを作れる

=コンビニは、一定の品質の野菜を手に入れることが出来る。

=作り手は、作った野菜を継続的に買ってもらえる

また、

=農場のある地域でローソンの好感度は上がる

 

ってこともありますね。

セブンイレブンの工場よりも地域密着感は高そうですね。

また、今既に地域で野菜を作られている方とのコラボなので、セブンイレブンのような工場を作るより最初にかかる費用は少なく出来るのかもしれません。

 

・作るのは、トマト、白ネギ、大根、ニンジン、小松菜、キャベツなど地域にあった野菜

=それぞれの地域の美味しい野菜が使えて、お客さんにもアピールできる

 

・中嶋農法という土のミネラルバランスを整えて野菜を育てる

=こちらも安心安全イメージからお客さんに選んでもらえる。

 

ということでしょうか?

では、コンビニのお客さんにはどんなメリットが考えられますか?

セブンイレブンとローソンで共通しているのは、

「美味しい野菜を使ったサラダやサンドイッチが食べられる」ことですね。

違いがあるとすると、

 

セブンイレブンは、生産が安定しているので、価格も安定。お客さんの財布に優しいかもですね。ローソンの場合は、作るのは畑ですし、天候や災害にも左右されやすいと言うデメリットがありますよね。

でも、ローソンは、なにより各地域のプロが一緒になってその地域の美味しい野菜を作ってくれるので、なんとなくお客さんにとっても作っている方の顔が見えるとか、色んな種類の野菜が楽しめることは嬉しいですよね。

 

というのが回答例でしょうか?他にもあるかと思います。こんなこともあるのでは?というのがあったら、また教えてくださいね。

 

 Q2.あなたがコンビニの社長だったら、どちらの方法を選びますか?(思考力 判断力)

それぞれの特徴とメリットを見た上で、みなさんならどちらを選びますか?

「セブン式?」「ローソン式?」

どちらもメリットはありますし、デメリットもありそうですね。

私はこう思うから、こっちって決めてもらえるとそれが正解です。

 

 Q3.仮に、あなたの友達があなたとは違う方を選んだとします。友達はなぜそちらを選んだと思いますか?(共感力 思考力)

どうですか?どちらでも正解ですからね~。

Q2の回答とあわせて少し考えてみると、

 

「セブン式」を選択した皆さんの考えた理由

・どこでも出来るし、加工工場に近ければ輸送費が安いのがいいよね。

・なにより、野菜を安定供給できる。最近自然災害多いしね。

・工場は作ってしまえば、人も最小限で済むしね。

 

って、考えたのでは?

 

「ローソン式」を選択した皆さんの考えた理由

・ローソンの方が地域の色んな野菜を届けられるなあ

・地域の特色を生かして地域が活性化できる

・各地域でこれから農業をしてみたいという人が増えそう

・なんか工場で作ったものより自然の恵み感がするし

・工場建てるのすごいお金が必要そう

 

という感じかな。

 

こうやって、相手がなぜそちらを選んだのか考えることって大切ですよね。相手のきもちを考える、そこにある意味を考える。色んな意見や考えがあることを自分自身が受け入れる。そこから、共感って出来るのではないでしょうか? 

 

 Q4.では、友達にあなたが選んだ理由を説明して、友達を説得してみてください。

(思考力 表現力)

 

そうそう、言い負かすことではないですよ。

 

相手が気付いていなかったことや、考えていなかったことを皆さんが伝えられると、きっと「なるほどねえ」って思ってもらえるし、こちらもそれは同じ。そうやって、意見を交換するから、また新しい意見が生まれるんですね。

 

一度、やってみてくださいね。

 

では、今回はここまで。

 

そろそろ、この一年も終わりですので、次回は少し振り返りをしてみましょう。

 

では、また。

 

2020年7月14日 このテーマの教材シート作成しました。

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ご必要であれば、以下よりご連絡ください。

 

masashiki2018.hatenablog.com

 

 

授業テーマ25<教材付>「あなたならどっち?コンビニ6次産業化」

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みなさんこんにちは。

 

いよいよ、年の瀬感が出てきましたね。

前回の今年のヒット商品の発表につづき、流行語大賞も決定!

(「そだね~」って、突っ込んでくださいね笑)

みなさんも、先生も大忙しの12月、少し休憩がてら、よのなかのことを考えてみましょうか!

 

今回は、みなさん大好きなコンビニのお話です。

11月末にセブンイレブンが専用のサラダ「工場」を作ることが発表されました。サラダって工場で作るの?って思いますよね。

 

セブンイレブンでは売るサラダやサンドイッチに使うリーフレタスをLED光制御技術っていうものや、タネまきから収穫まで全て全自動で行う技術を使って作るので、まさに「工場」ですね。害虫や天候に左右されず、しかも無農薬栽培らしいので安心安全なサラダをセブンイレブン自身が作るんですね。

 

このことは、とても大きな意味を持っていますね。

さあそこで、みなさんが学校の地理や社会で習ったことを復習~。

(ほら、学んだことがきちんとよのなかで使えるぞ~)

 

サラダを作るというのは農業ですよね。

農業は、第何次産業だったっけ?そう、農林水産業は、第1次産業ですね。

 

次に、収穫したリーフレタスをコンビニで売るサラダとして加工しますよね。

これは第何次産業?そうそう、食品加工なので工業になるから第2次産業ですよね。

 

で、それをセブンイレブンで売る、つまり小売業なので・・・・第3次産業!!

 

セブンイレブンが農業経営者で、食品加工会社で、コンビニエンスストアをすると・・・

そう、みんなも習った6(1+2+3)次産業ですよね

 

もともと、6次産業は、wikipediaによると、

 

「6次産業(ろくじさんぎょう)とは、農業や水産業などの第一次産業が食品加工・流通販売にも業務展開している経営形態を表す、農業経済学者の今村奈良臣が提唱した造語。また、このような経営の多角化6次産業化と呼ぶ。ちなみに、6番目という意味ではない(後述)。」

 

とされているので正しくは6次産業化になるのでしょうか?

 

みなさんが学んだ6次産業はおそらく第1次産業の農林水産業からだったと思いますが、セブンイレブンのように第3次産業からも始まっているんですね。

 

もっと言うと、あの「ユニクロ」もそういう意味では6次産業化の企業ですよね。ファッション業界では「SPA」という言葉を使い「製造小売業」と言っています。

 

この6次産業化の動き、実は、ローソンも行っているのはご存知でしたか?。

それも2010年から。かなり前からですね。

ローソンの6次産業化は、全国の地域の農家の皆さんと一緒に農業生産法人「ローソンファーム」という会社を作って行っています。千葉から始まったこの動きは2017年2月の時点で全国23ファームに広がっています。

 

セブンイレブンとローソンそれぞれ、その方法が違う・・・

今日は、そのあたりからクエスチョンです。

 

 Q1.セブンイレブンの「サラダ工場」とローソンの「ローソンファーム」。

それぞれの特徴から、コンビニとコンビニのお客さんにとってどんなことがメリットになるでしょうか?(情報収集力 分析力)

どうかな~。どちらが正しいとか言うものではないので、少し考えてみてください。

あっ、そうそう! 授業テーマ8「野菜高すぎ~」で行ったものは参考になるかも。

あわせて見てくださいね。

 

 

 Q2.あなたがコンビニの社長だったら、どちらの方法を選びますか?(思考力 判断力)

Q1で考えたことをもとに、「私はセブン式」「私はローソン式かな」みたいに決めてください。

 

 Q3.仮に、あなたの友達があなたとは違う方を選んだとします。友達はなぜそちらを選んだと思いますか?(共感力 思考力)

どうしてでしょうね。

 

 Q4.では、友達にあなたが選んだ理由を説明して、友達を説得してみてください。

(思考力 表現力)

 

どうですか?できそうですか~笑。

みなさんの色々な考え待ってますね。

 

では、また。

 

2020年7月14日 このテーマの教材シート作成しました。

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ご必要であれば、以下よりご連絡ください。

 

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テーマ24回答例「ヒット商品からよのなか変化を逆分析してみよう!」

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みなさん、こんにちは。

 

もう12月ですね。今皆さんは期末試験の時期でしょうか?また受験勉強で大詰めの方もいらっしゃるかと思います。元気が何より!ですので、体調管理しながら頑張ってほしいと思います。

 

さて今回のテーマはいかがでしたか?

