テーマ9回答例「スタバのコーヒー・セブンのコーヒー」
みなさん、こんにちは。
すっかり春らしくなってきましたね。
では、早速テーマ9の回答例です。
Q1 価格も味も異なる両社のコーヒーですが、利用する人はどちらも利用します
この「使いわけ」には、どういう理由があるでしょうか?(思考力)
一言で言うと、「目的が異なる」というのが回答ですね。
スタバでコーヒーを飲みたいときと、セブンで飲みたいときの違いを
考えてみましょうか。
スタバでコーヒーを飲みたいときは、「雰囲気のいい空間でゆっくりしたいなあ」という気持ちですよね。セブンでコーヒーを飲むときは、移動中にコーヒーが飲みたくなって、「手軽にコーヒー買って、飲みながら移動しよう」といった気持ちですね。
ここには、いずれも「時間」に対する使い分けがあります。
スタバでは「いい時間を過ごしたい」という気持ち、セブンでは「時間を上手に使いたい」という気持ちです。つまり、利用する人にとってそれぞれのコーヒーの価値が違うんですね。これをお店側から見ると、お客様に提供している価値が違うといいます。
「スタバのテイクアウトのコーヒーは、どうなの?」
いい気づきですね。皆さんはどう考えますか?スタバのテイクアウトのコーヒーは、セブンのコーヒーと使い方は近いですよね。ただ、これには利用する人のそれまでの経験や味へのこだわりが関わっていると思います。日ごろから、スタバのコーヒーを飲んで気に入っていて、スタバで時間を過ごしているという経験があるので、あのコーヒーが飲みたいというものです。誤解を生むかもしれませんが、スタバのテイクアウトのコーヒーは、頼んでから受け取るまでの時間が長いですよね。単に「時間を上手に使いたい」だけでは、立ち寄らないかもしれません。なので、スタバが基本的にお客様へ提供している価値は、コーヒーを通じたいい時間の提供にあります。スタバでは自分たちのその価値を「サードプレイス(第3の居場所)」と表現しています。自宅と職場や学校という間にあるお気に入りの居場所になりたいということですね。
皆さん分かりましたか?
Q2 こういった「使いわけ」他にもいろいろあると思います。どんなものがあるか教えてください。(思考力)
どうですか?何か思いつきましたか?沢山ありますよね。
スタバとセブンと同じ「提供する価値」の違いで言えば、たとえば、「リゾートホテル」と「ビジネスホテル」とか、あるいは「百貨店」と「EC通販」なんかも同じですよね。
また、マクドナルドとこだわりのハンバーガーショップなどを比べると、そこそこおいしいし、早く出てくるというマクドナルドは「時間の価値」に対し、ハンバーガーショップは、素材や焼き方、ソースにとことんこだわる「本格的な美味しさ」という提供しています。
こういった提供する価値の違いを、マーケティングでは「業態(ぎょうたい)」といいます。喫茶店とかハンバーガーショップというくくりの中で、「どのような売り方をするのか」という状態を示しています。他のお店と違いをつけるには、まずこの業態をお客様のまさしく「使い方・気持ち」から考えていくことが必要です。
今回のテーマはいかがでしたか?
ではまた。