ちょっと難しかったかな?笑

 

では、回答例にまいりましょうか

 

 

Q1 ペットボトルコーヒーは、なぜヒットしたのでしょうか?

皆さんなりに分析してみてくださいね(情報収集、整理、分析力)

早速、4Pの視点で「ペットボトルコーヒー」を分析してみましょう

 

1.Product

=これまでの缶コーヒーやコンビニコーヒーと何が違うのかな?

 

これは、商品の特長ですね。

まずは、「ペットボトルに入っている」こと。

さて、ペットボトルに入っていると缶コーヒーやコンビニコーヒーと何が違うかな?

そう!フタがついているので、飲みたい分だけ、少しづつ飲める」よね。

 

「水やお茶のペットボトルと同じじゃん!それにそれは前から缶でもあったじゃん!」

そうですよね~。

では、他に何が違うのかな?

 

そう、「たくさん入っている」こと。

缶コーヒーだと、だいたい180mlからフタつきでも250mlくらいかな。コンビニコーヒーでもLサイズもあるけど、それよりペットボトルコーヒーは大きい。500ml入っていますよね。

 

コーヒーを「ペットボトルに入れて500mlにした」のがペットボトルコーヒーの特長ですね。こういった商品の特長を「商品仕様」といいますが、

 

では、なぜこの「商品仕様」にしたのかここがポイントです。

 

2.Price

=値段はいくらくらい?これまでの缶コーヒーやコンビニコーヒーと比べてどうかな?

 

さて値段を調べてみると・・・コンビニで税込139円。缶コーヒーが安くて100円、コンビニコーヒーも100円。ちょっと高いけど、どうですか?500ml入って139円て考えると、一日に何度もコーヒーを飲む人にとっては割安に感じませんか?

 

 

3.Place

=どこで売れていると思う?

 

これはどうですか?おそらくコンビニでしょうね。

コンビニの中でもコーヒーを飲みたい人がたくさんいそうなオフィス街や、幹線道路沿いなどは特に売れているのではないでしょうか?

 

4.Promotion

=誰に何をどうやって伝えている?

 

これはちょっと調べてみましょうか?どうやって調べるのか・・・企業のホームページが一番早そうですね。一番最初にペットボトルコーヒーを出したサントリーのホームページ(クラフトボスで検索)を見てみると・・・

 

うん!分かりやすい!チカラ入ってますね。

 

ターゲットは・・・・ビジネスマン、特に若い層のようですね。

 

メッセージを見てみると・・・「WORK&PEACE」。

 

細かくよむと、『「職場は戦場。」そう言われたりもする。でも仕事って、そもそも闘いだっけ?誰かと敵対することだっけ?仕事はもっとピースにいきたいなあ。ピースじゃない理由って何かありましたっけ?』

と書いてありますね。

さらに、『働き方、どう変えたら、しあわせなんだろう』って書いてますね。

 

今、みなさんのお父さんもそうなんですが、世の中の会社では、働き方改革というのが重要なテーマになっています。ここ数年、働きすぎで亡くなられるいわゆる「過労死」等が問題になったり、日本は世界と比べてホワイトカラー(スーツ着て働く人のこと)の生産性が低いとか、あるいは人口が減少問題を背景に、今の業績を維持しながら、仕事の仕方を効率的にしないとと言われています。とはいえ、働く一人ひとりはどうすればいいのか分からないという現状を捉えたメッセージになってるんですね。

 

実際クラフトボスを飲めば、そうなるかと言えばなりませんが(笑)、ターゲットであるビジネスマンにはこの商品に共感を抱くようなコミュニケーションが考えられてありますね。

なので誰に何をどうやって伝えている?のかというと・・・

 

ビジネスマン(特に若いビジネスマン)に、クラフトボスなら、ペットボトル&500mlだから「ゆっくり飲み続けられる」ことを、ターゲットがよく見るWEB(ホームページや、動画)で伝えているということになります。

 

Q2 4P分析したものから、ヒットにつながった要因を考えてみてください。

ヒントはこの商品を買っている人の、最近の変化と、変化から生まれた飲み方の変化(=ニーズ)です。「~だから、この商品がヒットする」となります。

これを友達に説明するように簡潔に教えてくださいね。

(思考力・表現力)

 

商品特徴は、飲みたい分だけ、少しづつ飲める」大容量。

価格は、139円で割安。

 

ビジネスマンはなぜ買うのか?

最近変化したこととは?

 

実は、今ホワイトカラーの人の仕事は、ITによってほぼデスクワーク(机に座ってパソコンで行う仕事)が中心に変化してます。以前は、取引先に行くとか、会議でやり取りするなどの時間が今に比べて多かったんですが、今はメールやTV会議などを駆使しています。そうすると、デスクワークをしているビジネスマンは「デスクワークをしながら、コーヒーを少しづつ飲む」というシーンが増えることになります。その時、今ある缶コーヒーやコンビニコーヒーでは、量が少なく、飲みたい時に少しづつ飲むというより、いちいち仕事の手を止めてコンビニに買いに行って、すぐ飲まないと・・・としかできない。

 

「大容量で、飲みたい時に少しづつ飲めるコーヒーないかなあ」というニーズが生まれます、

 

そのニーズを上手くつかんで、商品の仕様を変えて、価格を絶妙な設定をして、コンビニという最も買いやすいお店において、さらにターゲットの共感を得るコミュニケーションを仕掛けたのが「ペットボトルコーヒー」で、そのことでヒットにつながったということです。

 

わかりましたか?

 

回答例としては、

「ペットボトルコーヒーのヒットした理由は、パソコンで仕事をすることが多くなったビジネスマンが、仕事をしながら少しづつ飲める大容量のコーヒーが欲しかったからヒットしたんだよ」ってなりますね。

 

実際に商品を開発するというのは、ここで分析してみた逆の流れで行います。

 

「ビジネスマンは、デスクワークが中心」に変化(世の中の変化)

「仕事のペースやリズムを維持しながら、コーヒーを少しずつ飲みたい」というニーズがあるはず(ニーズの変化)

「今ある缶コーヒーやコンビニコーヒーは、量が少なく飲みたい時に少しずつ飲むというより、いちいち買いに行って、すぐ飲む」ことしかできない。(現状の商品課題)

「大容量で、飲みたい時にすぐ飲めるペットボトルのコーヒーは売れるかも」

(解決できる商品アイデア

 

という具合ですね。

 

もっと言うと、サントリーは、一番最初に商品化したので、競争相手はなし。つまり、極端なことを言えば、他社が同じような商品を出してくるまで、ペットボトルとその大きさだけを変えれば買ってもらえることができたと思います。(実際はたくさん飲むのでコーヒーはすっきり感のある味にされているようです。)

 

ちなみに、サントリーが最初にこの商品を出した時の市場の状態を、ブルーオーシャンっていいます。買ってもらえるお客さんを魚に例えて、他に誰もいない海の上で釣りをするから魚が取り放題!という意味なんです笑。

逆に、他にもたくさん釣りをする会社がいて魚の取り合いになることをレッドオーシャンと言います。どちらが釣りが簡単か分かりますよね~。

 

こう言った「ブルーオーシャン」を見つけるには、世の中の変化や、お客さんの変化をどれだけ細かく発見できるかが大切です。大きな大海原(=今回ならコーヒー市場)のどこに魚がいて、誰もいないポイントを見つけられるか・・・そんなことを商品を生み出すメーカーさんは考えているんですね。

 

どうですか?

商品開発って面白そうでしょう?みなさんも商品開発の仕事してみませんか?

 

Q3 Q2で、ペットボトルコーヒーから新しいニーズと変化を見つけられました。

そこで皆さんなら、この変化からどんな新しい商品が生み出せそうですか?

(思考力)

 

で次は、みなさんの出番です。

どうですか?

「ビジネスマンは、デスクワークが中心」に変化(世の中の変化)しているとすると、

例えば、今ある商品の使い方やニーズは何か変化していないですか?

 

仕事の場所や仕事中のことが、まだよくわからない・・・・かもですね。

 

例えば、

デスクワークが中心→外出が少ない→服装はどう変化している?とか

デスクワークが中心→座り続けることが多い・パソコン作業が多い→カラダは何か変化してない?

 

あるいは、

みなさんコンビニのコーヒー商品開発者なら、ペットボトルコーヒーにどうやって対抗する?

デスクワークが中心→「仕事のペースやリズムを維持しながら、コーヒーを少しずつ飲みたい」→ペットボトルコーヒーが飲まれる→何か不満はない?

 

とかがヒントになるかもしれませんね笑

 

今回は、ヒントまでとしておいて・・・

また皆さんのアイデア教えてくださいね。

 

では、また。

 

2020年6月18日 このテーマの教材シート作成しました。(パワーポイント)

 

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ご必要であれば、以下よりご連絡ください。

 

masashiki2018.hatenablog.com

授業テーマ24 <教材付>「ヒット商品から、よのなか変化を逆分析してみよう!」

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みなさん、こんにちは。

1週間空いてしまいましたが、みなさんお元気ですか?

ここにきて、日増しに寒くなってきましたね。インフルエンザなどが流行してきています。体調管理しっかり行いましょうね。

 

先週末は、キャリア教育コーディネーターと言う資格の全国大会が福井県で開催され、そちらに行ってきました。全国各地で学校の学びと、地域(社会)で働くことをもっと結びつけるための活動がたくさん行われています。今回の開催地の福井県でも商工会議所の青年部に所属する企業の皆さんや小浜市キャリア教育推進協議会の皆さんが、小・中・高校生のみなさんに対して行っている多くの事例があって、非常に刺激を受けました。また機会がありましたら、紹介してみたいと思います。

 

さて、今回のテーマは、今年のヒット商品にしたいと思います。

日経トレンディ2018年12月号で「2018年ヒット商品ランキング 日経トレンディ選定ベスト30」が発表されました。毎年、「売れ行き」「新規性」「影響力」の視点から選ばれています。今年は以下のような商品が選ばれました。みなさんはいくつ知ってるかな?

 

ベスト10だけ取り上げると、

 

1位:安室奈美恵さん

2位:ドライブレコーダー

3位:ペットボトルコーヒー

4位:ZOZO

5位:グーグルホーム&アマゾンエコー

6位:漫画 君たちはどう生きるか

7位:aibo

8位:ケーブル バイト(断線防止グッズをかわいい動物にしたもの)

9位:本麒麟(第3のビール)

10位:NONIO(洗口液)

 

1位の安室奈美恵さんはみんなも分かるよね。今年で引退されることで非常に話題になって、そのことによる経済効果(関連して商品やサービスが購入される効果)は、500億円を超えたとも言われています。

4位のZOZOは「ZOZOスーツ」という一人ひとりのサイズを計測できるスーツを無料で配布したことが話題になりましたね。

5位のグーグルホーム&アマゾンエコーは、声をかけると電気製品をつけてくれたり、音楽をかけてくれたりとまさに近未来のくらしが現実になる入口の商品。ZOZOも含めてITが生み出すイノベーションによる商品と言えますね。

7位には、授業テーマ5「アイボは、なぜ売れる?」で触れましたaiboが、ヒット商品としてランクインしましたね。

 

さて、今回はこのヒット商品から、なぜこの商品がヒットしたのかを

みなさんと考えてみたいと思います。

 

ヒット商品には売れる理由が必ずあって、その理由を分析し、他の商品やサービスの新しい開発に結び付ける可能性もあります。マーケティングではこういった事例から分析をしておくことも大切です。

「変化から新しいニーズを見つけ商品にする」ことから「今売れている商品から新しいニーズと変化を見つけ、新しい商品のヒントにする」

いわゆる「逆引き」ですね。

 

さて、どれにしようかな・・・

そうですね・・・「ペットボトルコーヒー」にしましょうか?

 

「ペットボトルコーヒー」は、サントリーが2017年4月、最初に「クラフトボス」という商品を発売し今年2000万ケースを突破して目標を2600万ケースへ修正したといわれるヒット商品です。また、その売れ行きを見て、ことしは飲料各社からたくさん出そろいました。いわゆる競争状態に突入した年です。

 

では、クエスチョンです。

 

Q1 ペットボトルコーヒーは、なぜヒットしたのでしょうか?

漠然とそういわれても・・・ですので、マーケティングの「4P」の視点で

要因を分解していきましょうか?

 

前回の復習です。「4P」は、

 

Product(製品)

=どんな製品を出すのか、特長は何か、他社と何が違うのか

Price(価格)

=いくらで売るのか。消費者は、買ってくれる価格か、他社より高いか安いか

Place(販売する場所)

=どこで売るのか。百貨店、スーパー、コンビニ?ネット?など売って行く場所を決めます。

Promotion(どう売るのか)

=どうやって知ってもらって、買ってもらうのか。いわゆる広告や販売促進と言われるもの

 

でしたね。

では、この4つの視点で「ペットボトルコーヒー」を分析してみてください。

 

1.Product

=これまでの缶コーヒーやコンビニコーヒーと何が違うのかな?

2.Price

=値段はいくらくらい?これまでの缶コーヒーやコンビニコーヒーと比べてどうかな?

3.Place

=どこで売れていると思う?

4.Promotion

=誰に何をどうやって伝えている?

 

皆さんなりに分析してみてくださいね(情報収集、整理、分析力)

 

Q2 4P分析したものから、ヒットにつながった要因を考えてみてください。

 

ヒントはこの商品を買っている人の、最近の変化と、変化から生まれた飲み方の変化(=ニーズ)です。「~だから、この商品がヒットする」となります。

これを友達に説明するように簡潔に教えてくださいね。

(思考力・表現力)

 

Q3 Q2で、ペットボトルコーヒーから新しいニーズと変化を見つけられました。

そこで皆さんなら、この変化からどんな新しい商品が生み出せそうですか?

(思考力)

 

どうですか?

 

 では、よろしくお願いします!

 

2020年6月18日 このテーマの教材シート作成しました。(パワーポイント)

 

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ご必要であれば、以下よりご連絡ください。

 

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テーマ23回答例 「みんなが得する!?早割のメカニズム」

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みなさん、こんにちは。

今回のテーマは、どうでしたか?

早速ですが、回答例にいってみましょう。

 

クリスマスケーキの早割りを行うケーキ屋さんで考えてみてください。 

Q1 なぜ、お店は、早割を行うのでしょうか?(思考力)

まずは、自分自身で考えてみてね。

 

どうでしたか?

一番みなさんが考えたのは、

「他のお店で買って欲しくないから!」かな?

 

そうですね、あるでしょうね~

「どのくらい作ればよいのか、事前に知りたいから!」

「無駄に作りたくないから、もったいないから」

 

うん、これも絶対あると思います。材料も作る時間も無駄にしたくないですものね。

 

ケーキ屋さんの場合は、事前に注文を受け付けて、その数に材料を仕入れたり、作る人を増やしたりと作る時に無駄が出ないようにすることが多いと思います。

 

少し異なるのが、飛行機や鉄道、バスなどの早割。こういった交通機関は、いずれも、お客さんがたった一人でも運航しないといけないですよね。ひとりでも、満席でもかかる燃料費や、パイロットや運転手さんの給料は同じ。であれば、少し安くしてでもたくさん乗ってもらわないと損になるというのもあります。

 

あとで説明しますね!

 

「お客さんへのクリスマスプレゼント!」

一年の感謝をこめて・・・まさにサンタクロースのようなケーキ屋さん!

これもあるかもです。

 

Q2 早割を行うと、お店は損しないのでしょうか?(情報収集・思考力)

 

こちらはどうでしたか?

 

損するorしない。おそらくどちらも正解かと思います。ただできるだけ、損をしないようには考えておられるのが普通です。だって、損していたら、お店がつぶれちゃいますものね。

 

Q3 損しているとすると、何で損してまで早割をするのでしょう?

逆に、損はしていないとしたら、割り引いた分のお金はどこから得ているのでしょう?(思考力)

「損する、しない」って、どういうことか?をまず考えてみてください。

 

さあ、ここからが今回のテーマの核心です。

少し絵(棒グラフ)を使って説明しますね。

 

まず、ケーキの価格ってどうして決めてるのでしょうか?

ケーキの価格をケーキを切るように笑!中身を見てみましょう。

こんな風になります。

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ここでは、ケーキの売上にしてますが、売上=ケーキの価格(1個)×売れた個数ですよね。1つのクリスマスケーキをつくるのではないので絵としては売上にしています。

 

さてケーキの価格の中身は、次のようなものが入っています。

 

材料費=小麦粉・卵・牛乳・ フルーツ・デコレーションなどの費用

ケーキをつくる費用=人件費・設備費・お店の家賃など

ケーキを売る費用=広告費・販促費・ケース代

ここまでを、「原価=ケーキをつくるのに絶対かかる費用」と言います。

そして、儲け(利益)が入っていますね。

 

これがケーキの価格の中身です。

 

では、損をするとはどういうこと?でしょうか?

そう、「原価=ケーキをつくるのに絶対かかる費用」より売上(価格×個数)が低いと、「損をした」と言うことになります。

 

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価格は事前に決めますが、いくつ売れたかは結果なので、価格を決めた段階ではまだ分からない。で、結果売れた個数が思っていた数よりも少ないとこうなっちゃいます。

 

飛行機や鉄道、バスなどの交通機関はこの状態にならないように早割をしているといえます。だから、キャンセルや変更が出来なかったりしますよね。

 

あと、思っていた数よりも少ないが、損にはならない個数(売上)というラインがあります。「損得ゼロ」つまり儲け(利益のない)状態です。これを損益分岐売上といって、この個数より少ないと損、この個数より多いと儲かったとなるラインです。

 

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で、これ以上売れると、儲かった(利益が出た)となります。

損をする、しないはこの損益分岐売上を超えるか超えないかで決まるんですね。

ここでは、原価=損益分岐売上となってますが、細かく言うと、例えば場所代や、電気代、あるいは設備費など何もしなくてもかかる固定費というお金と、材料費や販促費など作るケーキの量や、販促の力の入れ方で変わる変動費というお金に分かれます。これはまた今度説明します。

 

わかったかな?

 

しかしです!

エスチョンの「損しているとすると、何で損してまで早割をするのでしょう?」の「損をしているとすると」と言うのは、この損益分岐売上を超えないことではありません。(ごめんなさい!引っ掛け問題みたいになっちゃいました笑)

 

実は、その上にある儲け(利益)の量が「損しているとすると」ってことなんですね。

 

例えば「うちの店は開店したばかりだからお客さんがまだお店もケーキの味も知らないし、知ってもらう、食べてもらうための機会にしよう」と考えたケーキ屋さんは、いつもの儲け(利益)より損をされているかもしれません。

 

また、最近、近所に人気のケーキ屋さんができたので、Q1のようにお客さんを取られたくないと考えるケーキ屋さんも少し利益を減らしても良いからお客様をつなぎ止めようと早割をされる場合もあります。

 

図で書くとこんな感じですね。

 

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では、損はしていないとしたら、割り引いた分のお金はどこから得ているのでしょう?

 

ここでいう「損はしていないとしたら・・・」もいつもと同じ程度の利益を確保しているとするという視点で考えます。

 

ここには、早割のお店のメリットが関係します。それは、「事前に個数がわかること」なんですね。事前に個数が分かると、価格の中身の原価に変化が生まれます。

 

それが、次の棒グラフです。

事前に個数が分かると・・・・こんなことで原価の費用を抑えることができます。

 

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材料費=いくつ必要か事前に分かるので、材料を大量に購入して少し安くしてもらう

※これは、最近小麦粉など材料が値上げしているので無理かもしれません。

 

ケーキをつくる費用=まとめて作って効率的に作る(生産性)。一度にたくさん作れば、それにかかる人件費などはおさえることができますよね。

 

ケーキを売る費用=予約制で、事前にお客様が確保できるので、売るためのチラシなどの広告費用等をおさえることができる。

 

こう言ったことで、かかる費用を節約して、早割にかかる費用を用意すると儲け(利益)には影響しないということ考えられますね。

 

また、あまり信じたくはないし、そんなお店があって欲しくはないですがですが、早割にかかる費用を価格に先に載せておくこともしようと思えばできますよね。

こんな図ですが・・・・

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おそらくそういったお店は、他の店より高かったり、美味しさと価格の不釣り合いが出て、お客様から信頼されないんでしょうね。

 

いかがでしたか?

 

ホントは、授業テーマ7「恵方巻きをもうやめよう!」でも触れたように、売れ残りのケーキが出たりして、利益が減ったりするのですが、今回は価格の構造と、早割のこと少しでも分かってもらえるたら幸いです。

 

また、社会のビジネスと言うのは、こう言ったお金の計算力が必ず必要となりますので、算数嫌い!よりちょっと好きになってもらえたらと思います。 

お金なら何とかしないとですものね。

 

ではまた!

授業テーマ23 「みんなが得する!?早割のメカニズム」

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みなさん、こんにちは。

 

もう11月。早いねえ笑。11月になると・・・・そろそろ世の中、クリスマスの装いに。

みなさん、クリスマス好きかな?

 

さて、クリスマスと言えば、欠かせないものにクリスマスケーキがありますよね。もう10月くらいから、予約を受け付けているお店もあって、気が早いなあ~とか私なんかは思ってしまいます。

そのクリスマスケーキの予約で、よく見かけるのがいわゆる「早割」とか「早得」。いつまでに予約いただくと○○%割引きとか、ポイント進呈とかお得になります。

 

この早割はクリスマスケーキだけではなく、おせち、お歳暮、あるいは、航空券や宿泊など様々な商品やサービスで展開されていますよね。最近では、ランドセルもゴールデンウィークや夏のお盆のころから予約販売して、「早割」していますよね。

 

予約するだけで、結構安くなるこの「早割」。私たち消費者にとってはお得なことですが、早割を実施しているお店や企業は損しないの?って思いませんか?

 

今回はこの「早割」をテーマにみなさんと考えてみたいと思います。

 

ではクエスチョンです。

 

ここでは、クリスマスケーキの早割りを行うケーキ屋さんで考えてみてください。

 

Q1 なぜ、お店は、早割を行うのでしょうか?(思考力)

   まずは、自分自身で考えてみてね。

 

Q2 早割を行うと、お店は損しないのでしょうか?(情報収集・思考力)

   どう思いますか?

 

Q3 損しているとすると、何で損してまで早割をするのでしょう?

逆に、損はしていないとしたら、割り引いた分のお金はどこから得ているのでしょう?(思考力)

「損する、しない」って、どういうことか?をまず考えてみてください。

 

今回は、「価格」というものがテーマで、学校の授業で言うと、現代社会と算数を組み合わせて考えるようなものです。

 

マーケティングでは、商品やサービスをよのなかへリリースする時、4P(あるいは4C)を決めてリリースします。

 

マーケティングの基本なので、ついでに少し説明しておきますね。

 

Product(製品)

=どんな製品を出すのか、特長は何か、他社と何が違うのか

※話それますが、モノを「製品」と言ったり「商品」って言ったりしますが、同じことだと思っていませんか?実は使い方はマーケティングでは違うんですよ。また、お教えしますね。

 

Price(価格)

=いくらで売るのか。消費者は、買ってくれる価格か、他社より高いか安いか

※これは、前回の授業テーマ「その気にさせる!ネーミング」でふれた4つの価値が関係してきます。

 

Place(販売する場所)

=どこで売るのか。百貨店、スーパー、コンビニ?ネット?など売って行く場所を決めます。

 

Promotion(どう売るのか)

=どうやって知ってもらって、買ってもらうのか。いわゆる広告や販売促進と言われるもの

 

この4つのPをしっかり決めないと、売れません。

また、4Pは、「作って、売る」という企業からの視点ですが、これを、消費者の視点から見たのが4Cです。

 

Product(製品)

=Customer Value(顧客にとっての価値)

 

Price(価格)

=Cost to the customer(顧客の費用負担)

 

Place(販売する場所)

=Convenience(顧客の利便性)

 

Promotion(どう売るのか)

=Communication(顧客とのコミュニケーション)

 

となります。

「作って、売る」企業だけの視点で考えたことを、消費者の視点からも見ていくことも必要なんですね。

 

もっというと、この4Pや4Cを決めていくためにその前に最も大切なことを決める必要があります。

 

それが「誰に買ってもらいたいのか(ターゲット)」ということです。

 

また、商品やサービスができるだけ他社と競争しないように、「どのニーズを狙うのか」「また、そのターゲットのそのニーズに対して他社と異なるどんなポジションに立つのか」というSTP(Segmentation・Targeting・Positioning)を決める必要があります。

 

いちど、この4PやSTPについてもみなさんに分かりやすい事例で授業テーマをつくってみたいと思います。

 

では、また。

テーマ22 回答例「自分インタビューをしてみよう!」

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みなさん、こんにちは。

自分インタビューどうでしたか?上手くできたかな。

 

インタビューの発言や、やってみて改めてわかったことは、できたら友だちや先生に話してみてください。

友だちや先生は、皆さんのことを客観的に見ているので、みなさんが気づいていないことを教えてくれるかもしれません。

 

実はこの「振り返り」をすることは、みなさんだけが、学校だけで行うことではありません。先生もやった方がいいし、みなさんが社会に出ても、やり続けた方が、人生が豊かになると思います。

 

マーケティングにも「振り返り」が絶対に必要です。

 

この「振り返り」をマーケティングやビジネスの世界では「PDCAサイクル」と言います。米国のウィリアム・エドワード・デミング博士という学者が、1950年ごろ工場の品質向上のために提言したものです。

 

P(=Plan)

=企画や計画をすることを意味します。

D (=Do)

=企画や、計画を実行することです。

C (=Check)

=実行したことを検証する、まさに振り返ることです。

A (=Act)

=検証した結果、次に何を改善すべきか行動へつなげます。

 

このPDCAを回しながら、徐々にでも改善や、進化をさせてビジネスをより良くしていくことを「PDCAサイクル」と言っています。ビジネスでは、これを会社全体や組織の単位で行います。

 

このPDCAサイクルは、私がマーケティングの仕事をし始めたころから言われていたことでした。

が、実際ね、このサイクルをきちんと回している会社は、日本ではまだまだ少なかったといっても過言ではありません。

言い切ってしまいますが、「やりっぱなし」が多かったんです!笑。

「次のことは、また次考えればいいから」なんて良く聞いたことがあります。逆に欧米ではそのころからこのPDCAがベースだったんじゃないでしょうか?

 

でも、最近このPDCAサイクルをきちんと回そうとする会社が増えだしました。また、最近では「OODA(ウーダ)ループ」という新しい考え方も取り上げられています。(興味があれば、検索してみてください)

 

なぜやり出したと思いますか?私は大きく2つの点があると思っています。

 

 1.ますます予測の難しい時代になったから

 

その昔、みなさんのおじいさんが働いていたころかな?日本は高度成長と言われる時代で経済が右肩上がり(=横の軸に年を置いて棒グラフや折れ線グラフで描くと、右側へ行けばいくほど(年を重ねるほど)縦軸の売上や市場の規模は大きくなること)で、何をやってもほぼ何とかなった。つまり振り返ることなど必要なかったのかと思います。言い方を変えれば、だいたい近い未来の予測がついた時代といえます。

 

しかし、ここ近年はグローバル化もあって競争は激しくなりました。さらにITなどは毎日進化、それを活用した動きがどんどん出てくる・・・まさに近い未来ですら全く予測ができない時代となっています。

 

そんな状況では、会社は「何とかなる」なんて全く思えないし、できるだけ無駄なく仕事を進めないといけなくなる。いわゆる行うことの精度を高める必要がある。とはいえ、次やるべきことは予測が難しい。となると、「おそらく、こうなんじゃないか」という仮説で動かざるを得ない。

 

で、その仮説が正しかったのかどうかを確かめるとともに、「次はもっとうまくやる方法」に改善して行かないと競争に負けてしまうとなった。なので、きちんとPDCAサイクルを回す企業が増えだしたのではと思っています。

 

2.ITの進化で、見えなかった情報が見えるようになったから

 

これまでは、何かしらのP(企画、計画)を立てて実行しても、最後の成果は分かるものの、成果が出なかった時、「どこが、なぜ悪かったのか」あるいは成果が出ても、「どこが、なぜ良かったのか」がわからない場合が多かったように思います。しかし、近年ITが進化すると、今まで見えなかった情報が数字などで分かるようになった。ECショッピングなどは典型的ですし、リアルのビジネスでも情報がつかみやすくなりました。つまり、「どこが、なぜ悪かった(良かった)」ということがつかみやすくなったというのもPDCAサイクルが回せるようになった理由でもあると思います。

 

本格的にマーケティングやビジネスの話になってしまいましたね。笑

 

いすれにしろ、振り返って、次をより良くするのは、一人ひとりも、会社も同じというのが分かってもらえると幸いです。みなさんもミライも予測不可能、というか、ミライは皆さん一人ひとりが自由に描くことができるもの。

 

であれば、ミライにつながる今の経験をいつも振り返り、次へつなげていくことは、ホントに皆さんが楽しいミライをつくる上でとても大切なことだと思います。

 

これから、みなさんが進路を決める、ミライの仕事を決めるために学校でも、この振り返りを重視していくことが行われます。

 

ポートフォリオと呼ばれるもので、書類を運ぶ平らなケースの意味ですが、そのケースの中に、学校での経験の振り返りをずっと貯めていって(ファイリングして)、進路の決定などの機会に、自分自身で振り返る、先生と共に振り返るようになります。そんな機会を通して、みなさんがミライを決めてゆく。その方が、きっとみなさん自身にとっても良いと私も思います。

 

「振り返り」の方法あれこれ。

 

そうは言うけど、振り返るのってなかなか難しくないですか?単に楽しかった、悔しかったではミライにつながりそうに自分としても思えませんよね。なので、マーケティングの世界にあるいくつかの方法を紹介しますね。

 

目標設定型振り返り

 

これは、何かをする前に目標となることを決めておいて、それができたかどうかを振り返る方法です。

例えば、今回の文化祭の演劇で、見に来てもらった人から、「良かった」と言ってもらうことを目標にします。(これをKGI<Key Goal Indicator>といって最終の目標です。)すると、良かったのかどうかをアンケート等を事前に用意しておく必要がありますよね。

 

また、演劇で「良かった」と言ってもらうために、何をしないといけないかをこれも事前に決めておく必要があります。(これをKPI<Key Performance Indicator>といって、目標を達成するために必要なプロセス上の小さな目標です。)

例えば、練習でお互いの演技の良いところ、改善した方が良いところを言いあうとか、大きな動作と発声をするための運動や発声の練習をするなどですね。できればそれぞれ何回以上はしようとか、できたかどうか後で分かるように数で目標化するのがポイントです。

 

いずれも、何かを行う前に設定するのがポイントです。

 

YWT

これは、経験したことに対し「Y=やったこと」「W=分かったこと」「T=次やること」にわけて、振り返るもので、日本能率協会コンサルティングが提唱しているものです。以下のようなフォームをつかって考えるもので、皆さん一人ひとりでもできるし、チームで話し合いながらもできるものです。

で、「T=次やること」をもとにした次の経験をまた、YWTをしてみるという使い方もできます。

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KPT

こちらはYWTとフォームは似ていますが、少し視点が異なります。「K=<KEEP>やってみて成果が出たので、維持(キープ)したいこと」「P<=PROBLEM>問題があって改善すべきこと」「T<=TRY>次に新しくトライしたいこと」に分けて振り返ります。チーム単位になって、個人の意見をそれぞれに出し合いながら、まとめて行きます。

YWTもそうですが、「T」を具体的な行動や数字などやったか、やらなかったかが分かるようにすることがポイントです。

 

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いかがでしたか?

いすれにしても、みなさんが経験を振り返り、経験したことの本質を自分なりに分かって、次へ活かすことが目的ですので、経験に合わせて、分かりやすく、やりやすいものをチョイスしてもらえばと思います。

 

では、また。

授業テーマ22「自分インタビューしてみよう!」

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みなさん、こんにちは。

今日は、少し違ったテーマをみなさんにぶつけたいと思います。

 

10月17日将棋の藤井聡太七段が、第49期新人王戦決勝3番勝負で2連勝して、同棋戦の最年少記録を31年ぶりに更新する16歳2カ月で優勝されました。みなさんと同世代ですよね。

優勝に対するインタビューがいろんなニュースで流れていました。しっかりされていますよね。

 

インタビューと言えば、テニスの大坂なおみさんのインタビューは、大坂さんの人柄がよく伝わる非常に素直で、ユニークなことで話題にもなりました。またフィギュアスケートの羽生結絃さんや、大リーグロサンゼルスエンジェルスの大谷翔平さんのインタビューなども、とてもその年齢とは思えない返答をされていますよね。

 

なぜ彼らは、そんなにしっかりと自分のことが伝えられるのでしょうね。

みなさんも見習いたいと思っているのでは?

 

これは、私の考えですが、彼らは常に「振り返り」を欠かさずに行っている。ひょっとすると、インタビューそのものも「振り返り」の機会にしているのでは?と思ったりしています。

 

「振り返り」って何か?

 

英語では、「リフレクション」といって、自分の積んだ経験を一度振り返って、その時に起こった出来事の真意を探り、その経験における自分のあり方を見つめ直すことで、今後の自分をよりよくしていくためのヒントや知恵にしていくための方法です。

 

学校生活でも、社会に出てからの仕事でも同じですが、毎日毎日私たちは様々な経験をしています。そう、朝起きてから寝るまでずっと経験の連続です。

毎日同じ経験をすることもあれば、初めて経験することある。その経験の中で私たちは「話す」、「動く」、あるいは「何もしない」など何か反応をします。そして、そのことで自分自身の中に様々な気持ち(感情)を生み出しますよね。

 

忘れられないことも多いですけど、「喉もと過ぎれば、熱さ忘れる」のことわざどおり忘れてしまうことがほとんどです。

 

でも、その経験で自分自身が得た「何か」が役立ったりする。実は、明日の自分を創るのは、そんな経験で得た「何か」からできているといってもいい位です。

 

たとえば、こんなことを皆さんもしてませんか?

 

今日友だちと喧嘩をしてしまった。後になっても覚えていて、

「何で喧嘩しちゃったんだろう」

「私が、言ったあの言葉かな」

「そのとき友達は、こう思ったんだろうなあ」

「こういえば、伝わったかな~」

って。

 

これです!これ。これが「振り返り」です。

これをさまざまな経験について、意識的やってみる。「よかったこと」、「出来たこと」、「出来なかったこと」、「そのとき気付いたこと」をもう一度考えることで、自分がこれからどうしたらよいのかを知ることにつながります。

 

「振り返り」は、「内省(ないせい)」とも言われます。「内省」は「反省」とは違います。できた経験、うれしかった経験も含め、自分自身を振り返るのが「内省」です。このことを私は、「自分インタビュー」と表現しました。

 

今、体育大会や、文化祭など学校行事で忙しいかと思います。また、秋は部活の試合なんかも目白押し。これらはすべて、みなさんが行っているまさに経験ですよね。

 

そこで、今回のクエスチョンは、「自分インタビュー」。

今回は、私から皆さんへインタビューしてみますね。

 

Q1 まず、今回皆さんが経験した出来事を教えてください。

出来るだけ、最近のことが良いなあ。まだ覚えているでしょ。

 

Q2 その出来事で、みなさんがやったことを教えてください。

例えば体育大会で次の競技の準備係をやったとか、応援団のリーダーをやったとか

いや、何もしていなくって、単に選手として出場しただけでも大丈夫ですよ。

 

Q3 やってみてどうでしたか?

そのやったことで皆さんが印象に残ったことや思ったこと、気づいたことを教えてください。「楽しかった」、「嬉しかった」、「悔しかった」、「いやだった」何でもいいんです。

 

Q4 なぜ、それが印象に残ったのでしょう?あるいはなぜそう思った、気づいたのでしょう?

ここはポイントかも。自分なりに考えてみてくださいね。

あっ、責めるとか、反省するとかではないですよ。

そのとき、私はこう思ったからと素直に自分の話を聞いてあげてください。

 自分気持ちに間違いなんてないし、誰もそれは否定できないですからね。

 

Q5 周囲の友だちや先生あるいは家族の方の反応はどうでしたか?

 

Q6 なぜ、周囲のみんなは、そんな反応だったんでしょう?

 

Q7 今回の経験を通じて、次にそれを活かすとすると、どんなことができるでしょう?

ここもポイント。単に頑張ります!ではなくて、自分が無理せずできることで、具体的なこと=出来たか、出来なかったがわかることがいいですね。

 

(自己受容力)

 

これが、よのなかや、マーケティングと関係あるの?と思った方。

大いにあるんですよ。

どうやったら、上手く振り返りができるの?と思った方。

いくつか方法を次回お教えしますね。

 

いよいよ11月にも近付いてきました。もう年末、学期末ですよね。

今年を振り返る時期が近付いてきましたので、こんなテーマにしてみました。

 

では、また。

テーマ21 回答例「その気にさせる!ネーミング

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みなさん、こんにちは。

今回のテーマはいかがでしたか?おもしろかった?

おもしろかったあなたは、マーケッターやクリエーター向きですよ!

 

では、早速、回答例です。今回は本格的なマーケティングの話も少ししてみますね。

 

Q1 みなさんの中で、「この商品のネーミングすごいよね」と思う商品を探してみてください。(情報収集力)みなさんなりの商品見つけてくださいね。

 

どうでした?気になるネーミングの商品見つかったかな?

 

マーケティングで有名なのは、ネピアの「鼻セレブ」という高級ティッシュペーパーです。もともとは、「モイスチャーティッシュ」という名前でしたが、その名前では全然売れなかったのが名前を変えたら、一気に売上が3倍以上になったそうです。また、日清食品の「カレーメシ」も以前は「カップカレーライス」という名前でしたが、名前を変更したら、話題になって売れたそうです。

 

あと、みなさん、小林製薬という会社はご存知ですか?薬品やら日用雑貨まで商品開発がユニークな会社として知られていますが、ネーミングでも有名な会社です。例えば、みなさんも知っている発熱の際におでこに貼るのは、「熱さまシート」、トイレの瞬間消臭スプレー「トイレその後に」、肩こりのお薬などは「コリホグス」などスゴイわかりやすいネーミングが勢ぞろいしています。興味があったら、一度ホームページで見てみてくださいね。

 

Q2 さて、その商品のネーミングは、どういう点ですごいのか私に教えてください(分析力・創造力・表現力)「誰に」、「何を」、「どのように伝えている」からの視点で教えてください。

 

例えば「鼻セレブ」で私なりに分析してみましょう。

「誰が」

 

鼻セレブ」は、女性特に花粉症などで、一日何回もティッシュを使う方がターゲット。使う頻度が多いと鼻がだんだん赤くなってきますよね。そこで、「ダブル保湿」と「天然由来スクワラン配合」を含んだティッシュペーパーを発売。で、そのネーミングを当初「モイスチャーティッシュ」としたんでしょうね。

 

「何を」「どのように伝えているか」

 

「モイスチャーティッシュ」とつけた時は、商品の特長であった「ダブル保湿」と「天然由来スクワラン配合」のことを伝えようと「モイスチャー」という言葉を使ったのですが、その成分が上手く伝わらなかったようですね。

「潤い」のイメージはしそうですが、見えないし、分からなかった。

 

そこで「セレブ」という当時はやっていて、高級感をイメージさせるワードに変えた。女性は、「セレブならいいモノを使う」と受け取るし、「花粉症の時だって、鼻真っ赤にしないし・・・」って、自然とイメージ?(分かりませんが・・・)、そして女性の目を引く動物の写真を使ったパッケージで目立つようにしたことが売場でも目立って売れたのではないでしょうか?

 

同じ商品でもターゲットを「その気にさせる」ポイントを変えると、買ってもらえるという良い事例です。

 

では「その気にさせる」ポイントって何?

 

これはすごくマーケティングな知識ですが、知っておくと非常に使えるものです。

商品には大きく4つの価値があると考え、それぞれの価値からどの価値がその商品のユニークなポイントかを検討するという方法です。

「価値マップ」というもので表しながら、説明します。

 

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わかりますか?なんか専門的でしょ笑。

 

縦の軸は、その商品の特長が、イメージ(印象)に訴えるものかパフォーマンス(効果、成果)に訴えるものかという軸です。

ヨコの軸は、その商品の特長が、商品そのものにあるのか、商品を「持つ」・「使う」という行為(コト)にあるのかを示しています。

で、それぞれの象限が価値を表しています。

 

「機能価値」

機能的に優れている価値を持っている。たとえば、これまでのモノよりも「効果が高い」、「短時間でできる」、「操作が簡単」などのモノのパフォーマンスに関わる価値

 

「品質価値」

作っている素材の良さや、作り方など品質的に優れている商品。

例えば、このバッグは、日本製の皮革を使っています。あるいは、本場の職人が手作りで丹精込めて作っています。のように品質が他より良いといったものですね。

 

「感覚価値」

五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)などに優れた価値を持っている商品。

「デザインが良い」、「カラーが斬新」、「手触りがすべすべ」などですよね。

 

「精神価値」

これは、その商品を持つことによって、他の同じ商品以上に心が満たされるような商品。もうちょっとわかりやすく言うと、ブランド商品やキャラクター商品です。ナイキやアディダズのシューズ、iPhone、ディズニー商品などですね。

 

どうですか?

何となくでも整理できますよね。では、「鼻セレブ」はどの価値でしょう?

そう!感覚価値と機能価値あたりですね。

 

えっ?「単に安いっていう商品はどの価値なの?」って思った方・・・さすがです。

確かに、価格が価値の商品もありますよね。では、価格が価値ってどういうことでしょうね。

 

価格って、商品そのものの価値に対して、「高いか、安いか」って考えますよね。具体的には、「こんなに良いものがこの値段!?」(テレビショッピングでよく聞くフレーズですよね笑)とか、「コスパがいいじゃん!」っていうふうに。

つまり、説明した4つの価値を覆うような形で「価格」の価値はあるんですね。(これを経済的価値といいます。)

 

価値マップ上では、こうなります。

 

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ちょっと、難しかったかな?

これを覚えておいて、周りにある商品や新商品がどの価値にあたるのか考えていくと、もうみなさんは、マーケッターです笑。

 

さて、価値の特定はできました。

そしてその価値をどう伝えるか?

 

この表現が一番大切で、難しいけど楽しい、クリエイティブなところです。

ここにもいくつか考えるポイントがあります。

 

私が思うポイントは、

・覚えやすさ

・言いやすさ

・他の商品と違うユニークなこと

など

基本的なポイントと共に、

これからは、「スピード」や「ターゲットがすでに持っているイメージを使う」がポイントなのかなと考えます。

 

「スピード」とは、直観的かどうかということです。みなさんもそうですが、世の中には情報があふれかえっています。そのなかで、その商品を出会ったときに、理解するのに時間のかかるネーミングは、何度も何度も出会わないと覚えてもらえない。パッと伝わる方が、覚えてもらうのには良いですよね。

 

「ターゲットがすでに持っているイメージを使う」というのは、ハーゲンダッツのアイスの例です。商品の価値を「不思議の国のアリス」や「白雪姫」といった童話とくっつける。すると、もともとターゲットが知っているイメージをその商品のイメージとして捉える。そのことで商品の価値がわかりやすくなったり、ターゲットが勝手に想像して、イメージを広げてくれたりしますよね。

 

ネーミングを考えるときのポイントの一つかと思います。

 

Q3 では、ここからはみなさん商品開発のメンバーです。以下の商品に素敵なネーミングをしてみてください。(創造力、表現力)

 

商品:チョコレート

 

想定ターゲット:なんと!学校の先生です。笑!

 

特長:

 

1.片手でつまめる小粒タイプにしています。

 

2.チョコレートの持つ糖分補給による集中力アップ効果のある「集中!」チョコと、リラックス効果のある香りをもつ「休憩!」チョコの2種類が入っています。

 

3.「集中!」チョコの方は、糖分の方は気になる方のために糖質をオフにしています。

 

4.パッケージは、携帯しやすく、机の中に入れても一見チョコレートと分からない<笑>スマホサイズの缶のペンケースのようなパッケージです。

 

さあ、みんなはどんなネーミングを開発してくれましたか?

それぞれでプレゼンテーションしてみましょう!

 

先生向けのチョコなんで、この世にはないけど、みなさんは先生のこと良く知っているのでユニークなネーミングが開発できたのではないでしょうか?

また、人それぞれ考える視点が異なっていておもしろかったのではないですか?

 

今回、学んだ4つの価値や表現のポイントも照らし合わしてもらうと幸いです。

 

そのネーミングで、目の前の先生のハートにグサッ!と「食べたい!」と思わせられていたら、それが正解ですね!

 

では、また。

授業テーマ21「その気にさせる!ネーミング」

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みなさん、こんにちは。

すっかり秋になりましたね。

みなさんは今体育祭や文化祭の準備で忙しいのではないかと思います。

体育祭も、文化祭もみなさんにとっては、学校行事の一つかもしれませんが、見方を変えると、少し大げさかもしれませんが、オリンピックやライブ等と同じ一大イベントです。来てもらう方々に楽しんでもらうために、先生や生徒会の皆さんとともに企画し、準備し、当日の運営をスムーズにできるようそれぞれの役割をのなかで、楽しんでもらえたら良いかなと思います。

ひょっとすると、自分自身のしたいことや好きなことが見つかるかもしれません。

 

さて、今回は「ネーミング」をテーマにみなさんと考えてみたいと思います。

 

秋は、新しい商品がたくさん出るタイミングです。もうコンビニやスーパーではすっかり日本でも定着した「ハロウィン」をテーマとした商品がたくさん出ていますね。これはシーズン催事と言って、期間限定で販売する商品ですが、この期間限定の商品については、授業テーマ6「験(げん)担ぎビジネス」でも取り上げましたね。

 

同じ、期間限定商品でも、季節に合わせたものもあります。

 

その一つに、アイスクリームの「ハーゲンダッツ」が出した商品があります。

その商品名が楽しい!

 

「童話になりきったハーゲンダッツ

アリスの紅茶~クッキーを添えて~

白雪姫の林檎~カスタードとともに~

 

です。

 

秋のデザートを感じさせる紅茶や林檎の商品を童話の世界をモチーフにして仕立てて

発売されました。

 

どうですか?なんかすごい食べたくなりませんか?

えっ?もう食べた!さすが!

 

私がこのネーミングがすごいなあと思うのは、

 

一つは「童話」という皆さんが、何となくでも頭の中にその世界観をイメージできるものを、紅茶や林檎の美味しさと結び付けて、食べたい気持ちを倍増させていること。

 

また、~クッキーを添えて~とか、~カスタードとともに~なんていわれると、本格的なデザート専門店のメニューのように感じるのでで、ますます食べたくなる!事ですね。

 

期間限定ということもあって、ヒットしそうな予感がします。

 

ハーゲンダッツは元々から、上質感のある商品を提供していますよね。

みなさんもハーゲンダッツと言えば「高級」「美味しい」・・・っていうイメージが皆さんの中でもブレなくあると思います。

それを「ブランドイメージ」というのですが、その「ブランドイメージ」をずっと持ってもらうためにも、こういった期間限定の商品を通じてみなさんへ体験して、実感してもらうことが大切なんですね。

 

「ネーミング」って、マーケティングではとても大事です。

 

例えば、今回の商品も単純に「ハーゲンダッツ紅茶味」とか「ハーゲンダッツ林檎入り」っていう商品名だったらどうですか?「ふーん」って思うくらいかもしれませんよね。

その意味でも、「ネーミング」は、買って欲しいお客さんへ、簡潔に商品の良さを伝え、買っていただくための「魔法の言葉」である必要があります。そして、このネーミング一つで売れ行きが大きく変わったものはたくさんあるんですよ。

 

さて、そこで皆さんにクエスチョンです。

 

Q1 みなさんの中で、「この商品のネーミングすごいよね」と思う商品を探してみてください。(情報収集力)みなさんなりの商品見つけてくださいね。

 

 

Q2 さて、皆さんが見つけたその商品のネーミングは、どういう点ですごいのか私に教えてください。「誰に」、「何を」、「どのように伝えている」からの視点で教えてください。(分析力・創造力・表現力)

 

Q3 では、ここからはみなさん商品開発のメンバーです。以下の商品に素敵なネーミングをしてみてください。(創造力、表現力)

 

商品:チョコレート

想定ターゲット:なんと!学校の先生です。笑!

特長:

1.片手でつまめる小粒タイプにしています。

2.チョコレートの持つ糖分補給による集中力アップ効果のある「集中!」チョコと、リラックス効果のある香りをもつ「休憩!」チョコの2種類が入っています。

3.「集中!」チョコの方は、糖分の方は気になる方のために糖質をオフにしています。

4.パッケージは、携帯しやすく、机の中に入れても一見チョコレートと分からない<笑>スマホサイズの缶のペンケースのようなパッケージです。

 

さあ、いかがでしょうか?これで考えていただけますでしょうか?

よろしくお願いします!

 

では、また。